経理不足で起こる深刻な問題とは?現状・原因をもとに採用対策を紹介

母集団形成

経理人材が不足している企業が多くなっています。人気の高いバックオフィス業務にも関わらず人材が不足している背景には、求められる業務知識・経験の水準が他のバックオフィス職に比べて高い、将来的にAIに代替されるのではないかという不安を抱える人が出始めているなど、経理職特有の理由があります。

経理が不足すると、企業運営に差し障りのある問題が起きてしまう可能性も。この記事では、経理不足の背景と経理不足によって起きる問題、その解決方法をご紹介しています。

 目次

経理不足の現状とは
経理が不足する理由
 労働人口の減少
 経理業務の複雑化
 ネガティブイメージがある
経理不足で起こり得る問題
 既存社員の離職リスクが高まる
 ミスや不正のリスク
経理不足への解決策
 自動化を検討する
 採用方法や業務の見直し
まとめ

 経理不足の現状とは

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厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和2年7月分)について」によると2020年7月の有効求人倍率は1.08倍ですが、会計事務は0.53倍と低くなっています。一般的に最近は売り手市場と言われていますが、会計事務に焦点を当てると、圧倒的な買い手市場であることが分かります。

経理が不足する理由

経理が不足する理由には、労働人口の減少といった日本全体を取り巻く環境の影響のほか、経理業務の複雑化といった点が挙げられます。これまで経理に持たれていた「景気による雇用への影響がない」というイメージが崩れ始めていることも要因の一つでしょう。

労働人口の減少

2050年度までの労働力不足の予測

総務省自治行政局の「自治体戦略2040構想研究会(第6回)事務局提出資料」を見ると、日本では2040年にかけて、生産年齢人口が減少していくことがわかります。就業と結婚・子育てにまつわる問題が解決しなければ、2050年には、労働力人口は2014年より約2123万人減る予測です。こうした環境で、経理を希望する人も相対的に減少していると見られます。

経理業務の複雑化

会計法、システム、税法の複雑化、IFRS対応(国際財務報告基準)などによって、経理に求める人材のハードルも高くなっています。専門知識と経験が必要になるため、中途採用の場合、未経験者が採用されることはほとんどありません。そのため、転職市場では優秀な経理人材がなかなか出てこない、出てきても早々に他企業に内定が決まってしまうという状況になるのです。

経理と合わせて挙げられることの多い職種に財務があります。経理は会社に出入りしたお金の流れを記録したり、売上や利益を確定させたりすることが仕事ですが、財務は今後の事業遂行で必要になるお金の調達や管理が主な業務です。2つの職種は似ているようで、管理しているお金の流れがすでに済んでいるもの・これから使うものと正反対である点が特徴です。

大企業になれば経理と財務は明確に部署が分かれていることが多いのですが、企業規模によっては、経理と財務を兼任している場合があります。そのため、経理業務がより複雑化し、求める人材のハードルが上がってしまうのです。

ネガティブイメージがある

経理職は、簿記という共通ルールに則って業務を進行しているため、会社が変わっても業務内容がほとんど変わりません。また、繁忙期は決算前後や年末調整の時期など、年間スケジュールもある程度決まっています。また、企業にとって経理の仕事は必要不可欠であるため、安定感の高さやライフワークバランスがとりやすいことから人気の高い職種となっています。

しかし、最近は「ルーチンワークばかり」「将来AIに取って代わられそう」といったイメージを抱く人も少なくなく、以前ほどの人気がなくなっているのも事実です。
実際に、請求書や領収書・レシートを読み取って自動で仕分けするサービスも登場。経理の仕事には様々なものがありますが、仕分けや消込みなどのパターン化した仕事については、経理に携わっている人の間でもAIに取って代わられるという見方が強まっています。

 

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画像引用元:エン・ジャパン株式会社 『ミドルの転職』コンサルタントアンケート集計結果AIに代替される仕事、されない仕事」より

経理不足で起こり得る問題

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経理人材が不足すると、社内で様々な問題が発生します。どれも会社の存続やブランドイメージに大きく影響するものばかりです。どんな問題が起きるのか、一つずつ見ていきましょう。

既存社員の離職リスクが高まる

人手不足が続くことよって懸念されるのは、既存社員への業務負荷増大による離職リスクです。経理は正確性や集中力の求められる仕事です。人材不足が長引けば、既存社員のストレスや体調不良につながり、必要なパワーも失うリスクも高くなると心得ましょう。

ミスや不正のリスク

組織の「カネ」の流れを適切に把握できなければ、経理上のミスや不正の誘発に繋がります。税務調査で厳しい指導が入る可能性もあります。知識の属人化・ブラックボックス化はミスを誘発することもあります。

経理にまつわるミスには、顧客データの漏洩・流出など、経営状況に大きく影響を与えるものも多く、多額の損害賠償を求められることもあります。取返しのつかない状態になる前に、経理人材を補充しておきましょう。

東京商工リサーチが実施した2019年全上場企業 「不適切な会計・経理の開示企業」調査によると、2019年に不適切会計を開示した上場企業は70社、案件は73件と、集計を開始した2008年以降で過去最多を更新する結果に。

不適切会計の内容を詳しく見ると、最も多かったのは経理や会計処理ミスなどの「誤り」で31件、次に多かったのが架空売上の計上や水増し発注などの「粉飾」で28件でした。

これら不適切会計の直接の原因として、経理人材の不足があるかどうかは明言されていません。しかし、こういった不適切会計が起きる一因になっている可能性があると言えるでしょう。

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画像引用元:東京商工リサーチ |2019年全上場企業 「不適切な会計・経理の開示企業」調査 より

経理不足への解決策

それでは、経理職の不足をどう解決したらよいでしょうか。人材が見つからないなら、オンライン化、システムの導入によって業務を効率化したり、経理の仕事を代行してもらったりといった方法が考えられます。ここではそういった経理不足の解決策を3つご紹介します。

自動化を検討する

経理業務は、クラウドシステムやRPAの導入、ペーパーレス・オンライン化等で効率化を図ることができます。システムの導入によって業務の正確性が増せば、既存の経理担当社員の生産性向上にも繋がります。

作業的な仕事は機械に任せ、経営状態の改善に向けた施策を考えるなど創造的な仕事に割く時間が出来ることは、会社にとっても有益でしょう。

採用方法や業務の見直し

既存の採用手法を見直すほかに、経理の仕事をアウトソーシングする方法もあります。クラウドソーシングなどで個人の優秀な経理人材を活用したり、経理代行会社に頼んだりするとよいでしょう。中には税理士や会計士など、専門スキルを持った人もいます。こうした人に業務をお願いすることで、社内で業務を行うだけでは見えてこなかった改善点が見つかる可能性もあります。

また、自社で採用業務を行ってもスムーズに行かない場合には、採用代行(RPO)を使うのも手です。採用代行は、人材紹介とは違い、自社の採用業務をアウトソーシングすることで業務の効率化を図るものです。

以下の記事では、採用代行を使うべき企業の特徴やメリットデメリット、採用代行会社12社を比較してご紹介しています。経理不足を補う参考になれば幸いです。

まとめ

経理不足の背景には、業務が複雑化し企業の人材募集ハードルが上がっていること、求職者側の、経理職に対するネガティブイメージがあることが分かりました。未経験人材を採用して自社で育てる方法もよいですが、その余裕がない企業もあります。その場合は、経理業務をアウトソーシングしたり、システムの導入、ペーパーレス化で業務効率を上げたりといった対策で解決をしていきましょう。

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