採用代行サービスとは、本来自社の採用担当者が対応する採用にまつわる業務を外部業者が請け負うことです。英語ではRPO(Recruitment Process Outsourcing)と言い、採用アウトソーシングとも呼ばれています。
採用活動において「ノンコア業務」と呼ばれる、採用品質に直接関わらない業務を1タスク単位で請け負うサービスもあれば、採用計画から内定者フォローまで包括的に支援する採用代行サービスも存在。
最近は採用コストの削減や工数といった課題から、採用代行業者に採用活動を委託するサービス提供会社も増えてきています。今回はそんな採用代行会社について、委託できる業務や利用するメリット・デメリット、料金やおすすめ会社をご紹介いたします。
採用代行(RPO)・採用アウトソーシングとは?
採用代行(RPO)サービスに依頼できる業務
採用代行(RPO)サービスの料金形態と費用相場
採用代行(RPO)導入のメリットとデメリット
採用代行(RPO)を選ぶ際の3つのポイント
【徹底比較】中途採用にオススメの採用代行(RPO)サービス12選!料金や特徴
まとめ
採用代行は、もともと新卒採用の膨大な業務をサポートする目的で誕生しましたが、労働人口不足や採用市場の変化を背景に、中途採用特化型や業界特化型などさまざまな代行サービスが生まれています。
採用代行とは、自社の人材募集を他社へ委託する行為です。採用を委託(アウトソーシング)するに伴い、職業安定法に抵触しないかどうかを懸念される方もいることでしょう。
厚生労働省が発行する「募集・求人業務取扱要領」に依ると、採用代行業者へ採用活動を依頼する行為は委託募集に該当するため、委託する場合は、厚生労働大臣または就業地の都道府県労働局長へ届け出が必要と記載されており、厚生労働省への届け出が適正に行われていれば違法性はありません。
但し、前述の通り、様式第3号「委託募集許可等申請書」の届け出及び許可を得る必要がありますので、ご留意ください。
採用活動は上図の通り、現場のニーズ把握といった採用計画に始まり、採用手法の検討、求人票作成、候補者集団の形成、選考、内定・入社後フォロー……など、非常に広範囲です。
1)採用活動前半/採用計画 2)採用活動中盤/候補者集団の形成 3)採用活動中盤/選考・面接 4)採用活動後半/候補者の確保 |
採用代行(RPO)は、上記業務をカスタマイズして依頼できるサービスもあれば、採用企画段階からフォローまで委託できるサービスも。具体的な内容を見ていきましょう。
採用ターゲットの設定から、採用人数や期限といった採用計画の立案から委託が可能。まずは採用課題やニーズといったヒアリングを行った上で、プロのアドバイスを交えながら、ターゲット設定や手法選定に至るまで、具体的なアクションに落としこんでいきます。
その中でも「ターゲットの設定」については、中途採用市場における候補者数をふまえた最適化や求職者ニーズといった一定以上の知識が必要となるため、プロに任せることで精度高く効率的に進めることができるといったメリットがあります。
中途採用における採用計画の立て方について、いま一度確認したい、2021年度のトレンドについて確認したいといった方は、以下の記事をご参考になさってください。
選考に進む可能性のある人材を集める候補者集団形成。「応募は来るけどターゲット外の人材ばかり……」とお悩みの企業であれば、採用手法や求人内容の最適化を含め相談すると良いでしょう。
近年は、SNSやIndeed、リファラルなど、さまざまな採用手法が登場しており「自社に最適な採用手法が分からない」といった声も聞きます。各手法のメリットやデメリット、活用方法を知らずにやみくもに取り組んでもうまくいかない事が多いため、まずは以下の記事で基本を押さえましょう。
選考活動段階においては、説明会開催、書類選考、選考結果連絡など、採用活動におけるノンコア業務と呼ばれるプロセスをアウトソーシングすることも可能です。採用代行サービスによっては、面接官のトレーニングや面接自体を代行するといったコア業務を請け負う会社も。
「面接は社内で行いたいので、面接官のトレーニングを委託したい」「採用歩留まり率が悪いため、プロの面接で歩留まり率を高めたい」など、自社のニーズに応じて検討すると良いでしょう。
採用は決まったら終わり……ではなく、研修や勉強会といった内定後のケアまで行う必要があります。
内定者懇親会、候補者一人ひとりに対する定期連絡やカウンセリングといった内定者フォローは、内定辞退を防ぐだけでなく、入社後の早期活躍や定着率を高める効果も望めるため企業としてもぜひ行っておきたいところです。こういった工数がない企業であれば、これらの業務を採用代行サービスに委託するのも一つの手でしょう。
なお、採用担当者の中には「十分に内定者フォローは行っていたのに辞退されてしまった……」とお悩みの方は、調査結果を基にした「内定辞退に繋がった5つの理由」や「内定辞退に効果があった3つの事例」について以下記事で解説していますので、ご覧ください。
<料金形態>
委託する業務範囲・期間に応じて予め設定された、定額料金を支払うタイプです。
業務範囲は母集団形成~面接設定といった具合で、委託する業務範囲によって料金が前後します。委託期間は、3か月、6カ月、12カ月……など、契約期間に応じて料金設定されています。何か追加依頼がない限りは固定料金のみ支払えば良いので、予算に限りがある企業にオススメです。
採用成功に至った場合、報酬を支払うタイプです。
採用成功の定義は各社さまざまですが、面接時から内定時点、入社確定後など幅広い状況です。課金型式も「採用人数」や「採用人材の年収〇〇%」など、さまざまですので、契約時に「いつ支払い義務が発生するのか?」をしっかり確認しておきましょう。
委託する業務内容・業務量を伝えた上で料金を算出してもらい、支払うタイプです。
業務の難易度やボリューム感によって料金が変わるため、固定ではなく見積もりを依頼するケースがほとんどです。「負荷が高い業務だけを委託したい」といった企業に向いているでしょう。
<費用相場>
まずは、新卒・中途・アルバイトなど、雇用形態別にかかる費用を見てみましょう。
中途採用:10万円~70万円/月 新卒採用:5万円~70万円/月 アルバイト:1万円~30万円/月 |
続いて、業務内容別に一般的な費用相場を見てみましょう。
DM、スカウト配信:3万円~/月 面接日時の設定:2万円~/月 面接代行:1万円/回 評価シートの作成:3千円/回 応募者への合否連絡:2万円/月 入社意思の確認:2万円/月 内定通知書の発送:2万円/月 媒体の管理、運用:10万円~70万円/月 |
採用代行(RPO)サービスを提供する企業の中には、一つひとつ丁寧に料金を掲載してくれているところもありますが、「要問合せ」というところも少なくありません。お問い合わせの際は、相場感に応じた価格設定かどうかも併せて確認すると良いでしょう。
採用代行(RPO)を導入するメリットとデメリットについて押さえておきましょう。
いざ採用代行(RPO)サービスを導入しようとなった際、どのような手順や観点で委託する会社を選べばよいのでしょうか。委託先とトラブルが起きないようにするためにも注意しておくべき点を確認しておきましょう。
採用代行(RPO)サービスに委託できる業務は多岐に渡ります。委託する幅や量により予算も大きく変わってきます。採用代行(RPO)に依頼するメリット・デメリットを再度確認し、自社で行うべき業務、採用代行(RPO)サービスに任せたい業務を整理しておきましょう。
どの採用代行(RPO)サービスに委託するかを検討する際、まずは実績や費用など定量的に評価できる部分をもとにスクリーニングを行いましょう。採用代行(RPO)会社によって得意な業界もあります。過去の実績や費用については、ホームページ上の情報だけでなく、実際に話を聞いて判断するとよいでしょう。
採用業務については会社ごとにルールや進め方があります。
例えば、進捗報告の内容や共有方法、契約書の締結方法、各業務の対応方法など、自社の要望に応じて対応してくれる採用代行(RPO)サービスかどうかを見極めるようにしましょう。
中途採用に強みを持つ採用代行(RPO)サービスをについて、費用や特徴別に比較しています。1タスク単位で業務委託が可能なサービスもあれば、採用活動全体を支援してくれるサービスも。自社のニーズにフィットするサービスを探す際に、ご活用ください。
採用代行(RPO) サービス提供会社 |
費用 | 委託可能な業務内容 |
15万円~/月 |
採用ツール選定、求人票制作、提携人材紹介会社への求人掲載、応募者対応・選定、内定者フォロー等 |
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15万円~/月 |
組織開発、労務全般、リクルーター活動、人事制度設計、スカウトメール対応等 |
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5万円~/月 |
採用ツールの選定、応募書類選考代行、人材紹介エージェント受付対応、面接日程調整案内等 |
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10万円/月~ |
採用方法の選定、媒体・紹介会社選定、母集団形成、応募受付対応、書類選考、面接日時設定等 |
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要問合せ |
採用戦略立案、事務処理、面接・内定交渉等 |
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10万円/月~ |
母集団形成、書類選考、面接実施、応募者対応、 |
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要問合せ |
応募受付、面談日程調整、独自ツールによる派遣会社評価と外部人材の活用コンサルティング等 |
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50万円~ |
求人掲載、データ集計・分析、ブログ記事投稿、 |
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要問合せ |
社内プロモーション、求人媒体・人材紹介会社管理、応募・選考代行、ブッキング等 |
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70~80万円/月 |
求人募集、人材エージェント依頼、応募受付、候補者選定、日程調整、結果分析等 |
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1万円~ |
人手が足りない採用業務のスポット代行から、採用プロジェクトの全体支援まで、幅広いニーズに対応 |
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要問合せ |
応募者管理、面接代行といった選考支援等 |
【料金】 |
15万円~/月 |
【特徴】 |
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【料金】 | 15万円~/月 |
【特徴】 |
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【料金】 | 5万円~/月 |
【特徴】 |
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【料金】 |
10万円/月~ |
【特徴】 |
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【料金】 |
要問合せ |
【特徴】 |
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【料金】 |
10万円/月~ |
【特徴】 |
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【料金】 | 要問合せ |
【特徴】 |
|
【料金】 |
50万円~ |
【特徴】 |
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【料金】 |
要問合せ |
【特徴】 |
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【料金】 |
70~80万円/月 |
【特徴】 |
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【料金】 | 1万円~/月 |
【特徴】 |
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【料金】 | 要問合せ |
【特徴】 |
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「採用業務に時間が割けない」という担当者の方は少なくありません。また、採用手法や求職者動向といった採用トレンドに明るくない方も多い状況です。もし1つでも当てはまる項目があるようであれば、採用代行(RPO)・採用アウトソーシングサービスを検討するのも一手です。
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