介護職で採用成功する3つのコツ|応募が集まらない理由や対策も解説

母集団形成

内閣府「令和元年版高齢社会白書」によると、2019年10月時点で日本の総人口に占める65歳以上の人口割合は、28.4%という結果に。2025年には団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる、いわゆる「2025年問題」がやってきます。

高齢者の人口割合が30%を超える超高齢化社会を迎えることで、若年層への負担が増し、労働力不足や税金負担が懸念されています。特に、介護を含む医療・福祉業界には多大な影響を与えると言われています。

このような背景から、ますます需要が高まる介護業界。しかし依然として、給与や待遇面の不満から人材の定着・確保に課題を抱えています。今回は、そんな介護業界の現状や採用手法やポイント、成功事例などをご紹介していきます。

目次

数値で見る介護業界の現状
介護職に応募が集まらない理由
 1.介護業界以外の企業も競合となるため
 2.求人広告に魅力を訴求しきれていない
 3.施設・職員の情報が圧倒的に少ない
介護職の採用方法3選
 1)Indeed(インディード)
 2)リファラル採用
 3)採用代行(RPO)サービス
介護職の採用を成功させる3つのコツ
まとめ

数値で見る介護業界の現状

まずは介護業界の現状をさまざまな数値から見てみましょう。厚生労働省の「介護労働の現状」調査によると、下記の様な結果が出ています。

  • 法人格別の離職率……介護職員の平均離職率:15.5%(※)
              ⇒業界全体の平均15%よりやや高め
  • 事業所規模別離職率……10人未満:23.9%/20人未満:20.4%/50人未満:17.8%
               /100人未満:15.5%/100人以上:13.7%
              ⇒従業員規模が小さい事業所ほど離職率が高い傾向に
  • 現在の仕事に対する満足度(低い順に)……賃金:-18.3/教育訓練・能力開発のあり方:-5.7
                        /人事評価・処遇のあり方:-4.1
              ⇒賃金や評価、研修制度などに不満を持っていることが分かる
(※厚生労働省のデータを基に編集部が独自算出)

また、介護職の離職理由を見ると「職場の人間関係に問題があったため(20.0%)」という回答が最も多く、次いで「仕事内容のわりに賃金が安い(39.6%)」「法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため(17.8%)」という結果に。

いずれも職場環境や待遇、運営方針に納得できず、将来への不安から退職している人が多いことが分かります。

介護職に応募が集まらない理由

日本社会の大きな課題である、介護業界の人手不足。なぜ、慢性的な人手不足に陥ってしまうのか。
いま一度その理由を確認していきましょう。

1.介護業界以外の企業も競合となるため

求人サイトに掲載した場合、求職者は介護業界以外の企業も比較・検討しています。

ピンポイントで介護業界を志す人も勿論存在しますが、大手企業や著名な企業と真っ向勝負しなければならないため、規模があまり大きくない企業や名の知られていない企業は負ける可能性が高いと言えるでしょう。

2.求人広告に魅力を訴求しきれていない

国税庁の調査に依ると、医療・福祉関連は344万円と低い水準であることが分かっています。また、現場スタッフの人手不足から「有休が取りづらい」という声も聞かれます。

ワークライフバランスを重視する求職者が増えている昨今、求人広告として魅力度が低く見える可能性があると言えるでしょう。

3.施設・職員の情報が圧倒的に少ない

近年、採用市場は過渡期にあります。新型コロナウイルスの影響を背景に、リモートワークを導入する企業が増え、採用においてもオンライン面接を採り入れる企業が増えています。

これまで求人サイトで採用成功していた企業も、人が集まらないことから、スカウトによるダイレクトリクルーティングやSNSを活用したソーシャルリクルーティングといった能動的な採用活動を開始しています。社風を知ってもらうために、社員一人ひとりが情報発信することを許容する企業も増えています。

一方、介護業界はどうでしょう。介護施設の職員のリアルな声や働き方を知ることができるメディアは圧倒的に少ない状況です。昨今の求職者ニーズに対して、圧倒的に情報が少ないことも、敬遠されてしまう要因の一つでしょう。

介護職の採用方法3選

 

転職サイトやハローワークといった従来の採用手法だけで採用成功につなげることは、難易度が高いと言えます。介護職を採用するための採用方法を厳選してご紹介しましょう。

1)Indeed(インディード)

Googleのようにインターネット上に公開されている求人情報を集めて掲載しているのがIndeed(インディード)です。日本最大級の求人サイトとしても知られており、最近は利用者も増えています。

Indeedは職種や希望条件といったキーワード検索が可能で、閲覧者の行動履歴によっても表示内容が変わることが最大の特徴です。大手求人サイトとは異なり、求職者のアクションをもとに表示が変わるため、自社を希望する人とマッチングできる可能性が高いサイトだと言えるでしょう。

但し、運用するためにはIndeedならではの掲載ルールを準拠することや頻繁な更新が必要となります。以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご参照下さい。

2)リファラル採用

既存社員の知り合いや友人を紹介してもらい、採用する手法です。縁故採用とほぼ同義ですが、正規の選考フローを経て採用に至るケースが多いため、実情は少し異なると言えるでしょう。

リファラル採用の最大のメリットは、事前に職場環境や社内の人間関係、働き心地といった事柄をインプットしてもらえている点です。採用前と採用後のギャップが生じ辛いため、早期離職に繋がり辛いと言えるでしょう。

リファラル採用の導入には、社員への周知や採用の重要性を理解してもらう必要があります。導入手順や実施する上でのポイントを以下の記事でまとめていますので、ご参照ください。

3)採用代行(RPO)サービス

介護業界の人手不足は年々深刻化しています。市況感などを含めて採用のプロにお願いするのも一つの解決策です。採用代行は人材紹介とは違い、自社の採用業務を外注することを指します。

以下の記事では、採用代行の業者に委託できる業務の範囲や導入のメリット・デメリット、採用代行サービスの比較を行っています。自社に採用代行を導入する際の参考にしていただければ幸いです。


介護職の採用を成功させる3つのコツ

介護職の採用を成功させるには、いくつかのポイントがあります。採用を成功させるにはどのような取り組みをしたらよいのでしょうか。以下で解説してきます。

1)求人情報を充実させる

前述の通り、求職者はリアルな情報を欲しいと考えています。自社採用ホームページやソーシャルメディアの情報発信などが難しい場合は、既存の求人情報をまずは充実させましょう。

その際、意識したいのは離職に繋がっている理由や不人気業界たらしめるイメージの払しょくです。もちろん嘘は書けませんので、現在活躍する社員の声を拾いに行き、「仕事の楽しさ」「やりがい」をその人ならではのエピソードを交えて書けば、効果はぐんと上がるはずです。

ぜひ、いま既存で活躍している社員の声を聞いてみていただきたいと思います。

2)介護現場と情報を共有する

介護業界では、入社後のミスマッチが多発しており、離職率を上げる要因になっています。

現場での仕事を正しく理解せずに入社すると、入社前と後でのイメージギャップが生じてしまいます。ミスマッチを防ぐために、選考の段階で求職者には介護現場の正確な情報を伝えておきましょう。同時に、介護職のやりがいや達成感なども伝え、介護職に良いイメージを持ってもらうことも大切です。

そのためにも、介護現場と情報を共有し、実情とかけ離れた採用活動をしないように注意しましょう。

3)助成金を活用する

介護職において活用できる助成金をご紹介しましょう。

介護職採用で使える助成金制度

事業所の立地や雇い入れる労働者、採用経由などをもとに上記助成金が活用できないかどうかも確認されると良いでしょう。

まとめ

新型コロナの影響で全体の有効求人倍率が下がる一方で、介護業界の人材ニーズは上がり続けています。日本はますます超高齢化社会になり、さらなる業界の人手不足が懸念されます。

しかし、職場環境の改善や採用手法の工夫で人材を確保することは可能です。この記事が自社にあった採用手法を選ぶ際の参考になれば幸いです。

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