人材紹介業で内定承諾率を上げ成果につなげるには、KPIの活用が有効です。本記事では、人材紹介業におけるKPIの重要性やメリットをはじめ、それぞれの項目を改善する方法などをご紹介します。KPIの管理について知りたい方は、ぜひご参考ください。
KPIとはる
人材紹介業におけるKPIの項目と改善方法
具体的なKPIの管理方法
まとめ
KPIとはKey Performance Indicatorの略で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されています。企業や組織が目標を達成するまでの過程・プロセスを、数値で客観的に評価するための指標です。人材紹介業においても、内定承諾率アップという目標を実現するためにKPIの設定は欠かせません。
そもそもKPIの設定はなぜ重要なのでしょうか。それは、各フローや業務プロセスを数値で客観的に評価することで、課題が明確になるからです。漠然とした課題に対して改善策を講じるよりも、明確な課題に対してアクションを起こす方がはるかに効率的で実現性が高まります。
人材紹介業においてKPIを設定するメリットは複数あります。今回は3つに絞ってご説明します。
重要性の項目でも触れましたが、目標を達成するための課題が明確になれば、取り組むべき事柄も見えてきます。それが、KPIを設定する1つ目のメリットです。数値化することで客観的に評価できるので、成功や失敗の原因の解明にも役立つでしょう。その後の対処もスムーズに進められ、業務効率化にもつながります。
また、KPIを設定することで目標が明確になるためチームの方向性を統一できるのもメリットと言えます。組織やチームの人数が増えていけばいくほど、方向性はバラバラになりがちです。モチベーションや生産性の低下にもつながりかねません。メンバーの意識を合わせたいときにもKPIの設定は有効です。
KPIを設定する3つ目のメリットとして挙げられるのが、メンバーを育成しやすくなるということです。そもそもメンバーの育成には、それぞれが抱える課題を見つけ、その課題をクリアできるようアドバイスやフォローが必要です。KPIを設定し一人ひとりの達成状況をチームメンバーと比較すれば課題が可視化されるので、それぞれにあった育成プランをスムーズに実現できるでしょう。さらに、メンバー間でノウハウを共有できればチーム全体のスキルアップも期待できます。
つづけて、人材紹介業におけるKPI項目をご紹介していきます。
なお、KPIを設定する際のポイントは、最終的な目標値(内定承諾数)から一つずつ逆算することです。つまり、内定承諾数を決定したら、そのために必要な面接件数はどのくらいか、通過率などから逆算して設定していきます。
また、KPIは一度設定して終わりではありません。現状を確認し、必要に応じて改善することが大切です。その改善方法やポイントについても解説します。
内定を承諾し、入社の意思を示した人数が内定承諾数であり、それはKPIの最終目標指数です。
内定承諾率を改善するポイントは、求職者と信頼関係を築き本心を引き出すこと。できるだけ早い段階から求める条件や不安・懸念点などを共有してもらえるような関係になれるのが望ましいですが、求職者の考えが変わることもあるため伴走しながら細やかなフォローが必要になってくるでしょう。
また、漠然とした不安があり決定できない求職者には、その不安を言語化し解決策を一緒に考えるのも効果的です。内定企業への交渉も含め、求職者が納得して内定承諾できるよう適切な提案やサポートを行い、本心をさらけ出してもらえるような信頼関係を築きましょう。
内定を決めるのは企業であり、面接を受けるのは求職者のため、人材紹介会社ではコントロールできない数値です。しかし、内定率を上げるためにできることも2つあります。
1つ目は、面接後に企業から感想を聞いたり、求職者が不採用になった場合にはその理由を共有してもらうことです。情報を蓄積しそれをもとに次回以降の候補者選定を行えば、内定率向上の可能性は高まります。また、求職者からも面接後に感想を聞くなどして情報収集するのもおすすめです。2つ目は企業の採用担当者へ御礼を伝えるなどのフォローをきちんと行うことです。求職者はもちろん、採用担当者とも良好な関係を築いておきましょう。
面接通過率を改善するには、求職者との面接対策を徹底することが重要です。面接練習を行い求職者が気づいていない視点をアドバイスしたり、求職者が面接で実力を発揮できるようサポートしましょう。また、企業の採用担当者に加え、決定権をもつ経営者や現場層にもコンタクトをとり、ヒアリングできれば求める人物像が明確になり求職者のフォローや今後の候補者選びにも役立ちます。
書類選考の時点で漏れてしまう原因は、人材紹介会社の候補者選びに問題がある可能性があります。改善策は、まず企業の求める人材像を正しく理解することです。情報整理を通じて過去のデータから共通点などを導き出したり、直接企業側にヒアリングさせてもらうのもいいでしょう。次に重要なのは、推薦文の内容です。アピールポイントを間違えないことや、企業が懸念しそうな点があればきちんと説明し、それでも推薦したい理由を伝えるように工夫しましょう。
応募件数を増やすには、求職者目線の行動が求められます。まずは、メールなどの返信はスピード感をもって行い、求職者に合わせたスケジュール調整を心がけましょう。さらに、電話での対応、迷いや不安を払しょくできるようなサポートで、転職・選考への魅力づけも忘れてはいけません。
企業から直接求職者にアプローチできるスカウトメールですが、返信率を高めるためにはそもそも開封してもらえる件名にしたり、配信先をアクティブユーザーにするなどの工夫が必要です。スカウトメール返信率を向上させたいとお悩みの方は、こちらの記事も参考にしてください。
また、スカウトメールの配信数を増やすことができれば、おのずと返信率は上がるはずです。しかし、やみくもに配信数を増やすだけでは効果は期待できません。「エーナビ」のような中途採用求人プラットフォームを活用して、効率的にスカウトするのもいいでしょう。スカウトメールは文面作成から配信先決定までとても手間がかかります。配信対応のできる人材を採用したり、委託するという手段も検討する必要が出てくるかもしれません。
KPIを管理する方法は、Excelやスプレッドシート、またはツール・アプリ・システムなどを使用するのが有効です。それぞれの特徴を理解して、自社にあった管理方法を取り入れましょう。
ふだんExcelやスプレッドシートを使用している場合には、追加のシステム導入などが不要。使い慣れたものなので、抵抗なく取り入れられるのがメリットです。デメリットは、使い方によっては、見やすいグラフ作成に時間がかかったり記入漏れなどの入力ミスが起こりやすいこと。また、Excelの場合は複数人で同時編集ができないため、最新版が分からなくなる恐れがあるので注意が必要でしょう。
KPIの管理に有効なツール、システム、アプリはたくさんあります。選ぶポイントは、すでに採用管理システムなどを導入している場合には、既存システムと連携できるかどうか。データ入力の手間が省けたり、情報を一元化できることに加え、自動でグラフが作成され数値を理解しやすくなったり業務効率化に寄与します。しかし、導入時には新たに操作を覚える必要があることや、導入費用がかかることなどがデメリットでしょう。
人材紹介業におけるKPIの重要性やメリット、改善方法などについて解説してきました。KPIをきちんと管理できれば内定承諾率も上がり、売上アップにつながります。ぜひ記事を参考に行動してみてください。
IT系の人材紹介会社が、レッドオーシャンを勝ち抜くためにするべきことを例を交えてご紹介してきました。ぜひ実践してみてください。
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