転職市場では、「35歳」という年齢が採用条件のボーダーラインになることが多いでしょう。しかし、昨今は40代や50代で転職する人も増えています。募集してもなかなか応募がないのであれば、年齢のボーダーラインを再検討してみてはいかがでしょうか。
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人事担当者なら周知の事実だと思いますが、雇用対策法により「年齢制限の禁止」が義務化されているため、労働者の募集・採用に当たって年齢制限を設けることはできません。そのため、なんの断りもなく求人広告で年齢制限を書くことは禁止されています。
しかし、「長期勤続によるキャリア形成」などの理由で若年層に限った募集をするなど、例外的に許されているケースがあります。実際に、若年層を採用対象とした制限を設けている求人広告は、多数存在しています。
転職の「限界年齢」には諸説ありますが、「35歳」と言われることが多く、実際に耳にすることも多いでしょう。「長期勤続によるキャリア形成」を理由に制限を設ける場合も、35歳がボーダーラインになることが多いようです。
しかし、求人サイトdodaの調査によれば、2019年上半期の転職成功者の27.2%は35歳以上。そのうち、40歳以上は14.4%にのぼります。現在の生産年齢人口の減少のよる人手不足が叫ばれる環境では、転職市場における「年齢限界説」は過去のものとなりつつあるようです。
とはいえ、採用年齢にこだわりたい、もしくは「これまでこだわってきた」という企業は多いでしょう。そもそも、どうしてその年齢をボーダーラインにしているのか、理由を改めて考えてみましょう。端から年齢で制限するのではなく、応募者に「NGな理由」が当てはまる場合に不採用の判断をしてみてはいかがでしょうか。
実際問題、「年上部下」への指示や注意が気まずくて扱いにくいなど、うまくいかないケースは多いので、この懸念点は納得がいくものです。しかし、なかには年齢に関係なく、柔軟に対応できる人もいます。懸念点は面接でぶつけて、人となりを見てから判断しましょう。
昨今は「年功序列の終焉」が叫ばれており、「年上部下は当たり前」の世の中になってきています。年上部下に対する不安な気持ちはわかりますが、順応していくことを考えたほうが建設的です。
「新入社員が定年まで勤めあげる」が当たり前だった世の中は、今は昔。中西宏明経団連会長が「終身雇用は制度疲労を起こしている」と発言したように、「同じ会社に定年まで勤める」ことは、当たり前ではなくなってきています。
新卒で採用しても、3人に1人が3年以内に辞めるといわれています。今どきは、人材は流動的なのが当たり前。長期間の活躍を前提として、年齢だけで切り捨てる判断をするのは、もったいない話です。そして、優秀な人材を流出させない環境を整えるのは、それこそ別の話です。
なかにはそれまでの経験が邪魔をすることもあり、「新しい環境になれるのが大変そう」「なかなか新しい知識が身につかないのでは」と年齢の高さを敬遠することもあるでしょう。そのような人がいるのも確かですが、年齢が高くても、経験や知識を生かして素早く吸収できる人もいます。
逆に、若くても「新しい仕事になじめない」人はいるものです。順応性は、性格・性質による部分も大きいので、面接で見極めたほうがいいでしょう。
また、順応性に関しては、教育に手が回らない企業側の「言い訳」になっているケースもあるので、気を付けたいものです。
純粋に給与は能力ヘの対価という給与制度であれば、そもそも年齢や年次は関係ありません。しかし、会社が年功序列的な給与制度の場合、実力に関わらず年齢に応じて給与がアップするケースもあります。
その場合、年齢が高く、まだ実績のない人に対して「本当にこの人に高い給与を払っていいのだろうか」と二の足を踏んでしまうこともあるでしょう。業界未経験で教育コストがかかる場合はなおさらです。その場合は、現場社員に面接に参加してもらい、しっかりスキルを確認してもらうなど、給与に見合った活躍ができるかどうか見極めたいところです。
NGな理由は、実は年齢よりも人の性格や性質に理由があることも多い、とお分かりいただけたでしょうか。「実際に会って面接してみたけれど、やっぱりマッチしない」という判断なら仕方がないのですが、年齢だけを理由に書類選考で不採用としてしまうのは、あまりにもったいない行為です。
今回紹介した内容をみて、「それでも若い人のほうが……」と考えるのであれば、それは変え難い会社の方針なのでしょうが、「特に年齢で区切る必要はないかも……」と思うのであれば、要件の修正を検討してみてはいかがでしょうか。
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