熾烈な人材獲得競争が行われているIT業界。闇雲に営業活動をしても、時間と労力を浪費するだけですよね。効率的に営業活動を進める上では、「営業リスト」の作成がお勧めです。とはいえ、営業リストはどうやって作成すればいいのかわからない、作ること自体に時間がかかってしまう、と二の足を踏んではいませんか?本記事では、営業リストに掲載すべき項目やその作成方法についてご紹介します。
営業リストの作成が必要な理由
営業リストに必要な項目
営業リストにもデメリットがある
営業リストの情報収集方法
トークスクリプトと合わせて運用すると効果絶大
まとめ
営業リストの内容の詳細については後述していきますが、営業リストが「ない」営業活動は、どんなことが起こると考えられるでしょうか?
例えば…
・営業担当者同士で情報共有がされていない→営業先が重複してしまう・漏れが出る
・ターゲットが絞れない→どこに営業をかけていいか分からない
・顧客の環境変化がとらえられない→最新のニーズが分からない
・必要な情報がすぐに入手できない→その都度調査する手間がかかる
など、様々な非効率を生んでしまうことは明らかですよね。
つまり、営業活動にとって、営業リストは非常に重要なものなのです。
しかし、いくら重要だからと言って、膨大な時間をかけて作成することは、本末転倒です。営業活動の本来のゴールは、「顧客を獲得し、顧客のニーズに応えること」であり、決して営業リストを作成することがゴールではありません。時間をかけず、常に最新の情報がアップデートされた営業リストをいかに入手するか、それが大切なのです。
営業リストにはどんな項目が必要なのか?それが最も気になるポイントですよね。
効率的かつ効果的な営業を実現するためには、それぞれターゲットとする顧客や営業戦略、自社の強みなど、特性に合わせた項目を網羅することが重要になります。
この項目の構成次第で、狙うべきターゲットに最短距離でコンタクトを取り、成約率を上げることも可能となるのです。
項目の構成要素としては、大きく6つに分類されます。それは、「顧客層(ターゲット)」「営業手法」「営業エリア」「中途採用」「業績」「新規事業」の6つです。これらについて一つずつ、掘り下げていきましょう。
言うまでもないことですが、顧客層(ターゲット)を絞り込むための項目は最も重要です。「事業内容」「資本金」「売上高」「設立」「従業員数」「業種」「上場区分」などの軸に沿って、自社がどんなターゲットを設定しているのかを、これらの項目に条件として落とし込んでいきましょう。
ターゲットが的確に絞られたら、次はそのターゲットにどのようにコンタクトを取るか、によっても必要な項目は変わります。
電話営業であれば電話番号、フォーム営業であれば、問い合わせフォームのURLが必須となります。
営業の対象となるエリアを絞って活動している場合は、住所などのエリアに関する情報が必要です。
中途採用が行われているかどうかも重要な情報です。どのような職種で、どのような階層の人材がどれくらい求められているのか、ということが把握できれば、何よりも強力な営業ツールとなりえます。その会社の採用課題、最も注力して採用したい分野はどこなのか、という分析も可能です。
募集されているボリュームから、その会社の採用予算を推測することもできるでしょう。
業績の変化も、人材に関するニーズに直結する情報です。拡大傾向にある場合は、当然、人材獲得に関しても積極的な局面です。ターゲットとしての優先順位を決める際に、有用な情報となるでしょう。
上記の業績と重複する部分もありますが、新規事業を展開しているかどうかも、その企業が「新たな人材」を求めているかどうかを判断する指標となります。既存の事業内容と比べることによって、求める人材ニーズを読み取ることが可能です。
営業リストは営業活動を効率化するうえで不可欠なものではありますが、場合によっては、デメリットを生むこともあります。
以下2点は、営業リストを作成するうえで陥りやすい失敗例=デメリットです。これらについて理解を深めておくことが、適切な営業リストを作成するうえで不可欠です。
上述の通りに、自社に最適な営業リストを作成したとしても、その情報が更新されなかったらどうでしょう?
業績や事業内容、人材へのニーズは日々刻々と変化するものです。これらをリアルタイムで更新しなければ、役に立つ情報とは言えません。
営業リストを作成するとき、構成する項目は全社で統一したとしても、それぞれの項目の情報の密度(どこまでの情報を掘り下げるか)をそろえておかないと、データにばらつきが生じてしまいます。
バラつきのあるデータでは、一定の条件で絞り込みをかけようとしても、適切に絞り込めず、本来ターゲットとすべき顧客を取りこぼす可能性も生じてしまいます。
営業リストを作成するにあたって、どうやって情報収集するのか、その方法を決めることがまず重要です。選ぶ方法によって、コストもリードタイムも大きく異なります。
情報収集方法としては、大きく2つに分かれます。
●ツール・サービスを使う
●営業リスト作成サービスを利用する
これらの特徴、およびそれぞれのおすすめツール・サービスについてご紹介します。
企業データを入手できるツール・サービスを使い、それを自社で加工することで営業リストを作成する方法です。
ツール・サービスによって項目の内容および費用が異なるため、それぞれの特徴を理解し、自社に最適なものを選択することが必要です。
顧客層やエリアを絞るために必要不可欠なのが企業情報。企業名、所在地、事業内容、業種、従業員数等の基本的な情報です。サービスによっては、特定の条件やシナリオ(人材需要や成長度合い等)によって絞り込むことが可能です。こうした情報を入手できるサービスの例としては、SPEEEDAや日経QUICK、ソーシャル企業情報が挙げられます。
業績や新規事業の展開有無について確認するためには、株式情報が必要です。代表的なサービスとしては、決算情報が入手できる会社四季報(書籍版とオンライン版あり)や無料で利用できるユーレットが挙げられます。
営業リスト作成サービスを利用すれば、詳細な条件を設定することも可能なうえ、求める条件や項目を網羅された営業リストをリアルタイムで入手することができ、さらに様々な詳細条件を設定することも可能です。
3つのサービスをご紹介します。機能・費用・特長を踏まえ、自社に最適なツールを選びましょう。
株式会社フロッグが運営する、企業の求人情報に特化した営業リスト作成ツール。
・機能:リスト作成ツール、リスト納品
・料金:初期費用10万円+月額費用3万円/月~
・URL:https://list.hrog.net/
<特長>
100以上の求人媒体から、企業の求人情報を毎週取得することが可能。過去の求人実績から今後の需要も予測できる。
株式会社QuickWorkが運営する、BtoB顧客ターゲティングを強みとする営業作成ツール。
・機能:設定したシナリオに基づいた営業リスト作成
・料金:初期費用30万円+システム利用料40万円/月~
・URL:https://top.salesnow.jp/
<特長>
リアルタイムのデータ更新、5000件を超えるシナリオパターン、リアルタイムで更新情報を通知。
株式会社セールスサポートが運営する、ハローワークなどを情報源とした営業リスト作成ツール。
・機能:営業リスト作成、FAX・DM発送代行
・料金:
無料版:0円(1,600件/月)
ベーシック:9,900円/月(5,000件/月)
スタンダード:15,400円/月(10,000件/月)
プレミアム:23,100円/月(20,000件/月)
スーパープレミアム:44,000円/月(50,000件/月)
・URL:https://urizo.jp/
<特長>
企業1件当たり1円以下という低コスト。データ収集サイトが31(業界最多級)。
必要な項目を網羅した、さらにリアルタイムに情報更新されている営業リストがあれば、あとは顧客にアプローチするのみ。ここで、トークスクリプトと合わせて活用すれば、その効果をさらに向上させることが期待できます。
トークスクリプトも、一遍通りでは効果がありません。ターゲットを特徴・特性によって分類し、それらに最も響くキーワードを散りばめたトークスクリプトをパターン別に作成してみましょう。営業リスト+パターン別のトークスクリプトの組み合わせで、より成約率を上げることができるでしょう。
営業リストは、IT系人材紹介会社が効率的に営業活動するためには必須アイテムです。自社の営業スタイルに合わせたツール・サービスを選び、さらにトークスクリプトと組み合わせ、効果を最大限に発揮させましょう。
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