福利厚生で採用を有利に!導入によるメリデメや事例、代行サービス

母集団形成

働き方改革や生活スタイルの変化といった影響を受け、ワークライフバランスを重要視する風潮が強まっています。そのため、これまであまり重視されなかった福利厚生について、企業を選ぶ重要な軸の一つだと考える働き手が増えています。

福利厚生の充実は、企業に対するイメージアップや求人への応募増という効果を期待することができます。今や採用に直結する重要要素ですので、この機会にじっくり検討したいところです。

この記事では、そんな福利厚生の必要性やメリット・デメリットといった基本をまずは解説。その上で、求職者と労働者双方の視点で集計した福利厚生ランキングをはじめ、ユニークな導入事例やアピール方法について解説しています。採用を有利に進めるためにも、自社の福利厚生制度について見直す際のご参考になさってください。

目次

福利厚生とは
福利厚生を導入する必要性
福利厚生のメリット/デメリットとは?

求職者/従業員が重視する福利厚生ランキング
ユニークな福利厚生の企業事例
 └昼寝OK (シエスタ制度)
 └ペット同伴出勤
 └独自の休暇制度
 └朝活奨励
 └福利厚生の代行サービス
福利厚生をアピールできない時の対処法
 1.「あって当然」の福利厚生制度をしっかりアピールする
 2.福利厚生の伝え方に工夫をする
  └例1:育休取得者や短時間勤務適用者が過去に1人もいない場合
  └例2:まだ福利厚生制度がほとんど整備できていない場合
 3.気軽に始められる福利厚生制度を検討してみる
  └例1:年次有給休暇に加えて、プラスアルファの休暇制度を用意
  └例2:休憩室へお茶コーナーやマッサージチェアなどを設置
  └例3:社員同士の交流に対する補助
まとめ


福利厚生とは

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福利厚生とは、給与以外で企業が従業員に提供するベネフィット(便益)の総称です。福利厚生にはさまざまな形態がありますが、大きく「法定福利」と「法定外福利」の2つに分けられます。

「法定福利」とは、法律で企業に義務付けられている福利厚生のことで、社会保険料のうち企業が負担する部分を指します。これには、雇用保険、健康保険、介護保険、労災保険、厚生年金保険、子ども・子育て拠出金の企業負担分が含まれます。

これに対し、「法定外福利」は企業が独自に提供するもの。内容は千差万別ですが、代表的なものとして、住宅手当、交通費、退職金などの金銭的なベネフィットのほか、企業内託児所や保養所といった設備提供、リフレッシュ休暇やバースデー休暇などの休暇制度、宿泊施設やレジャー施設の割引制度などが挙げられます。

福利厚生を導入する必要性

法律で義務付けられていないにもかかわらず、多くの企業が法定外福利を導入しています。なぜなら福利厚生を充実させることは、「待遇のよい企業」、「人を大切にする企業」というイメージを作り出し、優秀な人材の採用や社員の定着率向上につながるからです。

昨今の日本では、少子化によって人手不足が深刻化し、新卒・中途に関わらず売り手市場が続いています。また、働き方改革が一般化しつつあることで、ワークライフバランスを重視する働き手もますます増えています。

こうした背景から、給料の良さや業務内容だけでなく「福利厚生の充実」も、企業を選ぶ重要な検討材料となっています。優秀な人材を確保し会社に定着してもらうためには、働き手のニーズに合った福利厚生を導入することが、これまで以上に強く求められていると言えるでしょう。

福利厚生のメリット/デメリットとは?

福利厚生を実際導入するにあたり、メリットだけでなくデメリットもきちんと把握し、自社に合った福利厚生を選択することが重要です。ここではそんな両方の要素について整理して解説します。

メリット:応募数アップが期待できる

福利厚生の最大のメリットは、求人に対する応募数の増加が見込めることです。

従業員の働きやすさやプライベートの充実など、働きやすい環境づくりの促進によって、求職者にとって魅力的な職場となり得るからです。

また、企業からすると、さまざまな福利厚生を整備することで、「従業員を大切にする」というスタンスを示すことにつながり、企業イメージの向上が期待できます。一風変わった福利厚生であれば、他社との差別化を図ることもできるでしょう。実際に、画期的な福利厚生制度が話題となって知名度が上がり、転職人気企業ランキングの上位に入った企業の例もあるので参考にしたいところです。

デメリット:コストがかかる

福利厚生の導入で気を付けなければいけないのは、導入と維持にかかるコストです。

実は企業規模にかかわらず、最近は法定外福利厚生が縮小傾向にあります。少子高齢化によって企業の社会保険料負担が増加し、法定福利費がかさむことによって、法定外福利費を削減する必要に迫られているためです。

こと法定外福利厚生は会社が任意で設定したベネフィットのため、費用は会社の全額負担となります。どのような福利厚生が喜ばれるのか、そして、どの程度のコストなら許容できるのかをきちんと把握した上で、無理なく効果的に福利厚生の充実を図りましょう。

求職者/従業員が重視する福利厚生ランキング

それでは、働く人々はどのような福利厚生を求めているのでしょうか。

2015年にマンパワーグループが行ったアンケート調査によると、「会社の福利厚生として良いと思うもの」の上位は次のようになりました。

  • 1位:住宅手当・家賃補助
  • 2位:食堂・昼食補助
  • 3位:人間ドックなど法定外の健康診断
  • 4位:法定以上の育児休業・介護休業
  • 5位:バースデー休暇・リフレッシュ休暇

さらに、「実際にあった福利厚生でよかったと思うもの」についての回答は、次のような結果に。

  • 1位:食堂・昼食補助
  • 2位:住宅手当・家賃補助
  • 3位:余暇施設・宿泊施設・レジャー施設などの割引制度
  • 4位:財形貯蓄制度
  • 5位:人間ドックなど法定外の健康診断

(出典:「会社の福利厚生として良いと思うもの」「実際にあった福利厚生でよかったと思うもの」のアンケート調査より)

どちらの結果でも、家賃や昼食など、日々の生活に関わる部分での補助や、健康管理のための制度が支持されていることがわかります。また、休暇や休業の制度を望む声が多い一方で、実際の福利厚生としては導入が遅れていることがうかがえます。

ユニークな福利厚生の企業事例

福利厚生の導入を検討する際には、他社の事例も大いに参考になるでしょう。ここでは、ユニークな導入事例を4つご紹介します。

昼寝OK (シエスタ制度)

2_no77_1画像引用元:フラー株式会社の公式サイトより)

適度な仮眠は、「パフォーマンスの向上」や「健康の維持」といった効果が期待できるだけでなく、昼寝が許される=社員に寛容といったイメージを抱かせることも可能です。特に、「パワーナップ」と呼ばれる20分程度の昼寝は脳に最も効果があるとされており、導入企業が増えています。

以下は導入内容の詳細です。業種を問わず「昼寝」を制度化している企業が増えていることがわかります。

<導入事例①>

パワーナップ制度を2012年という早い時期から導入。時間は15~20分まで。パワーナップ中は声をかけないなどのルールを設け、生産性向上や社員の健康維持を目指しています。

(株式会社OKUTA/ハウスメーカー)

<導入事例②>

フレックスタイム制を導入。コアタイム以外は温泉へ行ったり好きな漫画を読んだり、昼寝をしたり……と、自由に過ごせる環境を用意しています。

(フラー株式会社/アプリ分析サービス)

<導入事例③>

昼寝のためのスペースを提供。楽しく働いていただける工夫を行っています。

  • (ブッキング・ドットコム日本支社/オンライン予約サイト
  • 株式会社f4samurai(フォーサムライ)/ゲーム開発
  • 株式会社マネーフォワード/インターネットサービス開発)
ペット同伴出勤

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(画像引用元:ファーレイ株式会社の公式サイトより)

欧米ではペットとの共生という意識が高く、ペット連れで出勤できる企業も少なくありませんが、日本でも少しずつそういった企業が見られるようになってきました。

<導入事例①>

社内に託児所ならぬ「託犬所」を設置。犬同伴の出勤を認めています。

(有限会社UGペット/ペットフード・ペット用品専門の通販サイト運営)

<導入事例②>

ペット同伴出勤OK。オフィスには猫や犬専用の部屋があり、飼い主が仕事にいそしむ横で、ペットたちが元気に駆け回ります。ペットを連れてくる日にはタクシー代が、出張時にはペットホテルに預けるための手当ても支給されます。

(マース・ジャパン株式会社/米国食品メーカー)

<導入事例③>

捨て猫や保健所で処分を待つ猫を保護して社員が育てるという、一歩進んだ取り組みを行っています。猫同伴の出勤ができるうえに、毎月猫手当も支給。この動物愛護促進にもつながる画期的な福利厚生制度で知名度を上げ、doda(デューダ)の転職人気企業ランキング2019<業種別 IT・通信>部門において16位にランクイン。大手企業に続く高い順位です。

(ファーレイ株式会社/「猫とはたらくIT企業」・システム開発など)

ファーレイのように高尚な理由がなくても、動物のいる環境というだけで温かい雰囲気が伝わり、好感度が高くなります。

独自の休暇制度

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(画像引用元:株式会社ジークレストの公式サイトより)

通常の有給休暇以外に、リフレッシュ休暇やバースデー休暇、家族の行事や記念日に使える休暇、家族が病気などの際に使えるファミリー(フレンドリー)休暇など、さまざまな休暇制度を導入する企業が増えています。

個性的な休暇制度は、休暇取得を促すと同時に、社員のプライベートに関しても理解ある企業だとアピールできる点が注目され、他では見られないユニークな休暇制度を始める企業も見られるようになりました。

<導入事例①>

アニメやゲームのキャラクター、タレントなど、自分のイチ推しメンバーの誕生日などに取得できる「推しメン休暇」があり、上限5,000円の活動支援金を支給しています。

(株式会社ジークレスト/スマートフォンアプリの企画・開発)

<導入事例②>

社員のプライベートを充実させることを目的として、「親孝行休暇」、「恋愛勝負休暇」、「失恋休暇」、「離婚休暇」など、ユニークな休暇制度を次々に導入しています。

(株式会社サニーサイドアップ/PR・広告代理業)

朝活奨励

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(画像引用元:株式会社ウエディングパークの公式サイトより)

早く起きて、朝の時間を有効活用する「朝活」が流行っていますが、会社を挙げて朝活を奨励する制度も増えています。

<導入事例①>

朝8時までに出社するとポイントがつき、全社員の合計ポイントが貯まると、無料朝食付きの「朝活パーティ」が開催される「8活」という制度を設けています。

(株式会社ウエディングパーク/ブライダル関連の口コミサイトを運営)

この他にも、朝の残業代を支給したり常時無料朝食を提供したりといった取り組みをする企業も増加中。朝型へのシフトで生産性がアップしたり、「健康的な企業」とのイメージ付けに成功したりと、副次的効果もあるようです。

福利厚生の代行サービス

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(画像引用元:株式会社ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」より)

ご紹介したような自社での福利厚生サービスには金銭的なコストもかかりますが、管理面においても工数がかかります。リソース不足の企業は、福利厚生の代行サービスの利用を検討してみるのも一案でしょう。

代行サービスを利用すれば、福利厚生にかかる業務の全てを業者に任せることができるので、業務負担を増やさずに福利厚生を充実させることができます。また、代行サービスを手掛ける企業は、どんな福利厚生が求められているのかについてのデータを持っているので、少ない費用でもきっと従業員に喜んでもらうことができるでしょう。

福利厚生代行サービスには、定額制の「パッケージサービス」と、ポイント利用型の「カフェテリアプラン」があります。

「パッケージサービス」では、従業員1人あたりの費用が決められており、企業がそれを支払うことで、従業員がパッケージで提供される全てのサービスを利用できるようになります。宿泊、レジャー、育児、自己啓発関係など幅広いサービスが提供されているほか、利用者が多いほど、より良いサービスが受けられるのも特徴です。

「カフェテリアプラン」では、企業が従業員にポイントを付与し、従業員はそのポイントを使ってサービスを利用します。利用できるサービスは企業ごとにカスタマイズ可能で、映画のチケット購入やショッピングに利用できる場合も。従業員は、決まったメニューの中から自分が好きなサービスを選んで利用することができます。

代表的な福利厚生代行サービスには、株式会社ベネフィット・ワンの「ベネフィット・ステーション」、株式会社リロクラブの「福利厚生俱楽部」、株式会社イーウェルの「WELBOX」などがあります。

福利厚生をアピールできない時の対処法

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自社に特別な福利厚生制度がない場合でも、伝え方を工夫することで随分印象は変わるものです。ここでは、求職者に向けて福利厚生をアピールできない際の対処法について解説します。

1.「あって当然」の福利厚生制度をしっかりアピールする

育児休業制度や介護休業制度、短時間勤務制度などの制定は、法律で義務付けられています。しかし、義務なのだからあえて求人票に書く必要はない、ということではありません。

法律で義務付けられていることを知らない求職者も多く、また、法定の範囲内であっても、これらの制度を福利厚生制度として明記している企業は多数あります。書いていない場合、「この企業は育休や介護休業が取れないのでは?」「制度上はあっても、現実的には制度利用を推奨していないのでは?」などと誤解される可能性もあります。

また、一定の条件を満たしている場合は、社会保険や雇用保険への加入も義務付けられています。このため、これらも「あって当然」と考える人事担当者が多いと思われますが、求人票には「社会保険完備」としっかり書いておくべきです。

例えば、美容業界や建設業界の一部では、社会保険に加入していないケースも。福利厚生のしっかりした会社に勤めたいと考える求職者の場合、社会保険加入の有無を明記していない求人は検討対象から外す可能性があるので、しっかりと明記しましょう。

2.福利厚生の伝え方に工夫をする

中小企業は大企業に比べ、福利厚生制度が整備されていない可能性があることは求職者も薄々想像しているでしょう。しかし、同じ条件でも、表現を工夫して前向きさをアピールできれば、求職者の受け取る印象は違ってくるはずです。具体的な例を2つ挙げますので、求人票の原稿を作る際の参考にしてみてください。

例1:育休取得者や短時間勤務適用者が過去に1人もいない場合

「社員数が少なく、該当者がいないためまだ取得者はいませんが、今後対象となる社員が出てきた場合には、当然会社としては対応いたします。アットホームな雰囲気で、個別の相談にものりやすいので、その都度一緒に考えていきたいと思っています。」

例2:まだ福利厚生制度がほとんど整備できていない場合

「現在、福利厚生制度の整備に本格的に取り組もうとしているタイミングです。例えば、●●や●●の導入を検討中です(※)。アイデアがあれば積極的に取り入れていきたいので、どんどんご提案ください。ぜひ、一緒に会社を成長させていきましょう。」

もし導入を検討している制度があり実現可能性が高ければ、このように具体的に言及しましょう。

3.気軽に始められる福利厚生制度を検討してみる

いくらか予算がある場合は、アピールポイントを増やすために、限られた予算内で気軽に取り入れられる次のような福利厚生制度を検討してみるのも一つです。いくつか例を紹介いたします。

例1:年次有給休暇に加えて、プラスアルファの休暇制度を用意

一定の勤続年数ごとに付与されるリフレッシュ休暇や、配偶者の誕生日や子どもの行事、家族が病気の際の看護などに使える休暇を用意する企業は増えています。なかには、「失恋休暇」といったユニークな休暇制度を設けているところも。目を引く休暇制度をつくるのも、インパクトがあるのでぜひご検討ください。

例2:休憩室へお茶コーナーやマッサージチェアなどを設置

この場合も、費用は工夫により抑えられます。例えばお茶コーナーなら、自動販売機は無料で設置できることが多く、見積もっておきたいのは電気代程度。定価との差額を会社が負担することで、社員が通常より安く購入できるようにすることも可能です。マッサージチェアに関しても、購入した後は電気代のみで済むので比較的安価に導入できるでしょう。

例3:社員同士の交流に対する補助

部活動や社員同士のランチ会などに対して、補助金を交付するのも一つの手です。無理がないよう上限額を決めてしまえば、企業側の負担も押さえることが可能です。また、社員同士の親睦を図ることにもつながるので、一朝一夕です。

まとめ

売り手市場の昨今、福利厚生を充実させることは、求職者に対するアピール施策の一つとして非常に有効です。導入に際しては、お金を中心としたコストの心配をされる方が多いですが、「社員にとって働きやすい環境とは何か?」を追求していくと、意外とお金をかけずに取り組むことができる福利厚生制度も多数あります。実際、そういったユニークな制度に魅力を感じ、応募を集める企業も少なくありません。

まずは、「あって当然」だと思う制度の紹介も含め、自社の福利厚生制度を前向きにアピールすることから始めてみましょう。新たな福利厚生制度の導入を検討する場合でも、アイデア次第で、それほどお金をかけずに従業員に喜ばれる福利厚生制度を導入することは可能です。この記事で紹介した人気の福利厚生ランキングや他社事例を参考にしていただき、ぜひ具体的な導入内容について検討してみてください。

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