「SNS採用(ソーシャルリクルーティング)」とは海外で大企業でも中小企業でも積極的に導入されている採用手法のひとつです。しかし、日本においてはまだまだ馴染みが薄く、ハードルが高いと感じている採用ご担当者も多いのではないでしょうか。
今回は、そんなSNS採用の基本から、実際に導入する企業の成功事例までご紹介いたします。
SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは?
SNS採用のメリット
SNS採用のデメリット
SNSの種類
SNSを活用した他社の採用事例
SNS以外の採用手法
まとめ
SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは、FacebookやTwitterといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)いわゆるソーシャルメディアを用いたリクルーティング活動のことです。具体的にどういったものなのか、見ていきましょう。
総務省「令和2年 情報通信白書」によると、個人のインターネット利用率は約9割。インターネット人口・利用時間の増加に伴い、SNSユーザー数・閲覧時間も年々増加しています。人材獲得競争が激化している現代において、SNS採用を導入しない理由は無いと言っても過言ではないでしょう。
(画像引用元:総務省「令和2年 情報通信白書」第2部第2節(2)インターネットの利用状況 より)
SNS採用を行うメリットは3つ。どのような効果が期待できるのかご紹介します。
基本的にSNSは無料で利用できるものが多いことから、コンテンツをプロに外注したとしても一人当たりの採用コストを抑えることができます。また広告出稿も比較的安価な費用で且つ、ターゲット別に展開することができます。
今や若年層にとって、SNSは必要不可欠なコミュニケーションツールです。よってSNSを通じて企業情報や働く社員の声を発信することは、採用難である若年層に対して有効なアプローチ方法と言えるでしょう。
また、現時点では求職中でない潜在的な求職者など幅広いユーザーにアプローチをかけることも可能です。
SNSは、Twitterのリツイートや、Instagram、Facebook等のシェア機能を使って簡単に拡散することができます。例えば、求職者が関心のある記事をシェアすることでその友人や家族などに拡散され、求職者以外にも企業を知ってもらうことができます。
さらに、企業はユーザーの「いいね」などの行動からどのような人が興味を持っているかを知ることができます。企業が魅力的なコンテンツを展開することで、ユーザーはそれを拡散し、より多くの人に見てもらうチャンスが広がります。
SNS採用にはいくつかのデメリットもあります。上手く活用しないと企業イメージダウンにもつながってしまうため、特に以下の点には注意して行いましょう。
不特定多数のユーザーが閲覧できるメディアだからこそ、情報発信の際には十分な注意が必要です。コンテンツ制作や問い合わせ対応時には、炎上するリスクを念頭に置きながら投稿内容や表現を検討して、社内にダブルチェック体制を敷くと良いでしょう。
双方のコミュニケーションツールであるがゆえに、コンテンツが完成した後も、何か問い合わせがあった際には都度対応しなければなりません。
また、SNS採用は求職者に認知してもらうことやフォロワー獲得までに時間を要するため即効性は高くないと言えるでしょう。定期的に情報発信をし続けることは、SNS採用を成功させるための近道かもしれません。
そもそも企業や投稿内容に魅力がないとユーザーに見てもらうことができません。働く社員の声や企業独自の制度や取り組みなどユーザーが関心を抱きそうな情報を発信していくことや、ユーザビリティを意識したコンテンツ作りを心がけることが重要です。
他社のSNS活用事例を参考にしたり、プロのコンテンツ制作会社に依頼したりすることで戦略的なコンテンツ展開を目指しましょう。
採用に役立つSNSの種類やツールについて、利用メリットと合わせて見てみましょう。
誰もが利用していると言っても過言ではないLINE。求職者もツールを使い慣れていることから、スピーディーかつスムーズな運用につなげることが可能です。利用企業からは、「選考日程調整において、レスポンス速度が劇的に改善した」といった声も聞かれており、採用活動の効率化に役立ってくれるでしょう。
もっとも拡散力を秘めているメディアで、今や新卒者の9割以上が利用しているとも言われています。より多くのユーザーに拡散してもらうためには、ユーザーニーズを意識して採用情報だけではなく、社内イベントや社員紹介などの投稿もしてみましょう。ただし拡散力が高い反面、炎上リスクも比較的高いと言えますので、担当者はコンプライアンスの意識を持って投稿することが大切です。
原則、実名での登録のため情報の信頼性が担保されています。ユーザー層は世界で最もユーザー数が多いメディアですが、日本国内におけるユーザー数は2,600万人(2019年7月時点)、ユーザー層は30代~50代の登録者が多くなっています。
求職者の家族に対するイメージアップを狙い、企業情報や取り組みなどの情報を掲載することが効果的かもしれません。またグローバル人材を求める場合は有効であると言えるでしょう。
10代~20代の若年層を中心に利用しており、写真や動画を活用して企業イメージを視覚的に訴求することができます。サービス、商品そのものがビジュアライズな食品や美容、アパレル業界などに親和性の高いメディアです。
YouTubeは画像投稿サイトです。動画はより多くの情報を短時間で伝えられる点と自身が働いた際のイメージが伝わりやすい点が最大の魅力です。求職者にとって合理的にマッチングを行うことができ、企業側にとっても効率的に採用を進めることができるでしょう。
また、YouTubeではひとつの動画を閲覧し終えた後に関連動画が表示されるため、潜在的な求職者や比較的関心の高いユーザーに訴求することが可能です。
全世界で7億6000万人を突破し、海外では当たり前のように使用されているLinkedIn(リンクトイン)。ビジネス特化型SNSとして、近年日本でも広がりを見せています。
「世界中のプロフェッショナルの仕事とキャリアを支援する」をコンセプトに、上位校学生や優秀ビジネスパーソンが続々と登録しています。
実名・顔出しで、経歴や興味・関心といった要素が分かることから、双方にとってマッチングしやすいメディアだと言えるでしょう。キャリア人材やグローバル人材を求める際に有効な手法です。
実際にSNSを活用して採用成功している他社の活用事例をご紹介しましょう。
➡ NTTデータ・ジェトロニクス株式会社|LINE
➡ DeNA新卒採用|Twitter
➡ 日本オラクル採用(鈴木宏彦)|Twitter
➡ 講談社 採用担当|Twitter
➡ 「Inside Amazon」|Facebook
➡ 株式会社クーロンヌジャポン 裏舞台(採用)|Instagram
➡ 東京建物不動産販売株式会社|You Tube
昨今では、さまざまな採用手法が流行しています。ここではSNS採用以外の採用手法を簡単にご紹介します。
ダイレクトリクルーティングは、企業が採用者に直接アプローチする方法です。こちらの記事では、効率的に候補者集団を形成するためのダイレクトリクルーティングについてご紹介しています。ダイレクトリクルーティングをすべき企業やメリットデメリット、おすすめのサービスを15選ご紹介していますので、候補者集団形成の参考になれば幸いです。
また、ダイレクトリクルーティングの一環にスカウトサービスもあります。スカウトサービスは企業から欲しい人材に直接アプローチできるサービスです。以下の記事では、スカウトサービスの方法や料金体系、おすすめのサービスを厳選してご紹介しています。
リファラル採用は、自社の社員や友人・知人から人材を紹介してもらう採用手法です。下記の記事では、リファラル採用を行うべき企業やメリットデメリット、導入手順などをご紹介しています。リファラル採用についてより詳しい情報をお求めの方はご一読くだされば幸いです。
新しい採用手法を取り入れたいけれどその余裕がないという場合には、採用代行を使うのも手です。人材紹介とは違い、自社の採用業務をアウトソーシングする方法なので「候補者集団の形成を任せて、面接は自社で実施したい」という部分的な業務委託もできます。
以下の記事では、採用代行を使うべき企業の特徴やメリットデメリット、委託できる業務範囲をご紹介しています。採用代行を検討する際の参考になさってください。
SNS採用は、インターネット普及が進みネットリテラシーが高まっている現代において必要不可欠な手法です。これまでの一方通行な発信から、相互理解が期待できるSNS採用を導入することで採用コストの削減や採用後のミスマッチ防止、企業ブランディングの実現などが可能です。「トライしてみたいけれど何から始めたらよいか分からない。」と抵抗がある場合には、まずは他社の活用事例を参考にしたり、プロのWebマーケティング会社や制作会社にお問い合わせしてみたりするのも良いかもしれません。
SNS市場は引き続き伸長が期待できることから、優秀な人材を効率的に確保するためにも、この機会にSNSを有効活用して採用活動を行っていくことが人材獲得競争に勝つキーポイントとなるでしょう。
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