リファラル採用とは?促進化させる方法、押さえるべき3つのこと
コストダウンありふれた情報では求職者の心を動かすことが難しいこの時代、リアルで生々しい情報が得られる知人経由のリファラル採用が注目されています。この記事では、そんなリファラル採用の導入メリットやデメリット、具体的な導入方法、成功の3ポイントについてご紹介します。
目次
リファラル採用とは?
リファラル採用のメリットとデメリット
リファラル採用の導入手順
リファラル採用を成功させる3つのポイント
リファラル採用ならMyRefer
まとめ
リファラル採用とは?
リファラル採用とは、社員の知人・友人の紹介による採用を指します。コストを抑えて採用できるだけでなく、定着率の向上や採用ブランディングにも貢献する採用活動です。
縁故採用との違いを気にされる方もいますが、縁故採用が「社長や経営幹部の肉親、または繋がりによる裏口入社的な採用手法」を指す一方、リファラル採用は「自社ですでに働いている社員からの人材の紹介や推薦による採用方法」です。リファラル採用の場合、自社の社員から幅広く紹介を募り不採用になるケースもある、という点に大きな違いがあります。
リファラル採用のメリットとデメリット
リファラル採用導入に伴うメリットとデメリットを見てみましょう。
◎メリット
採用コストの抑制
リファラル採用の最大のメリットと言えるのが、コストパフォーマンスへのインパクトです。
従業員1人を採用する場合で計算すると、一般的な求人メディアを使用した場合、掲載費用や人件費を合計すると50万円以上の採用単価がかかります。人材紹介などは倍以上でしょう。
一方、リファラル採用の場合は広告費用やサービス料が一切かからないため、インセンティブを設定したとしても人件費と合わせて30万円以下に抑えることが可能です。採用人数の多い大手企業であれば、そのインパクトの大きさがお分かりいただけるでしょう。
また、候補者集めや人材選定といった工数削減も可能です。つまり、金銭コスト、時間コスト、ひいては心理的コストも削減することにも繋がると言えるでしょう。
マッチング率・採用決定率の向上
リファラル採用は従業員に依る紹介を起点にしていることから、実際に現場で求めている社員属性に近い人材を集めることが可能です。予め紹介者を通じて知識を持っているため、採用決定率は圧倒的に高いと言えるでしょう。
また、一から候補者を集めるケースと比較すると、採用ミスマッチを軽減し、定着率を向上させることにも繋がります。
従業員のエンゲージメントアップ
エンゲージメントとは、従業員が会社に対して「もっとこの会社に貢献したい」「この会社で長く頑張りたい」と感じている状態を指します。愛着心や忠誠心と似たような意味であり、経営者としては意識しておきたい指標の一つでしょう。
リファラル採用は、現場スタッフもリクルーティングなどの採用活動に参加することが可能です。採用した人材は、自分が所属する部署やチームの働き易さや生産性向上にも関係してくるため、人材獲得を“自分ごと”として捉え、会社へのエンゲージメント(愛着心・思い入れ)を高めることが可能です。また声に出して自社の魅力を伝えることによって、ロイヤリティを高めることにも繋がるといった点がメリットです。
デメリット
メリットばかりのリファラル採用。強いてデメリットを挙げるとすれば、下記が挙げられるでしょう。
体制整備や仕組化まで時間がかかる
リファラル採用は、採用活動を継続的に実施している状態まで持っていくことが大変です。
リファラル採用の活動フロー構築をはじめ、リファラル採用の活動を行ってくれるモチベーションの高い“アクティブ社員”の発見、導入に伴う報奨金や交際費などのフォロー制度など、リファラル採用の体制が整備されるまでは時間がかかると言えるでしょう。
「リファラル採用を導入したが、形骸化している」といったことにならないよう、会社として取り組みましょう。
数値化が難しい
リファラル採用は採用担当者ではなくリクルーティング活動を従業員が行うため、活動内容や行動量、貢献度を数値化することが難しくなります。従業員数が多くなればなるほど、その難易度が上がると言えるでしょう。
さまざまな気遣いが必要
自分の知り合いや友人を会社に紹介することを躊躇する人は少なくありません。もし採用されなかった場合、これまでの関係性にひびが入る可能性があるためです。
選考する企業側は様々な影響を考慮し、社員の負担にならないような紹介フローの策定や、不採用時のコミュニケーション設計が必要となります。通常の選考と比べて気遣いが必要になるからこそ、運用開始前の整備が重要です。
リファラル採用の導入手順
それでは、リファラル採用の具体的な導入方法を見ていきましょう。
1.リファラル採用制度の構築・整備
まずは、リファラル採用をどのような制度にするのか話し合いましょう。具体的なリファラル採用の推進方法はもちろん、欲しい人材像の設定、運用ルールなどを決定しておくと良いでしょう。
<検討事項>
☑️ 自社が欲しい人材要件
√ 社風に合う人材(カルチャーフィット)
√ 募集職種の業務を遂行するために必要な能力(スキルフィット)
☑️ 運用ルール
√ リファラル採用ツールの導入
√ 報奨金制度の導入(一般的には上限20万円程度)
√ スカウトに伴う交際費の支給
√ 採用成功に至った際の表彰制度の検討
√ アピールブックの作成
√ 全社への展開方法(プロジェクト単位→全社展開がオススメ)
☑️ その他
√ 進捗管理方法
√ 成功ノウハウの蓄積方法
√ 候補者の口説き方
2.リファラル採用制度に関する従業員への広報
リファラル採用を導入する上での広報のやり方は会社規模に依りさまざまですが、アピールブックを作成して配布する、説明会を部署単位で実施する、社長やマネジメントレベルが従業員と面談する等、自社の規模に応じて実施しましょう。
なお、自社の運用方法にも依りますが、いきなり全社に展開するよりも、最初は特定の部署やプロジェクト単位で実行し、その状況を踏まえて広報制度を改善するのが理想的です。運用しないうちに展開すると、後々「こうしておけばよかった」といった内容が出てくる可能性が高くなるため注意しましょう。
3.リファラル採用の実施
前述した内容について準備が整えば、リファラル採用活動をスタートします。部署・プロジェクトから定期的に進捗や改善点に対する意見を集約し、内容を整備していきましょう。
4.定着化(PDCA)
最後は全社展開を行い、リファラル採用活動を定着化させます。ここで注意したいのは、従業員がリファラル採用を行いたいと思えるかどうか(動機付け)です。
「うちは環境を改善しないと紹介できない」とか「そもそも積極的に声掛けしてくれる従業員が少ない」といったリファラル採用に対するネガティブな声もあるでしょう。
しかし実は、どの会社にもロイヤリティの高いアクティブ社員は存在します。また、従業員が自社をおすすめしたくなる要素は、成長できる機会や成果が認められる環境といった「動機付け要因」だと言われています。つまり、給与水準や福利厚生ではなく、頑張って働こうと思えるソフト面を充実させることがキーポイントなのです。
もし十分ではないと感じるのであれば、この部分を見直すと良いでしょう。
(画像引用元:株式会社MyRefer|大企業が陥るリファラル採用の壁 より)
リファラル採用を成功させる3つのポイント
最後に、リファラル採用を成功させる秘訣をお教えしましょう。押さえたいポイントは3つです。
【1】リファラル採用を実施している他社事例の収集
コストインパクトが大きいリファラル採用は、大企業のほとんどが実施しています。
自社で導入する際は、同業他社がどのようなリファラル採用活動を行っているのか、ノウハウや自社でまねできそうなポイントがないか、事例を収集しておきましょう。リファラルを活用しているコンサルティング会社やSaaS(サース※)展開企業を確認しておけば、スムーズに導入できるでしょう。
(※サースとは:「Software as a Service」の頭文字を取っており、提供元のソフトウェアをインターネット経由で利用できるクラウドサービスを指す)
【2】協力してくれる従業員の見極め
協力してくれる従業員の選定方法は各社さまざまですが、「マネージャーからの推薦」「従業員からの手上げ」「アンケート調査(自社を紹介したいかどうか)」などをもとに、アクティブ社員を抽出する企業が多い状況です。従業員の選定時は会社のことを好きな従業員を選ぶようにしましょう。自ら積極的に自社をおすすめしてくれます。
【3】従業員の負担の軽減(金銭面、心理的)
(画像引用元:パーソルキャリア株式会社|リファラル採用、社員は協力している?20代・30代の本音調査より)
従業員の負担軽減は、リファラル採用におけるキーポイントです。特に、紹介者との人間関係の悪化や責任問題については、会社として対応すべき項目です。
<負担軽減策>
・「選考」からではなく「面談」からスタートする
・リクルーティング活動費(食事代)を支給する
・推薦以降の選考フローには一切関わらないようにする
・アピールブックなど自社の魅力をまとめた資料を提供する
・常に最新の募集ポジションを共有する
リファラル採用ならMyRefer(マイリファー)
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まとめ
リファラル採用はメリットが多いですが、推薦者となる従業員と候補者の人間関係に対する気遣いや工数がかかるといった懸念もあるでしょう。今回、記事内でご紹介した成功ポイントをはじめ、導入手順に記載した検討事項も参考にしながら採用成功につなげていただければ幸いです。
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