【例文付】スカウトメールの書き方|注意点やコツを押さえ人材を獲得
母集団形成攻めの採用手法の一つとして、定着してきた「スカウトメール」。しかしスカウトメールは、配信さえすれば応募者数が確実にアップする魔法のツールではありません。ここではスカウトメールの概要から効果、成功させるポイント、そのまま使える例文などを紹介します。適切なスカウトメールを作成し、優秀人材の確保・定着につなげましょう。
目次
スカウトメールとは?
スカウトメールが注目される背景
スカウトメールの種類
スカウトメールの効果
1:欲しい人材に直接アプローチできる
2:スピーディーな採用活動が可能
3:応募数アップ
スカウトメールの成功ポイント
①ターゲット像を明確化させる
②「自分にピッタリ」と思わせる文面
③端的で分かりやすいアピール
スカウトメールの注意点
ネガティブワードを使わない
定型文過ぎるスカウト文面
入社後のイメージがわかない
即使える!スカウトメールの例文
まとめ
スカウトメールとは?
スカウトメールとは、自社が求める人材に対し、企業が直接応募を打診するメールのことを言います。昨今のスカウトメールが注目される背景と、その種類を見ていきましょう。
スカウトメールが注目される背景
(画像引用元:厚生労働省|「令和2年上半期雇用動向調査結果」P2より)
厚生労働省が実施した令和2年の雇用動向調査によると、常用労働者数に対する入職率と離職率ともに8.5%という結果に。新型コロナウィルスの流行といった影響を受け、前年同期と比較すると減少傾向にあります。
しかし、慢性的な労働人口不足やワークライフバランスの重視といったさまざまな影響を受け、良い人材の獲得をはじめ、長期活躍・定着といった事柄は企業にとって最重要課題であることに変わりありません。
このような厳しい状況下において、求職者からの応募を待つ「待ちの採用手法」ではなく、ターゲット人材に企業からアプローチする「攻めの採用手法」の一つとして、スカウトメールが注目されているのです。
スカウトメールの種類
企業がSNSなどを利用してターゲット人材を探し出し、ダイレクトメッセージを送るケースもありますが、求人サイトのスカウト機能を利用するのが一般的です。スカウト機能を利用して配信するスカウトメールには、主に次の3種類があります。
オープンオファー
対象を絞らずに、同じ内容の文面で一斉送信するスカウトメール。文面を使い回せるため手間はかかりませんが、受け取った求職者に企業の本気度は伝わらず、大きな効果は期待できません。
条件一致オファー
これまでの経験やスキル、居住地、年齢など、一部の条件が一致する求職者に絞って送信するスカウトメールです。一部条件を絞っているため、オープンオファーに比べるとある程度の効果は期待できます。
完全一致オファー
これまでの経験やスキル、居住地、年齢など、すべてのあるいは複数の条件が一致している求職者のみに限定して送信するスカウトメールです。オープンオファーや条件一致オファーよりも希望の人材を確保できる可能性が高くなります。
スカウトメールの効果
スカウトメールで得られる効果は、主に下記の3つです。
1:欲しい人材に直接アプローチできる
スカウトメールの最大の利点は、自社が欲しい人材に直接アプローチできるという点です。
求人サイトや自社サイトで募集をかける従来の採用手法では、応募が来るまで待つしかありませんでした。さらに、応募があっても欲しい人材とは限らないため、応募者選定や不採用通知対応といった無駄な工数がかかってしまいます。人気企業の場合、母数が多くなればなるほど無駄な工数がかかるという負のスパイラルにも。
その点、スカウトメールは欲しい人材に直接アプローチできるため、結果的に時間・タスクといった面でコスト削減につながると言えます。
2:スピーディーな採用活動が可能
求人広告や人材紹介会社といった仲介業者を経由する手法の場合、経由することでスピーディーさに欠けるのが難点でした。
一方、スカウトメールは欲しい人材にターゲットを絞って直接アプローチするため、従来の待ちの採用手法と比較すると、スピーディーに希望通りの人材を確保することが可能です。
3:応募数アップ
求人サイトは、転職を本気で考えている人のみが登録しているわけではありません。「他社の自己評価を知りたい」「いい企業があれば応募してみようかな」といった軽い気持ちで登録している人も混在しています。
このような「転職潜在層」へアプローチし、応募意欲をかき立てることによって他社がアプローチしていない人材の掘り起こしも可能です。また、一般消費者に知名度の低い企業などは、スカウトメールを上手く活用することによって自社の魅力を広く伝え、応募数アップに繋げることも可能です。
スカウトメールの上手な活用方法については、失敗しないスカウトメールとは?良い例・悪い例、例文や書き方のコツをご覧ください。
スカウトメールの成功ポイント
スカウトメールを成功させるためには、次の3つのポイントに留意しましょう。
①ターゲット像を明確化させる
採用活動において自社のターゲット像を明確にすることは、非常に重要です。
例えば、今後の可能性に期待できる20代のポテンシャル採用なのか、それとも即戦力となってくれる40代のベテラン採用なのかによって、掲載媒体はもちろん、訴求ポイントが異なってきます。自社が求める人材の年齢層、経験、期待する行動といった内容に至るまで明確化しておくと良いでしょう。
以下の記事では、人材要件を立てる必要性をはじめ、設定時の3つのポイント、運用方法に至るまで解説していますので、ご参考になさってください。
②「自分にピッタリ」と思わせる文面
「新規事業スタートに伴い、広く人材を募集しています」など、誰にでもあてはまるような文面では、受け取った人の心に響きません。「〇〇様の〇〇のご経験(スキル)を、弊社の〇〇に関連する新規プロジェクトで生かしていただける……」など、受け取った人が「自分にピッタリ」と思う文面にする必要があると心得ましょう。
候補者が自分に対して注目してくれていると感じることによって、候補者が進んで自社のことを調べて認知してくれる≒認知度アップの効果も期待できます。
③端的で分かりやすいアピール
自社のPR要素が強くなってしまい、「当社は〇〇年創立の歴史ある企業で、最近では〇〇事業に力を入れています。今後の展望としては〇〇を考えており……」など、だらだらと多くの情報を詰め込んでしまっては、本当に訴えたいことがぼやけてしまいます。
スカウトメールでは最もアピールしたいことだけに絞り、端的に表現することも心がけましょう。
スカウトメールの注意点
スカウトメールを作成する際は、次の3点に注意しましょう。
ネガティブワードを使わない
「急募」「大量募集」「経験不問」などのワードは、「急に多くの人が辞めるようなブラック企業ではないか」「誰でもいいのではないか」など、ネガティブなイメージにとられかねません。また、アルバイト募集媒体で見られるような装飾文字も、企業のスカウトメールとしては不適切だと捉えられる可能性が高いと言えます。
スカウトメールにおいても、クライアントにメールを送るような気持ちで作成しましょう。
定型文過ぎるスカウト文面
一斉送信だと分かる定型メールは「大人数に送っているんだな」と感じさせ、メールに対する関心度を下げる原因になり得ます。
予め用意していたメールテンプレートを利用する場合でも、ターゲットの経歴やスキル、実際に任せる仕事などに応じて、適宜アレンジして配信しましょう。
入社後のイメージがわかない
「経験が浅くてもやる気さえあれば大歓迎です」といった表現は、不安を払拭しているようで求職者の立場になりきっているとは言えません。
「入社後は〇カ月の研修があるため、知識・ご経験がない方も実務レベルの習得が可能です。前職で〇〇をご担当されていた〇〇様でしたら、〇〇でご活躍~」など、ターゲットの事情をできるだけ盛り込み、具体的にイメージしやすい文面を心がけましょう。
即使える!スカウトメールの例文
最後に、「スカウトメールの成功ポイント」「スカウトメールの注意点」に留意したスカウトメールの例文を紹介します。アレンジしてご利用ください。
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まとめ
スカウトメールは、受け取った人が「自分を評価してくれ、自分だからオファーがあった」と思える文面に仕上げてこそ、優秀人材の獲得につながります。今回ご紹介した成功ポイントや注意点を抑えて、効果的なスカウトメールを作成し、求める人材の獲得につなげてください。
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