昨今ハイクラス人材の求人が増えています。ハイクラス人材とは専門的な知識・スキルを有していたり高いマネジメント力を有していたりする人材のことであり、当然年収の相場も高くなります。間に入る人材紹介会社も、ぜひ積極的に獲得したい案件ではないでしょうか。
今回はそもそもハイクラス求人とは何なのか、ハイクラス求人が増えている背景には何があるのかなどを解説した後、多くの候補者が集まるおすすめの求人サイトを紹介します。
そもそもハイクラス求人とは
ハイクラス求人が増えている背景
ハイクラス人材が集まる求人サイト7選
まとめ
ハイクラス求人とは、いわゆるハイクラス人材の求人のことです。ハイクラス人材に明確な定義はありませんが、一般的には以下3点に該当する人材とされています。
・経営者目線を持っている
・専門性の高い知識・スキルを持っている
・年収800万円以上
CEOのみならずプロジェクトの責任者や現場のマネージャーなどのマネジメント層や、特定の分野の高い知識・スキルを持つ人材のことで、転職市場で見られる年収の相場は概ね800万円以上となっています。
一般の求人に比べると求人案件数は限られます。
また、企業の中枢を担う重要なポジションの求人であることから、社内外への影響を考慮して秘密裏に進めるのが一般的です。求人サイト上に公開されない非公開求人が多いのも特徴のひとつでしょう。
ハイクラス求人は業種関わらず行われていますが、金融や医療分野、IT、外資系などが多い傾向にあるようです。
昨今ハイクラス求人が増えていますが、背景には何があるのでしょうか。考えられる事象を3つ紹介します。
帝国データバンクが実施した「全国企業「後継者不在率」動向調査(2021年)」では、後継者不在率の結果を以下のようにまとめています。
「全国・全業種約26万6000社における後継者動向は、後継者が「いない」、または「未定」とした企業が16万社に上った。この結果、全国の後継者不在率は61.5%」
この後「20年の不在率65.1%から3.6ptの改善」と続けているものの、後継者不在率が依然高い水準であることには違いありません。
後継者問題は主に中小企業で見られます。経営者の高齢化が進み、多くの中小企業で引継ぎのタイミングが到来しています。しかし、少子高齢化で引き継いでくれる子どもや親族がいなかったり、そもそも親族内承継が以前ほどは一般的ではなくなったりしているなど、さまざまな要因により後継者が不足しているのです。
後継者問題の解決策のひとつとして注目されているのがハイクラス求人。
自社の事業内容に関連する専門的な知識やスキルを有していたり経営者目線を持ち合わせていたりする外部の優秀な人材に、事業を継承してもらおうと考える経営者が増えていることが考えられます。
終身雇用・年功序列制度が大きな特徴だった日本企業においても、時代の変化により、必ずしも制度が当たり前のことではなくなってきました。
制度の崩壊によって、長く会社に在籍し社内競争に打ち勝った社員が出世するといった流れがなくなり、役員クラスの人材確保が困難になった企業が存在します。
また制度の崩壊から、社会全体で「転職」のハードルが下がっています。どれだけ教育に時間やお金を投資しようとも、ようやく戦力として使えるようになったタイミングで社員に退職されてしまうというリスクも高くなっています。
そのような状況下において、即戦力となる優秀なハイクラス人材の獲得を望む企業が増えていることが考えられます。
事業拡大のため、あるいは前出の後継者問題解決のためなど、さまざまな理由から、日本ではM&Aが増加していると言われています。マールオンラインの情報からその傾向がみてとれます。社会状況によって途中波はありますが、2021年には1985年の17倍ほどにもなっています。
また、マーケット別で見ると日本企業同士のM&Aが特に増えており、国内における一般的な経営戦略のひとつとして、M&Aが浸透しつつあることが推測できます。
M&Aでは、CEOをはじめとした役員を外部から新たに招聘することも珍しいことではありません。M&Aの増加もハイクラス人材の需要拡大に影響していることが考えられます。
日本企業の海外進出が盛んに行われています。海外進出をするにあたっては、企業が展開する事業に関する知識に加え、現地で通用する語学力やコミュニケーション能力、マネジメント能力などを備えた優秀な人材が求められます。
企業の海外進出が増えていることも、ハイクラス求人増加の一因となっていることが推測できます。
ハイクラス求人案件やその候補者が多く集まる求人サイトを10サイトピックアップしました。それぞれの特徴を簡単に紹介します。
旧キャリアカーバー。業界大手株式会社リクルートが運営するハイクラス求人に特化したサービスで、業界トップクラスの求人数を誇ります。候補者はスカウトを待つことも自ら検索することも可能。候補者側にヘッドハンターの選択権があることも、大きな特徴でしょう。
URL:https://directscout.recruit.co.jp/
国内最大クラスのハイクラス求人サイト。営業や人事、経理などの管理系職種からITエンジニアなど技術系職種まで幅広く網羅しています。ベンチャーから大手企業まで、利用する企業の規模もさまざまです。
URL:https://www.bizreach.jp/
海外進出する日系企業の人材採用支援のためロンドンで設立した、日系転職エージェントによるサービス。外資系企業や海外進出企業などに強みを持ちます。各業界・職種に深い知見のあるコンサルタントの的確なアドバイスが候補者に好評です。
URL:https://www.jac-recruitment.jp/
オランダで設立した、世界各地に拠点を置く世界最大の人材サービス会社によるサービス。外資系企業での勤務経験があるコンサルタントが多く在籍しており、外資系企業への転職希望者に人気です。
URL:https://www.randstad.co.jp/
dodaを運営するパーソナルキャリア株式会社が展開するハイクラスに特化した求人サイト。登録者はスカウトを待つことも自ら希望条件を入力して検索することも可能です。幅広い業界・職種を網羅しています。
外資系企業やグローバルに展開する企業の求人に強いのが特徴。扱う求人は営業や人事、経理などの管理系、技術職、管理職、経営層など職種・クラスともに幅広いのも強みでしょう。正社員だけでなく派遣社員や契約社員にも対応しています。
URL:https://enworlddigital.com/
日本においては知名度は高くありませんが、世界60カ国以上に拠点を持つ世界トップクラスの人材サービス会社が展開するサービス。業界・職種別の専門チームがあり、各業界・職種に精通したコンサルタントが担当。細やかで丁寧なサポートが好評です。
URL:https://www.springjapan.com/
以上のようにさまざまな求人サイトがあります。できる限り効率的に候補者を探すため、必要な人材が多く集まるサイトを選択することが大切です。
特に求人サイトにこだわる理由がなければ、求人データベースの活用もおすすめです。求人データベースには全国各地のさまざまな求人情報や候補者情報がデータベース化されています。
そのためデータベースを利用することで、自社で求人や候補者を開拓する時間や手間を大幅に省くことが可能です。また、余ったリソースを高精度のマッチングのために振り分けるなど、本来のコア業務に集中することが可能となります。
1件当たりの単価が高いハイクラス求人。積極的に獲得したいところですが、一般の求人に比べて候補者数が少なく、かつ企業側・候補者側お互いの要求も高いため、採用成功に導くのには多大な労力を要します。まずは、スタートである候補者探しを効率化することが重要。
今回紹介したハイクラス求人が集まるサイトで候補者をサーチすることが一般的ですが、紹介したように求人データベースを利用することで、より効率的に質の高い候補者を見つけることも可能です。ぜひ活用を検討されてはいかがでしょうか?
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