飲食業界はなぜ人手不足?その理由や対策方法、最新事例を徹底解説

母集団形成

飲食業界は正社員・非正規社員ともに慢性的な人手不足に陥っています。長時間労働・不規則な勤務形態・待遇面など、労働環境が整っていないことが主な原因です。そのため、既存スタッフの負荷が増え離職につながってしまったり、募集をかけても人が集まらなかったり、という悪循環に陥っています。

本記事では、この飲食業界の人手不足の状況を解決するために知っておきたい情報や有効な対策を解説していきます。

目次

飲食業界の現状と今後
 社員・アルバイトともに人手不足
 今後はより厳しくなると予想
飲食業界はなぜ人手不足なのか
 1)不規則な勤務時間
 2)体力面への不安
 3)就労環境が整っていない
 4)待遇面が他業界と比べ低い傾向

飲食業界が人手不足を解消するためにやるべき4つの対処法
 【1】就労環境の改善
 【2】システム導入による効率化
 【3】柔軟な働き方を採用する
 【4】採用代行(RPO)を利用する

飲食業界が人手不足解消に取り組んだ事例
 成功事例1:社長自らビジョンや想いを伝えて採用成功
 成功事例2:就労環境と求人広告を見直して採用成功
 成功事例3:求人広告で打ち出す職種を変更して採用成功

まとめ


飲食業界の現状と今後

飲食業界では正社員、アルバイト・パート問わず人手不足に悩んでいる企業が多数あります。実際どの程度人手不足なのか、帝国データバンクが2019年2月に発表した「人手不足に対する企業の動向調査(2019年1月)」を参考に、飲食業界の人手不足の状況についてみていきましょう。

社員・アルバイトともに人手不足

(出典:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2019年1月)」P3)

アルバイトなど非正社員が不足している業界は飲食業が84.1%と第1位です。1年前から9.8ポイント増加しており、継続して人手不足と言えます。正社員では、1年前に32位だった飲食業が第5位にランクインしており、急激に人手不足が加速化しているという結果に。正社員・非正社員ともに人手不足の状況です。

今後はより厳しくなると予想

少子高齢化などの影響により、飲食業界の人手不足の状況はさらに悪化すると予想されています。

2019年4月に東京商工リサーチが発表した「2018年度人手不足関連倒産」によると、人手不足による関連倒産は400件に達し、調査を開始してから過去最高を記録しました(調査開始は2013年度)。中でも最も多いのが飲食業界の23件です。また、帝国データバンクが2020年12月に発表した「新型コロナウイルス関連倒産」は累計765件で、業種別では飲食業が121件と第1位という結果に。

新型コロナウイルスの影響を大きく受けた飲食業界は、人手不足や厳しい経営状況に陥っている企業が多いことが読み取れます。

飲食業界はなぜ人手不足なのか

飲食業界が人手不足に陥ってしまった要因として、労働環境の問題が大きく影響しています。4つのポイントに分けて、詳しく説明していきましょう。

1)不規則な勤務時間

飲食店の業態にもよりますが、営業時間が長いのが特徴です。仕込みも入れると、早朝から深夜にまで及ぶことも。また、一般に休みとされる土日祝日は飲食店にとってはかき入れ時です。売り上げを逃さないためにも、カレンダー通りの休日は取りにくくなっています。そのため、従業員は不規則な曜日や時間で勤務することになり、大型連休など繁忙期には連続勤務を余儀なくされることもあります。

2)体力面への不安

飲食店での勤務は、調理スタッフ・ホールスタッフ共にほとんどの時間が立ち仕事です。ランチタイムやディナータイム時などは忙しさのあまり、まとまった休憩をとれないことも珍しくありません。人手不足による長時間労働に加え、長時間の立ち仕事、勤務時間が不安定、決まった曜日に休めない(シフト制の場合)といった環境から、体力面への不安を覚える従業員もいます。

3)就労環境が整っていない

限られた人数で飲食店を営業するために、長時間労働や一人当たりの業務負担が増える傾向にあります。例えば、2008年の通称「日本マクドナルド事件」では、労働基準法に定められている管理監督者に店長は該当しないという判決が出され、会社は残業代の支払いを命じられました。しかし、10年以上経った今現在でも、飲食業界の残業代未払いや長時間労働の事例は後を絶たちません。このように未整備な就労環境も人手不足の大きな要因のひとつです。

4)待遇面が他業界と比べ低い傾向

厚生労働省の「平成30年賃金構造基本統計調査の概況」によると、一般男性労働者の「宿泊業・飲食サービス業」の賃金は30~34歳で約258万円、45~49歳約322万円です。例えば、高い水準を誇る金融業・保険業は、30~34歳で約385万円、45~49歳で618万円です。このように、飲食業界の賃金はサービス業に次いで低い水準であり、他業種と比較すると年代によっては約半分の待遇であることがわかります。

(出典:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査の概況」P6 第5図 主な産業、性、年齢階級別賃金)

飲食業界が人手不足を解消するためにやるべき4つの対処法

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飲食業界の人手不足の現状を打開するためには、何からはじめたら良いのでしょうか。具体策として、就労環境の改善・システムの導入・柔軟な採用方法の3つに分けてみていきます。

【1】就労環境の改善

飲食業界の人手不足を解消するための方法の一つは、就労環境の改善です。短時間勤務や週休2日制の導入、有給休暇や育児休業制度の取得率を上げる、時間外労働の削減など働きやすい環境を整備しましょう。そのためには、重複している業務や効率化できることはないかなど、現状の業務を洗い出し一つずつ確認していく必要があります。

また、従業員の離職防止のために「やりがい」を感じさせるのも大切なポイントです。こちらの記事では、どんな時に従業員がやりがいを感じるのか、どんな環境を用意すればいいのかをご紹介しています。就労環境改善の参考になれば幸いです。

【2】システム導入による効率化

飲食店にシステムを導入することも、人手不足解消に非常に役立ちます。居酒屋や回転寿司チェーンなどで目にするタブレット端末でのセルフオーダーシステムをはじめ、在庫管理や食材発注、会計などをシステム化すれば大幅な業務効率化につながるからです。システム導入には費用がかかるため費用対効果を考える必要がありますが、比較的低価格で導入できるものもあるため検討する余地は十分にあるでしょう。

【3】柔軟な働き方を採用する

近年多くの企業に導入されているリファラル採用は、従業員から人材を推薦・紹介してもらう採用手法です。入社に至った場合には、紹介した人とされた人両方に一時金を支給する企業もありますが、求人広告掲載や人材紹介と比較すると費用は安くすみます。繁忙期のみ人手不足の場合には、「期間限定」のパート・アルバイトを雇うのも一つの方法です。さらに短い「時間単位」で働ける人を採用できるTimee(タイミー)というマッチングプラットフォームは、2020年9月現在9000の企業に導入されるほどの人気です。

【4】採用代行(RPO)を利用する

自社での採用活動がうまくいかない時は、採用代行を利用するのも手です。採用代行は人材紹介とは違い、自社の採用業務をアウトソーシングすることを指します。こちらの記事では、採用代行を使うべき企業や採用代行のメリット・デメリット、実際に採用代行を行っている会社を20社特徴別にご紹介しています。採用代行を検討する際の参考になれば幸いです。

飲食業界が人手不足解消に取り組んだ事例

人手不足に悩む飲食店は、実際どのような方法で改善できたのでしょうか。人手不足の解消に成功した3つの事例をご紹介します。

成功事例1:社長自らビジョンや想いを伝えて採用成功

タピオカミルクティーカフェ/店長・幹部候補

(課題)

  • ゼロから店舗を創り上げられるバイタリティのある人材を採用したい
  • ブランド認知度も低く応募者が集まらない

(解決策)複数店舗の展開を見据え、「カフェが好き」というだけでなく店舗の立ち上げを任せられる人材を惹きつける必要がありました。社長自ら想いを語る場を設けると同時に求人広告の原稿でもビジョンなど熱いメッセージを伝えたところ、10名のハイスペック人材の採用に成功しました。

成功事例2:就労環境と求人広告を見直して採用成功

ラーメン店/新店舗の中心を担う人材

(課題)

  • 応募者が集まらず慢性的に人手不足
  • 正社員の長時間労働や既存スタッフの負荷が大きい

(解決策)労働時間の内訳を見える化し、社員とアルバイトスタッフの業務を適切に再分配したところ、正社員の労働時間3時間減の7時間を実現しました。また、求人広告の写真を料理から人物の写真に変更し働いている人の様子がわかるように工夫したところ、採用成功につながりました。

成功事例3:求人広告で打ち出す職種を変更して採用成功

飲食店/店長候補

(課題)

  • 店舗拡大に採用が追いつかない
  • 採用単価が目標の50万円の倍の100万円を超えているので減らしたい

(解決策)求人広告原稿では飲食店店長候補(スタッフ職)の募集としていましたが、海外出店や経営企画の経験も活かせるポジションもあることから総合職へ変更しました。結果、期待を上回るハイスペック人材の採用に成功し、採用単価も目標額を下回る32万円に減らすことができました。

まとめ

飲食業界は、不規則な勤務形態や就労環境・待遇の問題により慢性的な人手不足に陥っています。この人手不足を解消するために、就労環境の改善をはじめ、システムの導入による業務効率化や新たな採用手法を取り入れると良いでしょう。成功事例も参考に、自社でできることから始めてみてください。

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