不人気業界・職種で採用成功する方法|施策、成功事例やポイント

母集団形成

採用できないことが原因で「黒字倒産」。このような最悪のシナリオを避けるために、不人気業界・職種で採用成功するための秘訣をお教えします。まずは、離職率の高さから不人気業界・職種を特定したうえで、不人気と言われてしまう理由や取るべき施策、採用成功事例をもとに成功ポイントについて解説。この記事を通して、自社の採用活動で活用できるポイントを見つけていただければ幸いです。

目次

データから見る不人気業界・職種の実態
 深刻な離職率の高さ
 バランスの悪い正社員比率
不人気と言われてしまう理由、抱える問題点
 1)労働環境が良くない
 2)一人の責務が重たい
 3)将来性が不透明
採用を成功させるための施策
 施策1:採用活動の行動量を増やす
 施策2:自社社員の人脈も利用する
 施策3:労働環境の根本改善に努める

採用成功した2つの事例と成功ポイント
 【1】エージェントプラットフォームで採用に成功
 【2】行動量と手厚いフォローがカギに
まとめ

データから見る不人気業界・職種の実態

まずは、離職率や正社員比率から不人気業界・職種における実態を見てみましょう。

深刻な離職率の高さ

まず注目したいのが、離職率の高さでしょう。

 

入職率と離職率
(画像引用元:厚生労働省|「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果の概況」P12より)

2020年9月に厚生労働省が行った調査データに依ると、「宿泊業,飲食サービス業」が入職率 36.3%、離職率 33.6%と最も高く、次いで「生活関連サービス業,娯楽業」「サービス業」と、サービス関連業の厳しい状況が読み取れます。

バランスの悪い正社員比率

最後に産業別・雇用形態別の正規雇用・非正規雇用の割合を見てみましょう。

正社員比率

(画像引用元:厚生労働省 派遣・有期労働対策部企画課|「非正規雇用の現状」P12より)

厚生労働省の産業別雇用形態比率に依ると、「飲食店、宿泊業」や「卸売・小売業」において、非正規雇用の労働者の割合が5~7割と高い割合に。非正規雇用で人手不足を補っていることによって、社員が担う業務範囲や責務の重たさがうかがえます。

不人気と言われてしまう理由、抱える問題点

 

前述の通り、厳しい環境下に置かれる不人気業種・職種。不人気と言われてしまう理由や問題点はどこにあるのでしょうか?解説いたします。

1)労働環境が良くない

ワークライフバランスを重視する労働者が増える中、労働時間が長い、休日が少ない、待遇が良くないなど、労働環境の改善が進んでいないことが理由の一つと言えるでしょう。また、たとえ職場環境が良くなっていても、SNSやWebサイトでの口コミといった既存イメージが先行するため、イメージ回復が難しいという問題もあります。

2)一人の責務が重たい

データの通り、不人気業界において顕著なのが非正規雇用率の高さです。

アルバイトやパートスタッフへの指導など、社員に任される業務や責任範囲が広いことから、ストレスがかかりやすく、求職者から敬遠されることに繋がっています。

3)将来性が不透明

人材難の現代において、人材確保できるかどうかは企業の存続問題に関わると言っても大げさではありません。継続的な人手不足や離職率の高い状況は、従業員にとっても不安な状況だと言えるでしょう。

また、飲食業界やサービス業界は、競合他社も多く、似たような業態も少なくありません。企業として他社との差別化をどう図るのか、またどのようにして生き残っていくのか。このような指標を明確にできなければ、将来に対する不安を払拭することは難しいと言えるでしょう。

採用を成功させるための施策

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不人気業界・職種の現状や課題点について解説してまいりました。では、どうすれば採用を成功させることができるのでしょうか?具体的施策をご紹介いたします。

施策1:採用活動の行動量を増やす

採用活動にパワーをかけることも重要な要素です。採用に苦戦している中小企業やベンチャー、地方の企業であれば、なおさらです。全力で取り組んでいただきたいと思います。

例えば、その内容の一つとして挙げられるのが「ダイレクトリクルーティング」です。最近は、求職者に対して企業から積極的にアプローチするこの手法が増えています。スカウトメールやSNS経由でのメッセージ送信、ヘッドハンティングなど、手法はさまざまあります。可能であれば、メディアミックスで全ての手法を取り入れ、能動的に動くことを心がけましょう。

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施策2:自社社員の人脈も利用する

採用活動に決まったルールはありません。最近は、自社社員にリクルーターとなってもらうリファラル採用が注目を集めています。

既に活躍してくれている社員の知人(友人)なので、自社についてある程度理解を持って来てくれるというメリットがあります。また、紹介してくれた社員と同じような素養を持った人材も多く、採用後のミスマッチが少ないと言われています。こちらも併せて検討されると良いでしょう。

関連記事リファラル採用とは?注目される理由、費用や注意点、サービス3選を紹介

施策3:労働環境の根本改善に努める

労働者にとって、働く環境の良さは非常に重要な部分です。当然ながら、長時間労働や休日休暇の少なさ、待遇の低さ……といった改善余地のある部分は、根本的に改善する必要があるでしょう。例えば、費用をかけずに導入できる福利厚生を検討してみる、アナログで行っている作業をICT化する、帰れない雰囲気を無くす、休日休暇制度の見直しを行う……など、抜本的解決も視野に入れ、取り組んでいただきたいと思います。

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採用成功した2つの事例と成功ポイント

いわゆる不人気業界・職種でも採用に成功している企業はあります。ここでは、採用に成功した企業の課題内容や成功の秘訣をご紹介いたします。

【1】エージェントプラットフォームで採用に成功

募集職種

営業職

採用予定人数

4~5名

企業名

香川電力株式会社

業種

電力

エリア

香川県

従業員数

8名(2020年5月時点)

課題:

・Indeedや求人媒体、人材紹介にも掲載したが応募母数が足りない
・エリアの特性上、保守的な人が多く、新興企業ということで家族の反対があり辞退されることも多かった

地方×ベンチャーながら、キャリコネ転職の「丸投げプラン」を活用し採用に成功。

大手人材紹介会社をはじめとする、同社のエージェントプラットフォームを活用した候補者群形成や条件緩和によって、紹介者11名。2名内定、1名入社という結果に。

【2】行動量と手厚いフォローがカギに

募集職種

タクシードライバー

採用予定人数

150名

企業名

国際自動車株式会社

業種

タクシー事業

エリア

東京都

従業員数

7,427名(2020年3月時点)

課題:

・不人気業界として見られるタクシー業界で100人単位の新卒採用を成功させる
・「長時間労働で働くのが大変」というイメージの払しょく

(参照元:株式会社イ―ディアス|@人事 「不人気業界」でも開始4年で100人超の新卒採用に成功したワケ より)

不人気業界というイメージのあるタクシー業界において、新卒学生151名の採用に成功。

成功のカギは、丁寧な説明と自分で会いに行くこと。不人気業界・職種だと、そもそも学生に説明する機会自体が持てない可能性は高いため、合同説明会へ足を運び、学生と年齢の近いドライバーを話者にして共感を得る

まとめ

「不人気業界だから……」「採用業務にまで手がまわらないから」と採用を諦めていませんか?今回ご紹介したように、大切なのは行動量です。少子高齢化による労働人口の減少、労働者の価値観の変容など、人材難はこれから本格化します。この記事を参考にしていただき、いまから本気で取り組んで、採用成功につなげていただきたいと思います。

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