自分がした仕事に対して報酬が支払われるインセンティブ制度。大まかなイメージは持っていても、詳しく知らない人もいるでしょう。今回はインセンティブの仕組みや報酬例、最新の導入事例を3つご紹介します。
インセンティブとは社員のやる気を上げる報酬制度
インセンティブ制度の支給例
インセンティブ制度のメリット・デメリット
インセンティブ制度の導入事例
まとめ
インセンティブとは、英語の「incentive(刺激・動機・誘因)」が語源で、意欲を維持したり増すための外的刺激のことを指します。ビジネスシーンにおいては、主に以下のような二種類の使い方があります。
一つは、金銭による報酬です。給与とは別に個々の成績に応じてお金を支払うこと意図しています。もう一つは、金銭以外での報酬です。ここでの報酬とは金銭に限らず、意欲をアップさせる環境づくりや動機付けをすることで、社員のやる気をあげていくことを指します。
意欲を向上させるというとモチベーションという言葉を連想しがちですが、モチベーションが自発的なやる気の向上に対して、インセンティブは外からの刺激によるやる気の向上を意味します。
インセンティブを導入する目的は「見える報酬を与えることで仕事に対する意欲をかき立たてる」ことです。支払い方は2種類あり、給与に上乗せする方法と賞与に上乗せする方法があります。賞与に上乗せする場合には、支払いまでの期間が長くなりますが、「賞与まで頑張ろう」という長期的なモチベーションの維持に役立つでしょう。
インセンティブを導入する職種はさまざまありますが、中でも導入されることが多い職種の代表は営業職でしょう。営業職におけるインセンティブはさまざまですが、「契約件数や売上に応じて報酬を支払う」ものと、「目標達成率に対する報酬を支払う」といったものが一般的です。いずれも業務難易度や実現可能かどうかといった観点で、最適なインセンティブを導入するよう留意しましょう。
「金銭による報酬」を指すインセンティブは、歩合制と混同されがちです。歩合制とインセンティブは、成果報酬という意味では同じです。歩合制とは、仕事の成果に応じた給与を支払う制度のことです。大きく分けると「基本給+成果報酬」と「成果報酬のみ」の二種類があります。給与が完全に成果報酬のみの場合には「完全歩合制」という表記になります。
インセンティブは「基本給+成果報酬」であるケースがほとんどです。歩合制と異なり、基本給与にプラスされるので、評価がわかりやすくモチベーションの向上にもつながりやすくなっています。
インセンティブ制度の具体的な支給例をご紹介します。
インセンティブの基本的な形が、金銭という報酬で与えられる形です。毎月の固定給+インセンティブ報酬の他に、年数回のボーナス時に大きく支給されるケースがあります。
インセンティブを支給する際に、表彰式での賞状授与、ギフト券・物品などの支給されるケースがあります。近年ではポイント制度も普及していて、貯めたインセブティブポイントでカタログから自分が好きなものを選べる制度もあります。
インセンティブ制度のメリット・デメリットをご紹介します。
インセンティブ制度を導入したメリットは、具体的な報酬を得られることで、社員のモチベーションアップに繋がることです。また、成果を出した社員への評価がされることで周囲への納得感にも繋がります。
同じ社内でもインセンティブ報酬の有無で、給与が大きく異なる事もあります。チームでのインセンティブ報酬を設定している企業なら、チームの足を引っ張る人への厳しい視線・軋轢が生まれる可能性があります。
インセンティブ制度の導入事例を3つご紹介いたします。
若手社員の育成と目標達成を課題とした株式会社ベネフィットワンでは、法人営業(成約まで含む)やアポイント獲得に対してインセンティブ制度を導入。社員のモチベーションの向上に繋がり、前年比360%の業績アップを達成しました。
沖縄ヤマト運輸では、ドライバーを対象に集荷や配達を行った件数の分を対象にインセンティブを実施。ドライバーが見込み客に対して積極的に案内を行うようになり、単なる配送では終わらない状況を生み出しました。
株式会社ソラストでは、インセンティブによるポイント制を導入。医療事務・介護・保育という多岐に渡る分野で事業を行ってきましたが、離職率を30%改善することに成功しました。
社員のやる気を出すインセンティブ制度。近年では現金支給だけではなく貯める事のできるポイント制などより柔軟な仕組みも出来てきました。自社にある課題を改善するために導入を検討してもいいでしょう。
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