中途採用のために求人サイトに広告を掲載したけれど、思うように応募が来ず、悩んでいる人事担当者も多いでしょう。掲載費が高額なケースも多く、限られた予算の中で投資したにも関わらず失敗してしまうと痛手です。うまくいかない原因は何なのでしょうか?
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まずは、求人サイト(転職サイト)の2つの課金形態の違いを理解しておきましょう。
大手求人サイトで導入されている一般的な料金形態なので、利用したことがある企業も多いでしょう。プランはさまざまですが、原則として定額で掲載期間に応じて料金が発生します。メリットとしては、例えば大手企業が大量採用を行う場合に採用コストが安く済むことも多いでしょう。事前にかかるコストが把握でき、予算管理がしやすいという利点も。ただし、期待通りの効果が出なかった場合も同額の料金が発生してしまうというデメリットがあります。
その名の通り、採用決定などの成果があった場合に料金を支払う形態です。無駄にコストがかかることがないのが魅力。ただし、掲載課金型サイトに比べて利用ユーザー数が少ないケースが多いでしょう。また、大量採用する場合は結果的に割高になることもあります。
なお、ひとつの求人サイトで掲載課金型と成果報酬型の両方の課金形態を併せ持つケースもあります。
また大手求人サイトの場合、サイトそのものへの流入を増やすことや、サイトのブランド力を高めるための広告運用をしていることが多いでしょう。各社が支払った掲載費用は「求人サイトの広告」に使用されており、個別の求人ページへの流入を増やす広告運用はされないのです。
求人サイトでは掲載情報量などによって掲載額が変わります。そして、高額なプランほど表示順位が上がる仕組み。大手企業はブランド力・知名度があることもあってユーザーが自発的に探すことも多いうえ、多額の採用コストをかけられるので掲載順位を上げることができます。中小企業に関してもユーザーに発見してもらいやすくするための工夫がされているものの、掲載企業が多いなかで埋もれてしまうことも多いのです。
では、大手求人サイトで埋もれがちな企業はどうすればいいのでしょうか。例えば、「クリック課金型」といって、求人広告がクリックされた数だけ料金を支払う料金形態を活用する手法も多くあります。具体的には、以下のような方法があるでしょう。
まず検討したいのが、クリック課金型のサービスとして急速に普及した「Indeed」。求人に特化した検索エンジンです。指定された通りに正しく求人情報を書くことで、マッチした人材に見つけてもらいやすくなります。Indeedの場合、コーポレートサイト、求人サイト等の情報を自動で集めているため、既に求人が掲載されていることもあるでしょう。掲載がない場合も無料で登録ができます。ただし、スポンサー枠で求人を出して運用したほうが上位に表示されるため、クリックされる可能性は高まります。
「ターゲティング広告」を活用するという選択肢も。対象を絞ることで、効率的に濃い人材に求人広告を届けられます。ターゲティング広告にもさまざまな種類がありますが、一部紹介しましょう。
・検索連動型広告
リスティング広告の一種で、GoogleやYahoo! JAPANといった検索エンジンでユーザーが検索した際に、検索結果画面に出てくるクリック課金型広告のこと。「Google広告」「Yahoo!プロモーション広告」などを通じて広告を運用できます。「検索する=興味がある」ということなので、キーワードに対して興味のある人材にアプローチできます。具体的には、検索広告を作成し、企業名や事業・サービス内容など関連性の高いキーワードを指定。入札式なので、設定した上限クリック単価と広告内容・リンク先の内容の品質などに応じて掲載順位が決定する仕組みです。1か月の予算の上限を設定することもできますが、低コストで運用するためにはキーワード選定や広告のブラッシュアップが重要になるでしょう。
・SNS広告
例えばビジネスSNSとして普及している「LinkedIn(リンクトイン)」では、会社ページを作成すると、フォローしたユーザーのフィード上にクリック課金型の求人広告を出すことができます。ユーザーが登録した情報をもとに、性別や年齢、所在地、所属会社、スキル、学歴などでターゲティングして、フォローしていないユーザーに対してアプローチすることも可能です。
クリック課金型の広告は、クリックされた場合にしか費用が発生しないため、予算を無駄に使ってしまうこともありません。また、効率的にターゲットにアプローチできます。ただし、広告運用に慣れていない人事担当者には、少しハードルが高いかもしれません。不安な場合は、広告運用支援サービスを利用するのもひとつの手でしょう。
採用を成功させるためには、ターゲット層や予算に合った採用手法を選ぶことが大切です。まずは「どんな人材を、いつまでに、何人くらい採用したいのか」という具体的なビジョンを決めて、採用活動を進めていきましょう。
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