現場が「ほしい人材」と人事の採用が噛み合わない!その理由と対処方法
母集団形成現場から人材採用の依頼を受けたのはいいけれど、現実感のないハイスペックな要件が届き、途方に暮れる人事担当者も多いでしょう。「そんな人は採れない」と否定するわけにもいかず、かといって、そのまま募集をかけたところで採用は成功するわけもなく……問題は解決しないままになってしまいます。
現場と採用要件がフィットしない原因は、「採用課題が共有できていないこと」にあります。では、このような問題が起きる理由とその対策法を詳しくみていきましょう。
現場の要望と人事で採用が噛み合っていない理由
現場が求める人材と人事が採った人材が合わない理由としては、次の3つが考えられます。
- 何でもできる「1人」を求めてしまっている
- 人材イメージが、既存社員の「誰か」のコピーである
- MUST(必須)要件とWANT(十分)要件の切り分けがない
退職者の穴埋めや慢性的な人材不足の解消を、「1人採用して改善しよう」という考えでは、かなりのハイスペック人材を採用できない限りは満足できません。
また、求人の要件を決めるのは骨の折れる作業のため、既存社員を挙げて「〇〇さんのような人」と言われることもあります。既存社員を理想像として掲げること自体は悪いことではありませんが、その社員がめったに採用できないような優良人材だった場合、昨今の超売り手市場で採用するのは困難でしょう。
また、例えば「優しくて一緒に働きやすい」といった人格の部分に引っ張られすぎて、実は能力としては求めている人材像とズレている……というケースも。この場合、人事がその既存社員と同等のスキルを持つ人材を採用しても、現場は満足しないでしょう。
そして、現場はMUST要件とWANT要件の切り分けをせずに、とにかく要望だけを出してくることがあります。これでは、優先順位がわかりません。現場が求めている本当に「必須」の要件は何なのか、現場としっかりすり合わせることが大切なのです。
「スキル」と「ヒューマン」に切り分けて整理する
現場と目線を合わせる際に大切なのは、求める「能力(スキル)」と、「人となり(ヒューマン)」に分けて整理することです。それぞれ、具体的にどのようにすり合わせていけば良いのか見てきましょう。
スキルは、「マトリックス」を作成して整理
話し合いの場をしっかり設け、人事と現場で協力しながら、スキルレベルを分けたマトリックスを作成するのが効果的です。
例えばIT人材の場合、まずは「経験年数」「マネジメント人数レベル」「言語」「ミドルウェア」「経験開発工程」などで、Aランク~Dランク(場合によっては、PM~メンバーレベル)に分けます。次に、年収相場などをチェックし、その要件に当てはまる人の年収を決めていきましょう。その過程で、採用難易度をすり合わせておくことが大切です。現場が採用難の現状を知ることで、「条件を譲ってもいい」と考えが変わることもあります。
ヒューマンは、「NG要素」を洗い出すほうが効率的
募集ポジションの対象者に「期待すること」を話し合うのではなく、「やってほしくない行動」や「合わないタイプの人」について話し合うといいでしょう。「期待通りではない」という理由で不採用にしていては、数少ない運命の人と出会えるまでずっと採用できないことになってしまいます。「絶対に不採用にする」という要件をリストアップし、それに当てはまらなければ前向きに採用を検討できるように現場の合意を得ておきましょう。
また、現場のコンディションによって、求めるべき要件が変わってくることを頭に入れておきましょう。例えば、現場サイドでは「そろそろ◯◯に教育担当を任せたい」という期待があった場合、人事には「新人の教育担当(OJT)は◯◯がやる」と伝えるでしょう。
しかし、採用時期によっては、その教育担当者が非常に忙しく、新人が放置されることも起こり得ます。人事が状況をタイムリーにキャッチアップできていれば、「今の時期の採用は自走できる人材でなければ」といった判断もできるでしょう。
まとめ
現場からはフルスペックで出てきがちな採用要件ですが、レベル別に整理し、該当レベルの採用難易度を客観的に見せることで、現場サイドと人事の目線が近づいていくでしょう。
ただし、中小企業の場合は兼務なども多く、現場と人事双方の時間をしっかりとって要件をすり合わせるのが難しいケースが多いもの。そのような場合は、「キャリコネ転職 丸投げプラン」を活用してみてはどうでしょうか。最低4か月間、企業の採用コンサルタントとして伴走するため、現場サイドと時間をかけて話し合うこともできるでしょう。
なお、今回はスキルの要件整理に有効なマトリックスも用意しました。実際にSIerの人事担当者が使用していたものです。以下からダウンロードして、ぜひ使用してみてください。
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