深刻な人材不足にも関わらず、人材が思うように確保できないと悩む企業が増えています。しかし、採用手法は多様化しています。これまで一般的だった大手求人サイトや人材紹介の利用だけが採用活動ではありません。自社とマッチしている濃い人材にフォーカスして、効率的に採用活動が行える4つの方法をご紹介します。
まず、「ターゲティング広告」を活用して自社の求人ページへの流入を増やすという方法です。ターゲティング広告といってもさまざまですが、Google ディスプレイ ネットワーク(GDN)やYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)がよく使われています。クリック課金型で、低予算から始めることもできます。
性別・年齢・子どもの有無といったユーザー属性や、これまでのサイト閲覧・購買行動等に基づく興味・関心などでターゲティングが可能。また、特定のWebサイトに広告を載せたり、過去に自社サイトに訪れた人に向けて広告を配信したりすることもできます。
一方、デメリットとしては運用の手間がかかります。予算配分やコストパフォーマンスを考えながら、ターゲット設定や広告内容の効果検証・チューニングなどをしていかなければいけません。また、広告もひとつ制作すればいいというものではなく、ターゲットに応じて内容を変えるのはもちろん、同じターゲットに対しても2つ以上の広告を用意してABテストを行うのが一般的。慣れない担当者がいきなり全ての運用を担うのは難しく、代理店の力を借りたほうが効率的なケースも多いでしょう。
「求人情報専門の検索エンジン」として知られる「Indeed」も有効に活用していきたいところです。Indeedは、企業の採用ページや求人サイトといったネット上の求人情報を自動収集しています。そのため、既に自社の求人情報がIndeedに載っているケースもあるでしょう。掲載がない場合も、無料で求人ページの作成が可能です。求める人材が検索して辿りつきやすいようなキーワードを盛り込んだページを制作しておけば、採用が成功するチャンスが広がります。
掲載企業が非常に多いので、無料枠での掲載では自社の情報が埋もれてしまう可能性も高いでしょう。ある程度のクリック数を望むなら、有料枠で求人を出す必要があります。また、Indeedの検索アルゴリズムは公開されていませんが、有料の求人掲載であっても必ず上位に表示されるとは限りません。常に情報を最新の状態に更新し、有効な検索キーワードをちりばめ、求職者が情報を得やすいように意識しておく必要があります。ある程度運用の手間はかかるでしょう。
「ダイレクトリクルーティング」とは、企業が自ら積極的に求める人材を探し出し、直接アプローチを行う採用活動のこと。 メリットは、「良い会社・良い条件であればいずれ転職したい」といった考えの「転職潜在層」にもアプローチできることでしょう。現職で活躍しているビジネスパーソンは、積極的に転職しよう、と考えていないケースが多いものです。
いきなり社員の紹介等で求職者にアプローチするのは難易度が高いかもしれませんが、最近では「ダイレクトリクルーティングサービス」も増加しています。有名なのはLinkedIn。ビジネスSNSとして職務経歴を公開しているユーザーが多いので、興味のある経歴の人に直接コンタクトすることが可能です。
また2019年1月には、名刺アプリ「Eight」でも「Eight Career Design」というダイレクトリクルーティングサービスの提供開始が発表されて話題になりました。いずれもSNS上で自社社員とのつながりがあるかどうかも確認でき、リファラル採用を組み合わせた採用活動も可能です。うまく使いこなせれば、かなり効率的に採用活動ができるでしょう。
デメリットは、面談も含めて求職者とのコミュニケーションが増える点でしょう。まだ転職意欲の低い人にアプローチするケースもあり、時間や労力がかかる傾向にあります。
Web・IT業界に強い「Green」や、医療介護求人専門の「ジョブメドレー」など、特定の職種や業界に特化した求人サイトも増えています。サイトに登録して求人を見ている人は、確実にその業界・職種に興味がある人材でしょう。条件や社風がマッチすれば、途中で離職することなく長期にわたって活躍してくれる確率も高いと言えます。
デメリットとしては、アプローチできる層が限られてくることです。幅広い人に求人をみてもらいたい場合は、総合型求人サイトのほうが向いているかもしれません。
ターゲティング広告、求人専門の検索エンジン、ダイレクトリクルーティングサービス、特化型求人サイトという4つの方法を紹介してきました。サイトに求人広告を掲載してただ待つだけではなく、優秀な人材を積極的に探し出してアピールすることが大切です。今回紹介した方法をうまく活用して、ターゲット層に対して効率的なアプローチを行いましょう。
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