新型コロナウイルスの影響を受け、「大幅にコストを削減して採用している」という企業が増えています。無料掲載できるハローワークを駆け込み寺としている企業も多いですが、応募自体がないor求める人材からの応募がないと課題感を持つ採用担当者の方も少なくないのでは?
この記事では、ハローワークで採用が出来ない理由や原因をはじめ、効果を高める方法や低コストで採用ができる手法までご紹介します。
ハローワークで採用ができない5つの理由・原因
1)多くの企業が欲しいと考える候補者群が少ないため
2)求人票の内容が少ない・薄いため
3)掲載後、放置しているため
4)雇用条件が良くないため
5)求人倍率の高いエリアで勝負をしているため
ハローワークで効果を出す3つの方法
ハローワーク掲載のメリットとデメリット
【中途採用向け】ハローワーク以外でコストをかけずに採用する方法とは?
まとめ
まずはハローワークで「応募が来ない」「希望する人材がいない」といった理由や原因から見てみましょう。
ハローワークを積極的に利用している求職者のほとんどが、失業者です。働きながら転職活動を行っている転職組とは異なり、失業者は退職または解雇によって休業期間があるため、一定期間現役から離れていたことが想定されます。
しかし、中途採用を行う企業のほとんどが現場ですぐに活躍してくれる即戦力人材を求めています。即戦力≒現役で活躍している層だと考えると、中途採用企業が一般的に欲しいと言われる層が少ないと言えるでしょう。
また、求職者の「正社員・非正規社員歴」を男女比・年齢別で表した下表に依ると、「主に非正規社員として勤務」していた人が多い傾向に。29歳以下が32.4%とボリュームゾーンであり、男女比で見ると、男性は41.7%と多いことが分かります。
雇用形態による業務の裁量性が異なると仮定すると、ボリュームゾーンは候補者群以外と言わざるを得ないでしょう。
(画像引用元:画像引用元:独立行政法人労働政策研究所・研究機構HP)
内容の薄い求人票は、求職者が不安を感じます。
・仕事内容の詳細がよく分からない(完結過ぎてリアルなイメージが沸かない)
・給与詳細が分からない(手当や残業代支給有無等が不明)
・福利厚生の詳細が分からない(制度詳細が書かれていない等)
こういった求人票は応募をためらう理由となり得ますので、注意するようにしましょう。
求人票も生ものと同じですので、鮮度が重要です。求人掲載開始当日から2、3日は反応がありますが、1週間もすれば効果がぴたっと止まってしまいます。鮮度を意識し、出来るだけ新しい情報へとブラッシュアップするよう心がけましょう。
また、最近はIndeed(インディード)がハローワーク求人をクローリングで自動的に掲載してくれる時代です。ターゲット人材に目が留まるよう効果が高いキーワードを盛り込むといったことも行うと良いでしょう。
目立ったPRポイントがなく、雇用条件が良くない場合、求職者に敬遠される傾向に。特に中小零細企業の場合「大手と比べて自社には何も自慢できるものはない」といった経営者の方も少なくありません。
しかし、ここは開き直りが重要です。大手は大手ならではのデメリットもあります。中小企業ならではのサイズ感だからこその働き易さや実現できる事にフォーカスしてみましょう。
(画像参照元:山崎広輝(2019).『ハローワーク版すごい求人票』P47)
ハローワークは全国で560か所(出張所・分室を含む)あります。管轄別に求人倍率を見ると、品川区の8.05倍がダントツでNO.1に。続いて、飯田橋、大阪東……と出稿エリアによって競争の激しさが異なることが分かります。
もし自社が様々なエリアに拠点を持っているようであれば、この点も鑑みて出稿エリアを調整するのも一つの手でしょう。
では、どうすれば期待する効果が得られるのでしょうか?ハローワーク求人で効果を出す3つの方法をご紹介しましょう。
求人メディア同様、求人も鮮度が重要です。内容が旧い求人情報は、求職者が企業に対して不安を抱き、応募から遠ざかってしまいます。「このキーワードを入れたら応募数が上がった」といった具合に、定期的に求職者の反応を見ながら情報を更新するようにしましょう。
ひと昔前のハローワークならば「求人票の内容は完結に書く」をお勧めされていたでしょう。しかし、それは買い手市場だった昔の話です。
仕事内容やキャリアイメージ、福利厚生などをしっかり充実させ、求人票の枠を使い切るくらい情報を埋める気持ちで臨みましょう。また、画像情報も求職者が重視する重要な情報ですので、併せて充実に努めましょう。
ハローワークには、1400万件程の求人が全国で掲載されています。このような膨大な求人票の中から自社へ応募してもらうためには、求人票の情報を充実させるだけでなく、ハローワークへ直接通うことも重要です。足しげく通っているとハローワーク担当者も「この会社の求人を求職者へ紹介してみよう」という気になってくれるものです。
お金をかけずに採用するためにはそれなりに時間も労力も必要だと心得ましょう。
なんと言っても最大のメリットは0円で求人掲載ができるという点です。多くのメディアが何十万円、何百万円と費用がかかるため、当然ここは大きなメリットと言えるでしょう。また、厚生労働省(政府)が管轄しており、雇い入れ関係の助成金も充実している点も魅力の一つでしょう。雇用関係助成金一覧はこちらよりご覧ください。
ハローワークの第二のメリットとして挙げられるのが、転職意欲の高い層が多いという点でしょう。特に、ハローワークの窓口に足しげく通い、ハローワークに設置してある検索端末を活用している層は本気度が高いためねらい目だと言えるでしょう。
ハローワークは30歳以上の求職者が85%を占めると言われています。年齢層が高いため、多くの企業が欲しいと考える20~30代の若年層には強くない点がデメリットだと言えるでしょう。
「正社員で3年以上働いた経験」を求める企業は少なくありません。依然、雇用形態に依る人材選定(スクリーニング)を行う企業は多い状況です。前述の通り、ハローワークの求職者に非正規雇用者が多いことを考えると、企業が定義する「即戦力人材」が少ない点がデメリットとなり得る可能性はあります。
ハローワークをはじめとするインターネット上に存在する求人を自動的にクローリング(集める)アグリゲーション型求人として知られるIndeed(インディード)。こちらもハローワーク同様、無料掲載が可能な求人ツールとして利用する企業が増えています。
Google検索に依る上位表示など、継続的に求人票を科学し続けることで効果が出る手法の一つです。
ダイレクトリクルーティングを目的に、昨今企業の採用担当者や人材エージェントをはじめとした利用が増えているLinkedIn(リンクトイン)。クリック課金型式のため企業側で自由に設定が可能です。
求職者登録している人材は、「転職したい」という意思が顕在化していない転職潜在層も多く、さらにポテンシャルや意識が高い人材層が多いことも魅力の一つと言えるでしょう。
近年、注目度を高めているダイレクトリクルーティング。自社採用ホームページや採用SNSは、一度作成してしまえば金銭的コストがかからないため、採用コストを抑えたいという企業に向いている手法の一つです。
但しハローワーク同様、掲載してそのまま放置されていては意味がありません。定期的更新が必要なことを前提に、導入は検討しましょう。
採用コストを抑えて自社のターゲット人材に近しい層を採用する効果的手法がリファラル採用です。最近は10~20万円程度の報奨金を設定し、社員から推薦を促す企業も少なくありません。導入の際は、企業としてリファラル採用を行っているという社員への広報や、リファラル採用を展開するフローがありますので、以下の記事も参考に検討してみると良いでしょう。
ご存知の通り、ハローワークへ求人票を掲載するためには書類の記載や定期的な訪問といったアナログな努力が必要です。また本記事で解説した通り、出稿エリアの工夫などによって一定の効果を出すことも可能です。いま一度、その方法をこちらでおさらいしておきましょう。
解説した方法をもってしても、「応募が来ない」「良い人材が採れない」という場合は、ハローワーク以外の低コストサービスの検討も必要でしょう。ぜひ、記事内容ご参考に軌道修正を図りましょう。
掲載料金0円でも効果を出す! そんな課題にお応えするべく、 <資料の概要> |
関連記事:担当者が意識しておきたい中途採用の「コスト」と「無駄」
関連記事:Indeedの掲載手順と効果出しの方法|仕組み、掲載料金、注意点