孤独な「ボッチ人事」が抱える課題 中途採用で失敗する理由とは?
母集団形成昨今、採用は「売り手市場」といわれる中、特に苦戦を強いられているのは中小企業でしょう。規模が大きくない企業では人事担当者が一人だけというケースも多く、負担が集中しがちです。
本記事は、そんな中小企業の“ひとりぼっち人事”、いわゆる「ボッチ人事」が中途採用で失敗してしまう理由を紐解いていきます。
目次
ボッチ人事たちが抱える中途採用にまつわる悩み
「とりあえず有名求人サイトに」は失敗しがち
大手求人媒体以外でターゲットを確保する5つの方法
まとめ
ボッチ人事たちが抱える中途採用にまつわる悩み
中小規模あるいはベンチャー企業では、人事部と名の付く部署すらない、はたまた人事セクションはあるにせよ労務や総務と兼任という担当者も多いもの。そして、人事経験がなく、右も左もわからないまま人事業務を始めたという方もいらっしゃることでしょう。
しかし、以下のような課題が山積みです。
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- そして、採用活動がうまくいかなければ、理想を語る上層部やとにかく人手不足を解消したい現場との狭間に立たされ、プレッシャーが増す一方。相談する相手すらいない「ボッチ人事」は追い詰められてしまうのです。
「とりあえず有名求人サイトに」は失敗しがち
中途採用を任されると、はじめに「有名求人サイトへの掲載」を考える担当者が多いでしょう。掲載が決まると、求人サイトの担当者がカメラマンやライターとともに訪れて取材をし、クオリティの高い求人ページを作ってくれます。多忙な人事にとっては、手がかからず魅力的です。また、多数の求職者に対してスカウトメールを配信できるのも大きなメリットの一つだと言えるでしょう。
しかし、とりあえず有名なところに出しておけば安心……という考えは禁物です。
一般的に求人サイトは、掲載期間に応じてあらかじめ定額料金を支払う前払いの「掲載課金型」が多いですが、「応募がほとんど来ないまま掲載期間が終了してしまった」という経験をした担当者も少なくありません。
理由としては、掲載企業が多いこと、大企業とも同じ土俵で比較されてしまうため、転職先の検討候補として残れないこと等が挙げられるでしょう。最悪の場合、求人を見てもらうことすら出来ない場合もあるため、こと中小企業にとって最適な採用手法かどうかは、検討予知があると言えるでしょう。
大手求人媒体以外でターゲットを確保する5つの方法
では、大手求人サイトに広告を掲載する以外で、どんな採用手法があるのでしょうか。より自社にマッチした人材を、戦略的に採用できる別の方法をご紹介します。
1)Indeed:クリック課金型広告
「クリック課金型」というのは、Webのバナー広告やテキスト広告のように、クリックされた場合にのみ料金が発生する課金形態のことです。このクリック課金型を採用しているサービスの代表がIndeed(インディード)です。
Indeedは求人に特化した検索エンジンで、無料で求人掲載が可能です。有料広告を載せる場合には、クリック課金型の形態が採られるので注意しましょう。
Indeedのようなサービスを利用すれば、ユーザーは職種や希望条件等のキーワードで検索して来訪するため、求人情報と親和性の高い人材への訴求に期待が持てます。また、あらかじめ定額料金を支払う掲載課金型と比べると、費用を抑えやすい方法であることも魅力の一つと言えるでしょう。
但し、Indeedは独自のアルゴリズムがあり、行動履歴やPV数等をもとに検索結果の上位に表示させる仕組みになっています。掲載手順や作成ポイントをはじめ、Indeedを活用するメリット、活用する上での注意点等については、以下の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
2)ハローワーク
ハローワークも無料で求人票が掲載できるサービスの一つです。
運営元が厚生労働省のため、手続き等がアナログで手間がかかるのは否めませんが「採用コストをかけずに何とか採用したい」という企業には最適だと言えるでしょう。
失業手当の支給申請や求人紹介を目的に訪れる求職者がほとんどのため、「働きたい」という意欲の高い求職者が多く存在します。「急いで人が欲しい」という企業はぜひ利用するべきだと言えるでしょう。
但し、ハローワークも効果を出すためには工夫が必要です。求人票を掲載しただけで採用ができるほど、甘くはありません。効果を出すために取り組むべき3つのことは以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
3)リファラル採用
自社で働く社員の知人や友人を紹介してもらい、採用するというリファラル採用。
社員を介してある程度は事前情報として企業風土や働き方といった事が伝わることから、採用ミスマッチが起こり辛い手法の一つとして注目されています。また、当然ながら広告出稿等とは異なり、外部コストが一切かからないため、採用コストを抑えて採用成功するのも夢ではありません。
採用コストの抑制、定着率の向上などメリットも多いリファラル採用。デメリットや具体的な導入手順は以下の記事をご参照ください。
4)オウンドメディア
「オウンドメディア」とはその名の通り、自社で保有・運営するメディアを指します。自社の公式ホームページや採用ブログ、SNS等のソーシャルメディアが該当します。
採用ブランディングや広報を目的に作られたオウンドメディアでは、求人広告等では伝えきれない社内の雰囲気や社員のワークスタイルといった情報発信が可能です。最初にコンテンツさえ作成してしまえば、運用コストはそれほどかからないことから注目を集めています。
オウンドメディアへの来訪者を増やしたい場合、このオウンドメディアをリンク先とした検索連動型広告(※)を運用する方法も。サイトの訪問者は興味のあるキーワードを介してオウンドメディアに流入してくるため、広告を出すキーワードにズレがなければ、求める人物像に近い人たちを集められるというわけです。
(※)検索連動型広告:GoogleやYahoo! JAPANといった検索エンジンでユーザーが検索した際、上位に表示される広告のこと
このような採用広報における成功事例や成功させるためのポイントについては、以下の記事で詳しく解説していますのでぜひご参照ください。
5)ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、人事担当者をはじめとする企業側が主体となり、人材に直接アプローチをする「攻め」の採用手法のことです。
具体的には、下記のような方法があります。
- SNSを開設してダイレクトにメッセージを送る
- 社員の人脈をつかって人材を紹介してもらう(リファラル採用)
- 人材と直接会うためのイベントを企画する
ダイレクトリクルーティング専門のサービスを利用するのも一つです。
人材データベースを利用できるサービスであれば、希望するスキル・経験に応じて、手軽に登録者に対してアプローチが可能です。また、サービスによっては、転職潜在層を対象にしたものや職種特化型のもの、理系限定なども。自社のターゲット人材に応じて選択すれば、候補人材により速く・確実にリーチすることができるでしょう。
中途採用では採用手法が年々多様化しています。これまで主流だった転職サイト、人材紹介といった採用方法では人材獲得が難しくなっていることが原因の一つです。以下の記事では、ダイレクトリクルーティングが従来の採用手法とどのように違うのか?をはじめ、注目される理由や背景、導入にあたり押さえたいポイント等を徹底解説しています。こちらも事前に確認しておきましょう。
関連記事:ダイレクトリクルーティングとは?中途採用向けツール11社を紹介 |
まとめ
クリック課金型広告やオウンドメディア、ダイレクトリクルーティングなどの手法を使えば、ターゲット人材に対して、効率的にアプローチすることも夢ではありません。
但し、具体的なターゲット像があることや自社でも積極的に行動しなければならない等、手間がかかることは否めません。
そもそも手一杯の「ボッチ人事」には少しハードルが高い、自力で賄えないといった場合は、思い切って外部に委ねるのもひとつの手です。最近は採用代行(RPO)サービスとして、採用計画から内定者フォローまで丸っと採用活動を支援してくれるものも。ニーズ具合に応じて検討されるのも一つでしょう。
各種媒体でも効果が得られなかったら、
各種媒体へ掲載はしたけど、「期待する効果が得られなかった」という声をよく聞きます。 しかし、景気の変動、労働者の意識変容、採用手法の多様化……など、常に採用市場は変化しています。本来、このような変動要素の多い採用市場において、優秀人材を獲得することは非常に難易度が高いのです。 そのため、「常に人手不足が課題」「かけた費用に対する効果が悪い」といった課題で悩む企業が多く存在しています。 そんな課題に応えるのがキャリコ転職の「丸投げプラン」。企業と伴走しながら下記のような業務をまるっと引き受けてくれます。
このような大量の業務を引き受け、採用のプロとして「採れない理由」、「採れるようになるための改善提案」を実施します。 時には、これまでの採用手法そのものや求人自体の見直しもご提案。企業様のご意見と合わない場合もありますが、我々採用のプロの提案を受け入れて頂いた企業さまの入社決定率は8割超。累計200社の決定実績を持っています。求人媒体へ掲載すると同様の格安料金での導入が可能ですので、ぜひご検討ください。 |