人材紹介業でKPIを設定するメリットは知っているものの、デメリットについて気になっている方も多いのではないでしょうか。本記事では、人材紹介業においてKPIを設定するデメリット、よくある失敗例とその対策などを解説します。KPIを設定するデメリットを理解したうえで、KPIを設定し正しくマネジメントできれば、内定承諾率も上がり売上アップも夢ではありません。ぜひ最後までお読みください。
理想的な面談率の数値とは?
面談率が低くなる失敗例
面談率を上げるための改善点
まずはKPI設定をしよう
人材紹介業にとって、理想的な面談率(面談設定率)はどれくらいなのでしょうか?
実際、平均値は55~65%、と言われています。
ご自身のケースと比べてみてください。これよりも大きく下回っている、という場合は、何らかの問題があることがわかりますし、これ以上の数値であれば、独自の工夫や取り組みが奏功している、ということですね。
面談に到達する前に、まずはスカウトメール送信からプロセスがスタートする場合が多いでしょう。ここからカウントすると、面談率は0.3%ほどとも言われています。例えば、3000通のスカウトメールを打っても、面談を設定できるのはわずか10人ということです。
この数値を目安として、面談率はどの数字を目標とすればいいのかを考えましょう。
面談率が低くなる要因として、代表的なものを4つご紹介します。
①メール返信が遅い
②日程調整のメール文面が長すぎる
③応募者対応のタイミングが悪い
④電話でしかアポイントを取っていない
の4つです。
あなたは、スカウト返信が来たあと、どんなタイミングで面談設定メールを送り返していますか?
言うまでもないことですが、応募者は、スカウトメールを受け取り、その返信をする時が、最もそのスカウトに興味を抱いているタイミングです。このタイミングを逃さず、すぐに面談設定依頼メールを送っているでしょうか?
ある程度時間がたってしまうと、他の人材紹介業者がコンタクトを取って、面談に進むことになっていたり、求職活動への気持ちも萎えてしまう可能性もあります。気持ちが最も前向きで、興味を持ってくれている時を逃さないこと、これが最も大切なことです。
せっかくタイミングよく、タイムリーにメールを返信できたとしても、その文面が長すぎると、印象は悪化します。
まずは面談の日時を調整することが最優先であり、それ以外の情報は余計なもの、と自覚しましょう。
多すぎる面談日程候補も不要です。直近の日程が2~3あれば十分でしょう。
特に求職者はスマホでメールを見ているケースがほとんどです。画面をスクロールしなければ確認できないような内容になっていないか、確認が必要です。
エントリーしてきた方の対応は、どんな時間帯に行っていますか?
例えば、自分で「この時間帯に電話・メールする」というルールを設定していたりしませんか?
それは完全に自己都合です。
応募者の立場になって考えると、エントリーした日に、できるだけ早いタイミングで連絡がほしいですよね?
社内で「そのエントリー者が有効かどうか」という確認作業も発生するケースもあるかもしれませんが、まずはコンタクトを取り、会社として信頼感を得ること、これが大切です。
昨今の営業手法としては珍しいかもしれませんが、電話でしかアポイントを取っていないケース、これも面談率低下につながることがあります。
電話のメリットは、相手の声を聴き、印象を確認できること、また直接的なコミュニケーションであるため、信頼関係を早く築くことができるということがあります。
しかし、電話のみに頼ってしまっては、
・知らない番号からかかってきた電話は取らない人
・現職の仕事が忙しく、電話をとる時間がない人
とは、いつまでたってもコンタクトが取れません。
前項でご紹介した失敗例にならないように、面談率を上げるための改善点をご紹介します。
まずはメール返信は素早く、が鉄則です。目安は1時間以内でしょう。応募者がまだスマホを持って、応募画面を見ている間に返信することが理想的です。
そうすれば、面談日程の調整のステップにスムーズに進むことができるでしょう。
また、面談日程調整の際には、メール文面・内容についても注意が必要です。ぜひ気を付けていただきたいポイントを2点ご紹介します。
①面談候補日程は直近の日程を挙げること
・あまりにも先の日程を提示すると、リスケされたり、キャンセルされる可能性が高くなります。
②メールの往復回数は少なくすること
・忙しい応募者の時間を大切に、簡潔で分かりやすいやり取りを心掛けましょう。
なるべく早いタイミングで、アポイントを取り付ける、これが面談率を上げるための大切なコツです。
連絡手段が1つしかない、というのは応募者とのやりとりにおいて不安要素になりえます。何らかの原因で連絡が途絶えてしまうこともありえるでしょう。
電話とメール、もしくはメールとSMSなど、用途によって使い分け、確実に連絡がとれるようにしましょう。
ここまで、いかにして面談率を上げるか、というコツをお伝えしてきました。しかし、面談率やスカウトメール数など、その面だけで対策を考えてもあまり意味がありません。
求職者のプロセス全体を通し、それぞれのプロセスにおいて目標値であるKPIを設定し、それに近づけるためにどんなことを取り組めばいいのか、を整理しましょう。
KPIの指標として挙げられるのは、例えば、スカウトメール数・メール返信数・面談率・選考ステップ別の通過数、内定数、決定数、など。それぞれのKPI、またそれぞれのプロセスでの取り組みが相互作用するよう、一貫性を持って考えることが大切です。
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