ソーシャルリクルーティングにおいて、昨今注目を集めているビジネスSNSのLinkedIn(リンクトイン)。そんなLinkedInを中心としたSNS運用支援を手がける株式会社アースメディア 代表取締役CEOである松本さんにLinkedInを中心としたソーシャルリクルーティングの進め方について話を聞きました。
既存の採用方法では厳しい時代が到来している
プロが伝授!ソーシャルリクルーティングの進め方
ソーシャルリクルーティングを成功させる秘訣
LinkedInとは?今後の可能性について問う
まとめ
DX化、リモートワークといった労働環境の変化をはじめ、採用領域ではIndeedやLinkedInといった海外サービスが登場するなど、採用を取り巻く環境もこの10数年で変化しました。
しかしながら、「ハローワーク」や「求人メディア」といった旧来の採用手法に頼る企業は少なくないと言えます。
労働人口は減少を続けており、今後も人材の争奪戦は激化することが予想されます。そのため、これまでと同じスタンス・採用方法での採用は厳しいと言えるでしょう。
採用サービスにおいては、求人掲載も出来てスカウト配信も出来る、といったように互いに機能面やサービスが重複しており、それぞれの垣根がなくなりつつあります。
そのため、今後は一つの採用メディアが「多様化」していくことが予想されます。
会社規模やシェアといったハード面だけでなく、事業に対する共感や働きがい、「一緒に働きたいと思えるか」といったソフト面を重視する人が以前より増えているように感じますね。
私自身、ソーシャルリクルーティングを行う企業様のコンサルティングをしているのですが、まずはTwitter、Facebook、LinkedInなど、何らかのソーシャルメディアを活用して発信することがスタート地点です。
まず、情報発信することによって個人を認知してもらい、「共感」を得るチャンスができます。逆に何も発信しなければ、当然ながら転職者が企業について知るチャンスを得ることはないと言えるでしょう。
Twitter、Facebook、LinkedInなどさまざまなSNSツールがありますが、その中でもビジネスや採用に特化したものだと、LinkedInがお勧めです。
理由として、Twitterは匿名中心文化で炎上リスクもあること、Facebookはプライベートな要素が混在すること等が挙げられます。一方、LinkedInはビジネス特化型なので不要な情報は排除されており、登録者も優秀層が多いと言えます。
シンプルな事で成功した事例をご紹介しましょう。
Twitter上で部下が「今日は頭が痛くて辛い」というツイートに対して、上司もTwitter上で「今日はゆっくりお休みしてくださいね」と返信をしたんです。
たったこれだけのやり取りがバズって「この会社は素晴らしい」と、企業に対するイメージが一気に上がったという事例があります。
社内ではSlack(スラック)やTeams(ティームズ)といったビジネスチャットツールを活用する企業も少なくないと思いますが、あえて採用ブランディングの一部としてTwitterでやり取りするのも、テクニックの一つだと言えるでしょう。
大切なのは、企業ではなく採用人事「個人」がバイネームで情報発信することです。これは、昨今よく耳にする「共感」という部分に紐づいてきます。
下図にある4象限の通り、共感を得やすい内容というのは一般論や正論ではなく、「自分なり」のエッセンスがある「他者にとって有益」な内容なのです。
この観点に基づくと、企業アカウントではなく個人アカウントで運用することの意味がお分かりいただけるかと思います。
採用に限るのであれば、以下の3点が挙げられます。
1)求人情報
2)会社のビジョン
3)個人の想い
1)は既知の通りなので差し置いて、2)や3)については個人のオリジナルストーリーがあって学びがある、読み物として面白いものが理想的です。最終的に「こういう人事がいる会社っていいな」と思ってもらえたら成功です。
なお、発信する際の情報量は9:1が理想です。
(中途採用サクセス編集部にて作成)
このバランスを意識しながら発信すると良いでしょう。
もちろん最初は難しいと感じる方もいらっしゃるかと思います。
しかしながら、毎日働いていたら何かしらの気づきや反省、課題点などがあるものです。そういった内容を言語化、ノウハウ化し、投稿者本人の気持ちを乗せて投稿するだけで良いのです。もちろん、中途採用関連の話だけでじゃなくても良いでしょう。
あとは継続力ですね。まずは最初の数ヶ月が勝負だと思って、やり続けていただきたいと思います。
ソーシャルリクルーティングと聞くと、TwitterやFacebookを思い浮かべる方も少なくないでしょう。ここでは、松本社長がお勧めするLinkedInの位置づけや強みについて伺います。
LinkedInはTwitterのパブリック性と、Facebookの実名制といったメリットを兼ね備えています。上図の通り、実名&顔出しで登録するといった点やビジネス特化型という点が、最大の強みだと言えるでしょう。
もちろんです。最近はスカウト待ちで上位校学生の登録が増えています。旧帝大・早慶上智の中でも情報感度が高い学生の利用が進んでいますね。彼らは自ら情報発信をして、スカウトを待っている状態です。
また、中途採用だと有名企業のエグゼクティブクラスやITエンジニアなど、 多種多様な優秀なビジネスパーソンも増えてきています(詳細データは公開できませんが)。
本日お伝えしたかったことはまさにその部分です。「ソーシャルリクルーティング」は企業公式アカウントとして活動するのではなくて採用人事個人として活動するべきです。
要は、あくまで個人として「共感」され「信頼」される人になれるかどうかなのです。
個人であれば現時点ではまだほとんど競合はいない状況なので、今から取り組めばブランディングを確立するのは夢ではありません。まだまだブルーオーシャンなんです。
個人でも大企業に勝つことができます、なぜなら基本的に企業公式アカウントで「共感」は生まれないからです。
今後は、共感力、発信力が採用人事として必要なスキルになっていくという時代です。企業としてではなく、個人としての信頼で採用活動を行っていく必要があります。
アースメディアでは、そういったLinkedInによる採用活動を支援しています。周囲から支持を得ることができる、ファン作りにつながる発信方法を中心に「LinkedIn運用コーチ」を提供。受講者の投稿内容の分析なども行っています。
松本社長が専属で担当しているサービスにご興味がある方は、以下リンクより詳細&お問合せください。
松本淳(まつもと じゅん): 1997年、同志社大学法学部卒業後に新卒でインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社。人材紹介事業の立ち上げ等を経験した後、2003年にHRテックのジョブダイレクトを創業。2008年にリクルートへ事業譲渡した後は、社団法人を設立し社会課題に取り組む。 |
LinkedInは採用人事の存在意義自体を再定義する、そのような採用大転換期のど真ん中に位置するSNSだと言えるでしょう。
これまで求人メディアや人材紹介サービスに頼ってきたという企業も、競合企業がまだ多くない今のうちに導入を検討し、採用成功に繋げていただきたいと思います。
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