採用広報とは?取り組むべき理由や手法、成功するためのポイント

母集団形成

候補者や転職潜在層に対する広報活動は「採用広報」と呼ばれ、多くの企業が試行錯誤しながら実践しています。本記事では、採用広報が注目されている理由や目的をはじめ、採用広報の手法やトレンド、成功させるためのポイントについてご紹介します。自社に合った採用広報について知識を深め、優秀な人材の採用につなげましょう。

目次

採用広報とは?
採用広報が注目される背景
採用広報の目的
 転職潜在層へのアピール(Attention)
 ターゲット人材を集める・惹きつける(Attract)
 求職者ニーズに応える(Apply)
 応募意欲を高める&ミスマッチを減らす(Apply)
採用広報の手法
 SNS(Twitter・Instagramなど)
 求人系メディア
 オウンドメディア
成功するためのポイント
 ターゲット人材を明確化する
 自社の魅力を言語化する
 運用できるツールを選択する
採用広報の成功事例
 成功事例1:ベルフェイス株式会社/SNSの運用で採用単価3割減
 成功事例2:株式会社メルカリ/オウンドメディア「mercan」で採用ブランディング
まとめ

採用広報とは?

採用広報とは、求人を伴う広報活動のことを指します。

広義では、求人広告、SNS、自社採用HPなどの全てが採用広報活動と言えます。重要となるのは、
自社が求める人材に対して、届けたいメッセージが届けられるかどうかという点ですので、この記事ではその観点で解説をいたします。

広報という言葉の通り、多方面にわたって知ってもらえるよう活動することを指しているため、転職しようと考えていなかった転職潜在層にもアプローチできるという点が大きなメリットとして挙げられます。

採用広報が注目される背景

3_no19_2

(画像引用元:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年9月分)について」より)

人材採用に苦戦する企業が増加する中、この採用広報が注目を集めています。

厚生労働省が毎月発表している「一般職業紹介状況(令和2年9月分)について」によると、2020年9月の有効求人倍率は1.03倍という結果に。1倍を超えると求職者より求人の方が多くなるため、現在はやや売り手市場と言えます。

なお、今回の数字は新型コロナウイルスの影響を受け低くなっていますが、前年同月2019年8月の有効求人倍率は1.59倍という結果でした。人口動態を見ても、引き続き労働人口の減少が見込まれていますので、引き続き、売り手市場≒採用難の時代は続くと言えるでしょう。

このように、企業間の競争が激しくなる売り手市場下では、自社をアピールする戦略や施策が必要です。近年は、Facebook、Twitter、InstagramといったSNSを用いた採用活動も増加するなど、採用手法も多様化しています。「自社にとっての最適な採用広報手段は何か?」を考える過渡期にあることも、採用広報が注目される背景の一つでしょう。

採用広報の目的

ターゲット人材を採用するために欠かせないのが採用広報です。採用広報を行う目的は、大きく分けて3つあります。

3_no19_3

(画像引用元:青田努(2019).『採用に強い会社は何をしているか』P22より)

転職潜在層へのアピール(Attention)

採用広報の目的の一つは、転職潜在層へのアピールです。

採用広報を通じて、まだ転職を考えていない潜在層へアプローチし、自社を知ってもらうことで転職を意識させたり、転職を考えた際に思い出してもらったりすることで、候補者集めへとつなげます。

ターゲット人材を集める・惹きつける(Attract)

次に重要となるのが、集めた候補者を惹きつけることです。

ターゲット人材の視点に立ち、どういった内容であればメリットだと感じてもらえるかを考え訴求することが重要です。ここで重要なのは、ターゲットの視点に立ち、具体的事実によって表現することです。理想を言えば、他社との差別要素も入れられるとベストでしょう。

3_no19_4

求職者ニーズに応える(Apply)

近年、採用手法の多様化に伴って、求職者のニーズや転職活動が変化しています。これまで求人広告一択だった企業も、採用トレンドに敏感になり、求職者のさまざまなニーズに応える必要性が高まっていると言えるでしょう。

例えば、コーポレートサイトやメルマガなどのオウンドメディア、Instagram、TwitterといったSNSなど、流入経路もさまざまです。各種ツール・ガジェットの一般化などを背景に、情報感度の高い求職者は増加傾向にあるため、トレンドに即したツールへの対応は急務だと言えるでしょう。

また、各種ツールの発展により、簡単に企業の口コミや情報を得ることができる時代になりました。「職場の雰囲気」や「企業文化」といったリアルな情報を重視する求職者が増えていることをふまえ、信頼性の高い情報を伝えることも意識していただきたいと思います。

応募意欲を高める&ミスマッチを減らす(Apply)

ターゲット人材を獲得するために欠かせないのが、企業理解を深めてもらうことです。会社概要や事業内容、目指す姿、職場の雰囲気など、事前にしっかり理解してもらうことで、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。

また、自社を「認知」してもらうことに加え、「企業理解」を深めてもらうことによって、入社意欲を高めてもらう効果も狙うこともできます。

事前に事実を理解してもらい、不安や懸念となる要素を払しょくすることで、応募障壁を無くし、最終ゴールの応募へとつなげることが可能となるのです。

採用広報の手法

多様化する採用広報の手法ですが、本記事では現在の採用活動において多く取り入れられている3つに絞ってご紹介します。

SNS(Twitter・Instagramなど)

SNSは採用広報で近年広く活用されているトレンドの手法です。SNSの種類も豊富で、Twitter、Instagram、Facebook、Wantedly、LinkedInなどがあります。そのほか、動画投稿サイトYouTubeを使う企業も少しずつ増えてきました。ターゲット層や目的にあった最適なSNSを活用することで、効果的な採用広報が実現できます。

例えば、Instagramは写真・動画・ストーリー機能を使用した採用広報や企業ブランディング、詳細なターゲット層へ広告を出してアプローチしたい場合はFacebookというように、各社の特徴を活かした採用広報を展開しましょう。

求人系メディア

採用広報では、転職サイトなどの求人系メディアもよく活用される手法です。ペイドメディアと呼ばれる「企業が費用を支払い広告などを掲載してもらう手法」に分類される求人系メディアは、掲載課金型と成果報酬型があります。ターゲット層が多く活用するメディアを選ぶことで、簡単に多くの候補者に情報を届けることができるでしょう。

オウンドメディア

コーポレートサイトや採用ページなど、自社で運営するサイトがオウンドメディアです。最近では「note」を活用して採用広報を展開する企業も増えています。オウンドメディアは、知名度の高い企業でないと流入数を多く獲得するのは難しい傾向にあります。

しかしSNSと併用することで、知名度が低くてもSNSからオウンドメディアへ誘導し多くの流入を獲得している企業もあります。自社で運用しているため自由度も高く、掲載料などもかからないというメリットが特徴です。

成功するためのポイント

3_no19_5

ターゲット人材を明確化する

ターゲット設定が出来ていないとメッセージもぼんやりとするものですよね。

こと人材採用において重要要素と言える、人材要件の明確化。頭の中でイメージは出来ていても、いざ言語化して表現しようとなると難しいものです。ぜひ、採用広報活動をスタートする前に明確化しておきましょう。

こちらの記事で、人材要件の重要性や設定方法、運用におけるポイントについて解説しています。経営戦略に一貫性が出る、早期離職の防止につながる、採用活動の再現性が高まるといったメリットがありますので、ぜひ事前に取り組んでおきましょう。

自社の魅力を言語化する

前述した項目と同様、自社について広報する上で自社について知っておくことは非常に需要な要素です。

大切なのは、ターゲットに届くメッセージに落とし込めているかどうか。リアルかつ信頼性の高い情報を意識しつつ、下記ポイントを押さえながら、自社の魅力を言語化していただきたいと思います。

  • ターゲットに響く内容である
  • リアルにイメージしやすい(例:インタビュー、ブログ)
  • 数字などを交えた信頼性ある情報である(例:育休取得率74%)
  • 良い事だけでなく、課題や今後の展望も含める

参考記事応募が来ないのは「仕事内容が魅力的じゃない」せい…?マイナスをプラスに変換する方法

運用できるツールを選択する

「実際に採用広報に取り組んでみよう!」と意気込んだところで、その業務に工数が割けないとなると本末転倒です。

例えば、ブログやSNSなどのツールは更新性が重要となるため、何年も更新されないと意味がありません。また、求人系メディアは他の求人に埋もれる可能性もあるため、差別化が難しいと言えます。

こういった課題感をお持ちであれば、採用代行(RPO)の導入を検討されるのも一つです。詳細については、こちらの記事をご覧ください。依頼できる業務や導入によるメリット・デメリット、オススメの採用代行会社も厳選してご紹介しているので、ご参考になさってください。

採用広報の成功事例

実際に成功している採用広報の事例を3つご紹介します。どのような手法で成功しているのか、自社に取り入れられる内容がないか探してみてください。

成功事例1:ベルフェイス株式会社/SNSの運用で採用単価3割減

人事広報担当者がTwitterを活用し、カジュアルな投稿を開始。見た人に親近感を抱いてもらえることを目的に制作しました。工夫したポイントは2点。1つはBtoB事業を手掛ける自社に対する固いイメージを払拭すること。もう1つは、SNSの運用を継続的に行うこと。カジュアルな投稿の方が担当者自身にとって向いていたため、投稿を続けることができたそうです。

結果、月8名ほどがTwitterのDM経由の応募になり採用単価が3割減に。情報発信するメリットを実感する社員も増えたことで、さまざまな視点からリアルな会社を伝え角度の高い採用につながっています。

成功事例2:株式会社メルカリ/オウンドメディア「mercan」で採用ブランディング

オウンドメディア「mercan」を「コンテンツプラットフォーム」と呼び、「はたらく人」の情報を毎日発信。メルカリに興味を持ち選考を受ける人、転職潜在層など立場によって求める情報は異なるため、記事ごとにターゲットを絞ってそれぞれにマッチするテーマを企画しています。

その結果、2019年2月時点で月間約30万PVを実現するなど大成功。さまざまな職種の「はたらく人」の紹介を通じ、自社が大切にしている価値観を発信することで採用ミスマッチ防止にもつながっています。

まとめ

採用広報とは、採用を行う企業が候補者や転職潜在層に対して行うさまざまな広報活動のことです。採用広報の手法は多様化していますが、SNS・求人系メディア・オウンドメディアを活用している企業が多く、どの手法を採用するかはターゲット層や目的にあわせて選ぶ必要があります。成功事例などを参考に、自社にあった採用広報をスタートさせて採用要件に合う人材の採用につなげましょう。

【記入例付】いますぐ上司と目線合わせができる!
採用要件すり合わせシート

thankyou_docimage_7採用要件が現場と経営ですり合わない理由は大きくは2つ。現場はビジネススキルを重要視し、経営はヒューマンスキルを重要視するからです。

ではどうすれば、要件がすり合うのでしょうか?まずは、経営と現場の両サイドの情報を整理、マスト要件等の定義、市場等のすり合わせの順に展開するとスムーズです。

ただし、これらを何も使わずに会議で議論しながら進めることはほぼ不可能です。

中途採用サクセスでは、採用コンサルタントが有料研修で提要している内容を、採用担当者が自社で使いやすい形に資料化しました。

自社の情報洗い出し項目の一覧化
人材スキル要件の要件定義表(コメント記入例付きで分かりやすい)
Must人材、Want人材、Not人材の判定整理シート

「今すぐ上司と使える」という使いやすさを目指して資料化致しました。まずは中途採用サクセスをご覧のみなさまには、無料で提供いたしますので、ぜひご利用ください。
※資料公開は予告なく有料化または終了する場合がありますのでご了承ください。

資料ダウンロードはこちら

 


関連記事:【2020】採用トレンド解説|採用を有利に進める手法、事例紹介

関連記事:採用方法8選|コロナ禍の変化、自社に合う手法の選び方、特徴や費用

関連記事:母集団形成9種|ソーシャルリクルーティング等、最新手法の活用法