人材紹介会社様のお悩み
人材紹介会社がサービスを提供するためには、企業求人を揃えておくことが必要不可欠です。かつては求人を自社で開拓するのが一般的でしたが、近年、求人データベースと呼ばれるサービスに注目が集まっています。
人材紹介会社のコスト削減や業務効率化に貢献する求人データベースですが、まだその内容について詳しくご存知ない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、求人データベースの概要や主要機能のほか、求人データベースを利用するメリット・デメリットを解説します。代表的なサービサーも比較していますので、低コスト・高効率な採用活動にお役立てください。
目次
求人データベースとは
求人データベースの主なサービス内容
求人データベースサービスのメリット・デメリット
求人データベース主要5社比較
求人データベースとは
求人データベースとは、他社の保有する求人や、採用活動中の企業から出された求人情報をデータベース化し、利用登録した人材紹介会社が活用できるようにしたものです。これにより、人材紹介会社は自社で開拓した求人以外のさまざまな求人情報を検索・閲覧し、自社の業務（求職者への紹介および掲載企業への推薦）に役立てることができます。
求職者管理機能やチャット機能が付帯している場合もあり、人材紹介会社のサービス向上につながります。
求人データベースの主なサービス内容
これまで人材紹介会社が自社でおこなってきた「企業求人の開拓から獲得までの法人営業活動」を代行するのに役立つ求人データベースサービスですが、サービスを利用する他社が保有する求人のほか、企業が提供する求人票などの情報を、サービサーがデータベースとして管理。これを利用することで、人材紹介会社は他社と求人を共有します。
その結果、人材紹介会社の法人営業担当者が求人開拓業務をおこなわずとも、他社が保有する求人を求職者に紹介することが可能になります。求人開拓業務や求職者への求人紹介業務の効率化につながり、人材紹介会社の負担が軽減されるだけでなく、費用面でも大幅なコスト削減が狙えます。
採用活動中の企業にとっても、人材を紹介してもらえる範囲が広がり、メリットのあるサービスです。
サービサーによってサービス内容は異なるものの、求人データベースサービスの代表的な機能は次の通りです。
求人検索
自社が抱える求職者の求める条件に合った求人がデータベースにあるかどうかが検索できます。業種・職種別といった基本的な条件以外にも、勤務予定地や想定年収といった詳細な条件別の検索も可能です。求職者との面談を通してすくいあげた条件をもとに、その場で最適な求人をピックアップし、紹介することもできます。
求人情報の一括管理
求人データベースの多くは、自社の求人を登録できる仕組みになっています。そのため、他社求人を検索・閲覧できるだけでなく、自社求人も含めたトータル管理が可能です。求人を一元管理できることで、求人情報管理にかかりがちな負担を軽減できるのはもちろんのこと、求職者への求人紹介もスムーズにおこなえます。
企業とのコミュニケーション
サービサーによっては、企業と連絡が取れるチャット機能がシステムに付帯していることがあります。メールよりも管理がしやすいチャットは、企業・人材紹介会社どちらにとっても使い勝手が良いコミュニケーション手段です。これにより、選考に関わるやり取りがスムーズに進むと期待できます。
求職者の選考状況・進捗の管理
一部の求人データベースでは、求職者の選考状況を管理できます。人材紹介会社が担当する求職者一人ひとりが転職活動のどのステップにいるのかが明確に把握しやすく、面接の日程調整や求職者フォローの際に役立つでしょう。
求人データベースサービスのメリット・デメリット
求人データベースサービスを利用する最大のメリットは、求人獲得までの工数や人件費の削減につながる点です。業務効率化も期待できる反面、企業と直接交渉ができた従来のスタイルとは違うデメリットもあります。
メリット①求人獲得までの工程が削減できる
人材紹介会社にとって、求人開拓はコストと労力を要する業務のひとつです。求職者に紹介するためだけでなく、集客（新たな求職者獲得）の観点からも、人材紹介会社は企業求人を潤沢に保有しておく必要があります。
しかし、求人を自社で開拓・獲得するには、企業へのアポイントのほか、商談や折衝を経て契約書を交わす必要が生じるなど、多くの工数がかかります。求人開拓業務に専従する法人営業担当者が在籍する人材紹介会社も少なくありません。また、従業員の少ない人材紹介会社では、求職者との面談やキャリアカウンセリングと平行して求人開拓をおこなうのは大きな負担がかかります。
求人データベースサービスは、これら求人開拓にかかる工数や人件費の削減を可能にするサービスです。内定後の企業との交渉も代行してくれることが多いため、人材紹介会社は求職者とのコミュニケーションにそれまで以上にリソースを割くこともできます。
メリット②求人のバリエーションが豊富になる
求人データベースは、自社以外の人材紹介会社・事業者が保有するさまざまな条件の求人が検索・閲覧可能なシステムです。そのため、首都圏の人材紹介会社が地方の企業求人を扱ったり、規模の小さな人材紹介会社であっても大手企業の人気求人を求職者に紹介したりできます。採用数の多い案件や採用基準の低い案件など、採用につながりやすい求人が見つかる確率も高く、収益化に結びつきやすいのも魅力です。
メリット③業務が効率化できる
求人内容そのものだけでなく、求職者の選考状況に関するデータを一元管理できるため、業務効率の向上が狙えるのもメリットのひとつです。契約締結や請求書作成、入社前の確認などを代行してくれるサービスも多く、事務全般の効率化にもつながります。
デメリット①コストがかかる
ほとんどのサービサーでは、求人データベースサービスの利用に際して利用料がかかる仕組みを採用しています（一部のサービサーでは無料）。利益が薄まったり、紹介手数料回収のタイミングが遅くなったりすることが懸念されますが、求人開拓にかかる各種コストや人件費の削減と比較した場合、相対利益がプラスに転じる可能性も大きいでしょう。
他社と競合する確率が上がる
求人データベースでは、他社と求人を共有するため、人気の求人に求職者推薦が集中する事態も起こりえます。他社と競合することで採用が遠のき、紹介手数料が発生しにくくなる可能性もゼロではありません。
他社との競合が予想される求人データベース上の人気求人に対しては、自社求人よりもアピール度の強い転職活動対策が必要になります。
企業に対して直接交渉・折衝ができない
求人データベース上には、既に他社や求人データベースサービサーによってヒアリングされた条件の求人データが掲載されています。そのため、「条件からはやや外れるものの、ぜひこの求職者を推薦したい」「求職者の能力を考慮してもう少し想定年収を上げてほしい」と担当者が考えたとしても、条件を変更したり、直接交渉したりするのが難しい場合がほとんどです。
条件変更やなんらかの折衝が必要な場合は、サービサーを介しての交渉となるため、求職者や担当者の熱意が伝わりにくくなることも考えられます。
求人データベース主要5社比較
主要な求人データベースサービスを比較してみましょう。サービサーによって料金体系やサポート内容、扱う求人の質・量に違いがあります。事前に把握できる項目については問い合わせやデモで確認するようにしましょう。
agent bank（エージェントバンク）
求人開拓と集客のバランスが取れた事業展開をサポートするサービサーです。さまざまな求職者に対応可能な求人を取り揃えるほか、求職者獲得のためのスカウト業務も代行。パーソルキャリアとの提携により、取り扱い求人数は12,000社超を数えます。
・求人数：12,000件
・URL：https://agent-bank.com/
・料金（月額・成果報酬）：月額利用料および面談課金（金額非公開）、成果報酬なし
・提供会社：株式会社ROXX
CrowdAgent（クラウドエージェント）
業種・職種ともに幅広い領域の求人を扱うサービサーです。質・量ともに高い求人を取り揃えることで、人材紹介会社の業務効率化の貢献を目指します。人材紹介業界に精通した選任コンサルタントが事業の成長をサポート。成功報酬は100％還元型の料金体系のため、サービス利用手数料以外の費用は発生しません。
・求人数：8,000件
・URL：https://pr.crowd-agent.com/
・料金：月額利用料100,000円～、成功報酬は100％還元
・提供会社：株式会社grooves（グルーヴス）
マイナビジョブシェアリング
総合人材サービスの提供で知られるマイナビが展開する求人データベースサービスです。全国のマイナビ営業拠点網を活用した求人開拓力で、地方案件も多く取り扱います。人材紹介手数料が最短5日で受け取れる「Early-Site」機能を備え、人材紹介会社の抱える課題に多方面からコミットします。
・求人数：非公開
・URL：https://mynavi.agentsearch.jp/participation/
・料金：要問い合わせ
・提供会社：株式会社マイナビ
Liber Career（リーベルキャリア）
20代の転職に強みを持つ求人データベースです。全国の人材紹介会社ネットワークを活かし、企業求人をスピーディーかつ高効率に展開。求職者を企業へ紹介する前には専属リクルーティングアドバイザーがスクリーニングを実施し、マッチング率を高めます。
・求人数：非公開
・URL：https://www.neo-career.co.jp/service/libercareer_B/lp1/
・料金：月額利用料0円、成果報酬は想定理論年収の35％
・提供会社：株式会社ネオキャリア
JoBins（ジョビンズ）
完全無料で利用できる求人データベースサービスです。チェックポイントが40項目以上にわたる詳細な求人票により、エージェントや求職者が知りたい情報を網羅しています。採用成功へのコミットを目指し、企業セミナーや選考対策の支援にも力を入れています。
・求人数：非公開
・URL：https://jobins.jp/agent
・料金：月額利用料0円、成果報酬0円
・提供会社：株式会社JoBins
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