いま話題の新しい手法「スクラム採用」って何?基本から事例まで解説

母集団形成

ITやベンチャー企業が新卒・中途採用で取り入れ始めている「スクラム採用」は、これまでの採用方法と何が違うのでしょうか。採用活動が効率化され、採用コストもダウンできるのであれば、自社でも取り入れたいと考えるのは採用担当者にとって当然のことです。

本記事では、スクラム採用の目的・背景、採用方法のメリット・デメリット、成功のポイントを解説します。最後に、他社の成功事例を見ながら、自社で取り入れる場合に適したスクラム採用の進め方を確認してみましょう。

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目次

スクラム採用とは

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スクラム採用とは、株式会社HERPが名付けた採用方法で、ラグビープレイヤーが肩を組み合わせるスクラムのように、全社員が団結して採用活動に取り組むことを指します。人事担当者がすべての採用業務を担ってきた従来の採用プロセスとは異なり、採用権限を現場社員に移譲することでより多角的なアプローチができるのです。

アメリカなどの海外では、エンジニアチームが製品開発の際に用いる「アジャイル開発」の1つとして、スクラム方式が広く取り入れられています。「アジャイル」という英語が意味するように、目的は「発生した課題に柔軟に速やかに対応する」こと。共通のゴールにチームが一丸となって向かい、プロダクトオーナーがプロジェクトマネージメントを行います。

成長スピードが非常に速いスタートアップ企業などでは、スピーディーな製品開発だけでなく、成長速度に合わせて優秀な人材を多く採用する必要も出てきます。これまでの採用活動で利用していた、採用サイトや転職エージェント。これらに加えて、人材を必要とする職種や職場環境に応じた施策を採用活動に取り入れる企業の動きが高まっています。新卒の採用イベントに多くの社員が参加する、中途採用のために知り合いを社員が紹介するなども、スクラム採用の1つと言えます。

スクラム採用のメリット

中途採用活動でスクラム採用を取り入れる場合に得られる効果を、採用活動、人事担当者、全社員の3つの側面から確認してみましょう。

採用効率の改善

スクラム採用を取り入れることで、転職潜在層への接点が増え、中途採用活動の成功率が高まります。これまでの転職活動では、転職希望者がレジュメを書き、転職エージェントやスカウトサービスへ登録して、転職先を探すことが一般的な方法でした。しかし最近は、個人のつながりを重視したチャネルも利用可能な時代。SNS経由や副業からの転職など、多岐にわたります。またIT業界などでは、転職希望者が転職市場に出ずに、業界内でのつながりで転職をする傾向が高くなっています。

このような複数のチャネルから業務にマッチした人材を選ぶためには、現場社員の協力が必要です。現場の業務で必要となるスキルや能力をもっとも理解している現場社員が主導となるスクラム採用で、採用効率のアップが期待できます。

採用担当者の負担軽減

現場社員が採用活動の主体となることで、人事の採用担当者が費やす工数と労力が減ります。削減した時間で、採用活動の質を高めるための施策を計画し、改善に取り組むことが可能になるでしょう。

さらに、研修などの入社準備に時間を多く充てることもでき、入社後の人材教育の質の向上にもつながります。

社員の自主性&エンゲージメント向上

社員の自社に対する理解・貢献・愛着のレベルが高くなります。スクラム採用活動では、配属先の社員が広報役となったり、社員自身が関わる仕事内容を客観的に考えたりする機会ができます。これらの採用業務をつうじて、社員と自社の距離が近くなるでしょう。

さらに、中途採用社員の定着率も高まります。人材要件とのマッチングが見極めやすくなり、中途採用者と既存社員との関係は入社前から構築されます。さらに、転職者が入社前までに、会社の方向性や社内環境を理解する機会もあるでしょう。結果として、中途採用者の会社へのエンゲージメントが高くなり、入社後の離職率低減も期待できます。

スクラム採用のデメリット

メリットが多いスクラム採用ですが、デメリットもあります。全社を巻き込んだ採用方法という性質のため業務が煩雑になり、スムーズに運用できるまで時間を要します。問題点に対する解決策とあわせて確認しましょう。

現場社員への業務負担

現場社員が採用活動に参加するため、業務が増加することで負担となる可能性があります。さらに、採用業務に多くの時間を費やす現場側から、採用結果に対する不満の声が上がるかもしれません。現場からのネガティブな反応を最小限に抑えるため、採用に関する情報を社員全員に共有するとよいでしょう。採用基準、人材要件、採用希望人数、採用に至った背景など、基本情報が社内で公開されることで、社員が採用活動を理解して取り組みやすくなります。

加えて、現場社員の負担を軽減し、モチベーションを上げるための施策を考えます。社員と転職希望者との食事会などの費用は、会社が負担。人事部とは別に、現場の各部署や職種に採用業務責任者を配置。採用活動への協力業務を評価に反映し、ボーナスにも可算など。自社の企業文化や社員が担当する採用業務の種類や目標にあわせて、施策を検討してみましょう。

採用方法定着までに必要な時間と工数の増加

スクラム採用がスムーズに行われるまでには、多くの時間と工数がかかります。採用活動業務を分配することで、人事の採用担当者の採用管理業務はますます複雑化。初期の段階では、役割分担や進捗状況の共有など、新しいルールやシステムの運用が必要です。

採用担当者の採用業務時間だけでなく、すでに見てきたとおり、現場社員の業務時間も増えるでしょう。現場社員の主要な業務遂行に支障が出ないように、現場社員との頻繁なコミュニケーションも必須です。スクラム採用の導入から運用までを専属で担当する人を、人事内に置く必要も出てくるかもしれません。

スクラム採用の成功ポイント

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スクラム採用を使った採用活動を成功に導くためには、「全社員が団結した1つのプロジェクト」と考えることが重要です。ここではカギとなる3点に着目してみましょう。

役割と権限の委譲

採用業務の一部を現場に任せて、決定は人事採用担当者で行うのではなく、決定権も現場に移動させましょう。採用プロセスをまわすために、必要な仕事を分解して、各業務の役割とそれに付随する権限を現場社員に委ねます。例えば、委譲する主な業務として、人材要件の定義や選考フローにおける意思決定などが考えられます。

採用担当者は、全体を統括するプロジェクトマネージャーの役割を担います。現場社員の主要な業務と採用業務のバランスをとるために、採用担当者が役割や業務を定期的に見直して、改善をしましょう。

採用活動の重要性を全社で共有

自社の全社員に向けて、「スピーディーで定着率の高い採用活動が、自社の成長や成功をもたらす」というメッセージを伝えることが重要です。経営者が、スクラム採用の必要性を明確に理解して、現場へ採用活動の主導権が移ることを全面的に支えている必要があります。社員が自発的に採用活動に加わるような組織の文化や環境を、人事部と経営者で作り上げましょう。

スクラム採用活動が軌道に乗れば、社員1人ひとりが自社の魅力を発信できるPR担当者として活躍し、自社の知名度が上がることも期待できます。ブランド力が増すことで、採用活動の重要性を社員が実感するはずです。

採用・個人情報を一元的に管理

スクラム採用活動をスムーズに進めるために、採用関連の情報は社内でオープンにするだけでなく、集約して管理することも必要です。さらに、情報の管理と採用に関わる社員の作業の簡略化も目指しましょう。採用全体を管理する人事採用担当者が、関係者の工数調整やスケジュール管理ができるように、採用活動に向けた社内環境を整えます。達成した採用成果や改善が必要な業務なども、フィードバックできるようにしましょう。

なお、採用活動には個人情報も含まれているため、公開・非公開情報の決定など情報の扱いには十分な配慮が求められます。

スクラム採用の事例

最後に、全社が一丸となって採用活動をすることで採用数を増やしている3つの企業の事例を紹介します。

有名なのは、株式会社メルカリのようにアプリの企画・開発・運用などを行うIT企業が、スクラム採用を取りいれているケースす。それだけでなく、次のような企業や職種に対する採用活動でも、効果を上げられることが分かります。

  • 定期的または短期間で多くの採用者を必要とする企業や職種
  • 全国に点在する営業所・飲食店などを抱える企業
  • エンジニアなどの技術力や経験を見極めたい職種

これから紹介する3つの事例では、企業が属する業界の特徴、現在・将来の事業戦略、人材を必要とする職種など、複数の異なる点があります。各企業の導入・運用方法におけるポイントを確認しましょう。

インターネット・Webサービス業 BASE株式会社
  • 事業内容:Eコマースプラットフォーム、オンライン決済サービスの企画・開発・運営
  • 設立:2012年12月

2019年から、エンジニア関連の職種を中心にスクラム採用を行う。現場社員が、事業計画遂行に必要な人材を定義し、採用時期と採用者の目標を設定し、採用活動を実行できることを目指す。最初は応募者の選考フェーズの権限を移譲して、移譲範囲を段階的に広げていった。影響力と採用活動への意識が高い社員を各部門に置いて、現場全体の採用に対するモチベーションを挙げることがキー。

保険業 マニュライフ・ファイナンシャル・アドバイザーズ株式会社
  • 事業内容:生命保険の募集業務、損害保険代理業務、金融商品仲介業、その他付帯業務
  • 設立:2018年8月

全国に販売組織を立ち上げ・展開するために、2018年秋に採用管理システムを導入。採用主体である営業部が自立して採用活動を進める。本社の採用担当者は、改善施策を提案する立場。一元管理をすることで、立ち上げから10年目には、全国の7~8エリアに各5つの営業部を設置し、1000人の営業組織を目指す。

飲食業 株式会社串カツ田中ホールディングス
  • 事業内容:飲食店の経営、フランチャイズ開発
  • 設立:2002年3月

2017年頃より、アルバイトからの社員登用や社員の推薦によるリファラル採用に注力。リファラル採用の目標を設定し、不要となった人材エージェント費用などを3か月に1回の前払いボーナスで、社員に還元する仕組みを導入。ブラックという印象の強い飲食業界のイメージを払拭するため、中長期的戦略策定や福利厚生向上に意欲的に取り組んできた。「選ばれる会社」作りが、リファラル採用の根底にある。

まとめ

スクラム採用とは、人事の採用担当者から現場社員に採用業務と権限を移し、複数の採用チャネルを使って、効率的に採用を進める方法です。まずは、メリット・デメリット・成功のポイントを確認しましょう。実例を参考に、自社の事業戦略などに合った方法での取り入れ方を検討し、採用活動の効率改善を目指しましょう。

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