採用方法8選|コロナ禍の変化、自社に合う手法の選び方、特徴や費用

母集団形成

現在の中途採用戦略は、自信をもって「ベスト」といえるでしょうか? おそらく、予定通り採用できずに悩んでいる企業のほうが多いでしょう。多数ある採用関連サービスを比較検討するのも面倒で、大手求人サイトや有名人材紹介会社に頼りがち、という会社も多いはず。

この記事では、アフターコロナの採用状況や各手法の特徴、ユーザー層、メリット・デメリット、費用面まで解説しています。採用に課題感をお持ちの方はもちろん、自社に最適な方法を選択する際のご参考としてお役立てください。

目次

働き方がオンラインへシフトする中、採用方法はどう変化する?

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アベノミクスの働き方改革や新型コロナウィルスの流行などの影響を受け、働き方に対する考え方や働き方自体が変化しています。在宅勤務OKという企業も増えており、満員電車に揺られて通勤する苦痛から解放され、ストレスフリーな働き方を叶えている方も少なくありません。

しかしその一方で、これまで対面で行っていた業務をロボットに任せたり、オンライン化したりすることによって業務範疇やフローが変わり、求めるスキルが変わった…という事例も少なくないようです。

こと採用に関しては、新卒・中途採用共に「オンラインで働くことができる」という基準が一般的になりつつあります。

オンライン面接導入状況

株式会社リクルートキャリアが2020年に実施した「採用担当者に聞く、オンライン面接の導入状況」に依ると、オンライン面接を導入済み、もしくは導入検討中の企業を含めると、54.6%と半数以上を占めることが分かっています。

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この調査がコロナ流行前だったことを加味すると、現在はもっと導入企業が増えていることは間違いありません。

今後の予測

前述の通り、オンラインでの説明会や選考会といったことが当たり前になりつつあり、企業側が求める人材要件も変化しています。大規模なイベントが実施できないことや、より、リテラシーの高い優秀な人材を獲得するため、ダイレクトリクルーティングによる採用が増加することが予測されます。

求職者側の動きも変化していますので、これまで通りの採用活動では優秀層を取り逃す可能性があると心得ましょう。そのため、人材要件の再設定や選考方法の再構築や、採用ブランディングの考え方を導入するなども有効です。

新卒、中途はもはや関係ない!?採用手法全般を解説

前述の通り、働き方の変化に伴って採用活動にも変化が起こり、新卒・中途採用といったボーダーが無くなりつつあります。ここでは、そんな採用手法全般について、ユーザー層の特性やメリット・デメリットを中心にご紹介します。自社にとって最適な手法を検討する際のご参考としていただければ幸いです。

求人サイト

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まずは、最も基本的かつ利用企業の多い求人サイト(転職サイト)についてご紹介します。代表例を挙げるとすると、『リクナビNEXT』、『doda(デューダ)』、『マイナビ転職』などが有名でしょう。転職経験のないユーザー(求職者)が「とりあえず有名だから登録しておこう」と、登録する傾向にあります。

人材紹介サービスやスカウトサービスと比べると、ユーザー自身が比較検討して企業を選択しなければならないことから、転職意欲の高い人材の利用率が高いと言えます。

また、求人サイトは「残業なし」、「時短OK」、「女性が活躍中」、「住宅手当あり」といった「職種名×こだわりたい条件」で企業検索が可能です。こうした条件は、今の職場環境への不満や不安と表裏一体。求人サイトには、現状の不満を解消したいと考える求職者が多いとも考えられるでしょう。

【求人サイトのユーザー特性】

  • ユーザー自身で比較検討する気がある≒転職意欲の高い人が多い
  • 現状に何らかの不満があり、転職によって解消したいと思っている人が多い
  • 転職経験が少ない人が最初に登録するため、転職未経験又は転職経験の浅い人をカバーしている

【メリットとデメリット】

◎メリット

  • 数多くの求職者にリーチできる
  • 転職意欲の高い層にアプローチできる
  • サイトによっては企業側からアプローチするスカウトメールを送信することができる

×デメリット

  • 優秀な人材ほど数多くの企業からアプローチを受けている可能性が高く、大手などの競合他社が多い
  • 投下できる広告費に依って露出に差が出る可能性がある
  • 採用に至らなかった場合も費用がかかる場合がある

【費用】

「掲載課金型」と「成果報酬型」によって異なりますが、20万円~が相場。

ハローワーク

2_no.1-1_4【求人サイトのユーザー特性】

  • 大都市圏以外の地方圏もカバーしており、地方人材も多い
  • 中途採用市場における決定経路は現在も40%。転職者が多く存在する

【メリットとデメリット】

◎メリット

  • 地場採用に強いため、大都市圏以外の地方には強い
  • 無料で求人広告が掲載できる
  • 広告掲載期間が延長できる

×デメリット

  • 必要な情報以外を掲載することができないため、魅力を伝え辛い
  • 他社の求人媒体と比較して検索結果が上位に来ることがない
  • 若年層の利用が少ないため、若年層の確保が難しい

【費用】

0円

自社サイト・採用ホームページ

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「できるだけコストをかけずに採用したい」、「クリエイティブ面において自由度が高い方が良い」といった企業は、自社のホームページ上などで採用に特化したページを利用するのも一つの手です。但し、自社ホームページへの来訪を促すための工夫が必要となるため、工数をかける覚悟が必要でしょう。

【自社サイト・採用ホームページのユーザー特性】

  • 来訪ユーザーは自社への興味や志望度がかなり高い
  • 採用以外の情報について知りたいと考えている人もいる

【メリットとデメリット】

◎メリット

  • 掲載における制限がないため、自社の望むクリエイティブや文字量で作成が可能
  • 自社の魅力をしっかり理解してもらった上で応募してもらえるため、ミスマッチを防ぐことができる
  • 採用以外の理由で来訪した人に対しても魅力付けができる

×デメリット

  • 工数がかかる。かけた工数に対して効果が出るとは限らない
  • 自社に対する興味が高い人しか来訪してくれない可能性が高い

【費用】

制作会社へ委託する場合もあれば、自社で完結するケースもあるため一概には言えません。自社制作であれば0円。シンプルなデザインであれば10万円~制作は可能です。リッチな内容を希望される場合は、100万円台が一般的なようです。

人材紹介サービス

2_no.1-1_6求職者と求人企業の間に立って、マッチングするのが人材紹介サービスです。他の採用手法に比べて在職中ユーザーの割合が高い傾向にあり、求人サイトから企業を選んだり、応募したりする時間が取れない人に好まれます。

また、対象者が限られる上級管理職の求人募集などは、求人サイトには基本的に出回りません。そのため、人材紹介サービスはエグゼクティブ層も多く利用しています。仲介者がいる利点を生かして、年収や条件交渉を有利に進めたい人や、自分が他社で通用するのかスキルの棚卸しをしたい人、客観的な会社情報を得たいという人もいます。

【人材紹介サービスのユーザー特性】

  • 忙しくて転職活動に時間をかけられない在職中の人が多い
  • 仲介サービスを利用することで「自分の市場価値を知りたい」「条件交渉を有利に進めたい」と考える人も
  • 求人サイト等に出回らない上級管理職ポジションの求人を求めて登録する人も

【メリットとデメリット】

◎メリット

  • 人事採用担当の工数削減につながる
  • 転職潜在層と言われるような上位ポジションを求めて登録するユーザーへアプローチすることも可能
  • サービスにも依るが、基本的には成果報酬型のため無駄な投資にならない

×デメリット

  • 採用した人材の年収に対して成果報酬額を算出するため、ケースによっては高額に
  • 人材採用まわりの業務を委託できる反面、自社内に採用ノウハウが蓄積しない

【費用】

採用人材の年収に対して費用を算出するため、一概には言えないが高額になりがち。年収に対して20~35%が相場。

ソーシャルリクルーティング

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最近、よく聞かれるようになった「ソーシャルリクルーティング」という言葉。『Wantedly(ウォンテッドリー)』や『LinkedIn(リンクトイン)』をはじめとしたサービスを利用した採用活動を指します。

【ソーシャルリクルーティングのユーザー特性】

  • 現在の職場でも評価されているような優秀人材が存在する
  • そもそも登録している時点で、情報感度やITリテラシーが高い
  • 外資、IT、ベンチャー、マーケティング、人材系の層が多い

【メリットとデメリット】

◎メリット

  • コストダウンが狙える、従来の人材サービスと比較しても費用対効果が高い
  • 転職潜在層と呼ばれるアクティブに活動していないユーザーへアプローチが可能
  • 企業としてのビジョンが伝えやすい設計である

×デメリット

  • 日本においてビジネスSNSがメジャーではないため、大手企業の人材が少ない
  • 外資系、ベンチャー、IT、人材系などある程度リテラシーのある人しか存在しない
  • 更新性高く情報を発信し続ける必要がある

【費用】

その他の採用手法との大きな相違点を挙げるとすると、費用対効果の高さでしょう。一般的な求人サイトに広告を掲載すると、70万円から100万円はかかります。一方、『Wantedly(ウォンテッドリー)』であれば月額4万円から。『LinkedIn(リンクトイン)』は年額50万円程度と安価で取り組むことが可能です。

アグリゲーション型求人検索エンジン

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ソーシャルリクルーティング同様、安価で取り組むことができるサービス。『Indeed(インディード)』が代表例で、Web上の求人情報を集約し、サイト経由で集客します。

【アグリゲーション型求人検索エンジンのユーザー特性】

  • 世の中の求人が全て集約されており、最初にランディングするのがIndeedとなる可能性が高いため、幅広い属性が存在する
  • 正社員をはじめ、パート・アルバイト、派遣など、幅広い雇用形態のユーザー層をカバー

【メリットとデメリット】

◎メリット

  • 月間約1,000万人以上という圧倒的な利用者数
  • 無料利用はもちろん、自由に予算設定が可能
  • サイト経由で自社サイト・採用ホームページにリンクさせることも可能

×デメリット

  • Indeed独自のルールに従って原稿作成を行わなければならない
  • 魅力度の低い求人は発見されない可能性が高い

【費用】

無料でも利用可能。広告がクリックされた際に課金される「クリック課金型」を採用しており、15円~1,000円までの間で自由に設定も可能。

リファラル採用

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リファラル採用は、社員を通して知人や友人の紹介を受け、選考を行う採用手法です。転職意欲は人によりさまざまでしょう。社員自ら自社に合うと思う人材を紹介するため、企業理念や社風、仕事内容へのマッチ度合いが高いといえます。「類は友を呼ぶ」ということわざの通り、優秀な成績の営業社員からの紹介で入社した社員が、同じく高い業績を残す例もあります。

基本的に、リファラル採用で声がかかるのは、第三者から優秀と思われている人材。そのぶん、現状より良い待遇で迎えてくれる会社や、現職よりスキルアップができる会社からオファーがある可能性も。リテンション対策(人材の流出を防止するための施策)も整えておく必要があります。

【リファラル採用のユーザー特性】

  • 社員と似たタイプの人材、自社にマッチした人材が多い
  • 転職潜在層も多い
  • 再度オファーがかかって転職していく可能性もある

【メリットとデメリット】

◎メリット

  • 採用のミスマッチを防ぎ、定着率を高めることができる
  • 社員による保証があるため、一定のクオリティで採用が可能
  • 求人サービスなどにかかるコストを省くことができる

×デメリット

  • 人材が同質化する可能性がある
  • 知人同士でグループ化したり、引きずられて退職する可能性があるため、人材配置に配慮が必要

【費用】

0円

スカウトサービス(ダイレクトリクルーティングサービス

サービスにも依りますが、求人サイトにおいても企業が求職者を絞り込んで自社のターゲット人材にスカウト配信を行うことができるものも。『BIZREACH(ビズリーチ)』や『LinkedIn(リンクトイン)』が代表的です。

求職者にとっては基本的に「受け身」のサービスであるため、自ら求人を探して応募をする人と比較すると転職意欲は低め。利用者のなかには、「自分のスキルや経験を評価してくれる企業を知りたい」「良いと思える企業からアプローチがあれば転職してもいい」と考えている「ライト層」もみられます。一方で、人材紹介会社が間に入ることをむしろ手間と感じ、自分で見極めたい、交渉したいと考えて利用している転職意欲の高いユーザーもいます。

【スカウトサービスのユーザー特性】

  • 転職意欲の低い「ライト層」が混ざっている
  • 自ら年収交渉等を行える転職意欲の高い人も

【メリットとデメリット】

◎メリット

  • 転職潜在層へアプローチすることが可能
  • 自社に採用ノウハウが蓄積される

×デメリット

  • 工数をかける必要があり、成果が出るまでに時間がかかる
  • 採用ノウハウや準備が必要

【費用】

安くても50万円/年~が相場。月額利用料金がかかるサービスであれば、80万円/年程度かかる場合も。

自社に合った採用手法の選び方・ポイント

自社にとって最適な採用手法かどうかを検討する際は、外部・内部要因を含めたさまざまな変数を加味する必要があります。以下が検討時のポイントです。

  • 1)その経路で接触できる人材の質
  • 2)その経路で接触できる人材の量
  • 3)その経路を使うことにかかる手間
  • 4)その経路を使うことにかかるコスト
  • 5)採用予定人数を採用成功できるまでの時間
[黒田真行,佐藤雄佑(2019).『採用100年史から読む 人材業界の未来シナリオ』より引用]

どこに優先度を置いて採用に臨むかどうかは企業次第です。ぜひ優先順位を整理した上で、ターゲットが存在する採用手法はどれなのか?を見ていただければと思います。

まとめ

採用手法別のユーザー特性を理解しておけば、ターゲットに合わせてベストな採用戦略を考えやすくなります。なお、単一の採用手法ではなく、複数の手法を組み合わせて、様々なターゲットにアプローチしたい場合もあるでしょう。

その場合、

  • 求人サイトに広告を掲載し、無料で利用できるスカウトサービス機能をとことん活用する
  • 求人掲載に加えて広告配信や人材紹介も行っている「キャリコネ転職」の丸投げプランなどを利用する

といった手もあります。ニーズに合わせて検討してはいかがでしょうか。

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