「なんでこんな人を採用したの!?」と言われないための面接方法
選考辞退「面接の印象も良く、職務経験もマッチしている。自社のビジョンにも共感してくれているので、即戦力として活躍してくれるはず!」――。そんな期待を込めて採用したものの、入社後は活躍どころか周囲に悪影響を及ぼし始め、「なんでこんな人材を採用したのか!」と現場から苦情が……。そんな経験をしたことがある人事担当者もいるのではないでしょうか。ミスマッチの原因はさまざまですが、ここでは求職者の「嘘」が原因のミスマッチにフォーカスしてみましょう。
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面接では求職者が「意図的な嘘」や「無意識の嘘」をつくことがあります。こうした嘘を会社側が見抜けなかった場合、当然ながら入社後に「企業文化に適応できない」「想定していた業務に対してスキルが足りない」といったミスマッチが生じてしまいます。なんとか対策をとっておきたいものです。
嘘を見抜くには「一貫性のチェック」と「適性検査」が効果的
意図的な嘘も無意識の嘘も、面接で角度を変えた同じ質問を行い、
・回答が一貫しているか
・「実は……」という後出しの情報で前提が覆る回答が多くないか
といった点をチェックすることが大切です。例えば、「転職理由」「応募している企業・業界・職種」「将来のビジョン」などを聞いてつじつまが合うか確認していく、といった具合です。
面接に加えて、適性検査の実施も効果的でしょう。虚偽回答の傾向などがわかる検査を利用すれば、面接では読み取れなかった求職者の性質を知れる可能性も。ストレス耐性やうつ傾向を見抜くサービスも出てきているので、人物重視の採用をしている場合や、社員同士の軋轢が起こっては困る場合には、前向きに実施を検討してみましょう。
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行動特性をあぶり出す面接手法 「STAR面接」「コンピテンシー面接」
しかし、「無意識の嘘」は見破りづらいこともあり、意図的な嘘よりも少し厄介です。無意識な嘘をつくケースの一例として、「自分はこうありたい」という理想像を「すでにできている」と思い込んでしまっている人がいます。つまり、自己評価と第三者の評価が乖離しているのです。
例えば、大企業で同期に比べて結果が出せなかった人材が、面接では
「勤めていた大企業では実力に見合った評価がされなかった。より正当に評価される環境にいきたい」
「新規事業の立ち上げを経験したいし、自分はそれに向いている」
「コミュニケーション力があり、交渉力に長けている」
といった自己PRをすることもあります。実力が伴っていないのに、それに本人が全く気づいておらず、認められないのは会社や上司のせいだという「他責」の思考に陥っているケースも。
このような「無意識の嘘」の場合、「STAR面接」や「コンピテンシー面接」というものがあります。どちらも求職者の行動特性を知るために有効です。
STAR面接(行動面接手法)とは
STAR面接の“STAR”は、以下の英単語の頭文字をとっています。
- Situation(どのような状況で)
- Task(どのような課題や役割をもっており)
- Action(そのときどのような行動をし)
- Result(結果はどうなったのか)
S→T→A→Rの順番に過去の行動について質問していきます。過去の行動を深く掘り下げるため、求職者は嘘をつきにくく、嘘をついた場合にも矛盾をつきやすいという利点があり、その人物の行動特性を見極めるのに役立ちます。
コンピテンシー面接とは
「コンピテンシー」という言葉には、「ある業務や役割において、優秀な成果や成績を残す人に共通する行動特性」という意味があります。実際に成果を出している社員の特性をベースに、求職者の過去の「成果」に対し、時系列に質問をしていきます。その際、「成果」自体に着目するのではなく、「その時、実際にどのような行動をとったのか」という事実レベルの行動パターンについての質問が繰り返されます。
過去の行動やそのときの心境を確認することによって、理想化された姿ではなく、求職者の本来の行動特性が浮かび上がってきます。その結果、例えば「この人は自分の仕事はここまで、と線引きするタイプだな。スタートアップには向かないかもしれない」「話しかけられれば話せるが、自分からコミュニケーションを取りにいくのは難しそうだ」といった行動パターンが見えてくるでしょう。
まとめ
入社後のミスマッチを防ぐ手段として、求職者の「嘘」を見抜くために有効な面接や適性検査について紹介してきました。ただし、自社にマッチする優良な人材を見極めるために一番重要なのは、明確な採用要件や採用基準です。この軸がブレてしまっては、いくら手段を講じても意味がありません。欲しい人材像をしっかりと整理し、面接に備えましょう。
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採用要件が現場と経営ですり合わない理由は大きくは2つ。現場はビジネススキルを重要視し、経営はヒューマンスキルを重要視するからです。
ではどうすれば、要件がすり合うのでしょうか?まずは、経営と現場の両サイドの情報を整理、マスト要件等の定義、市場等のすり合わせの順に展開するとスムーズです。
ただし、これらを何も使わずに会議で議論しながら進めることはほぼ不可能です。
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