中途採用で若手採用を成功させる方法|苦戦する理由や対策を紹介
コストダウン「素直な若い人が欲しい」「長期的に活躍してくれる若年層が欲しい」といった企業は少なくありません。しかし、新卒一括採用の見直し、就労環境や若手の就業観の変化など、組織や個人を取り巻く環境が大きく変化し、転職市場における若手人材の獲得が激戦化しています。
本記事は、そんな若年層へ実際に行った調査データをもとにした動向予測、若手採用時の注意点、オススメのサービスをご紹介しています。ぜひ自社の採用活動においてご参考いただければ幸いです。
目次
中途採用における若手とは?
中途採用における若手採用の現状
中途採用で若手採用が難しい理由
若手採用を成功するための採用ノウハウ2選
若手採用にオススメな採用手法
まとめ
中途採用における若手とは?
中途採用でもよく耳にする「若手」とはいくつぐらいまでの人材を指すのでしょうか?
政府調査などを見ると、若年者として定義されているのが20代前半~30代前半までのため、年齢レンジとしてはこの層を想定される企業も少なくないのが現状でしょう。
しかし、中途採用における若手と一口で言っても、様々な属性の人がいることを留意しなければなりません。以下を参考に自社がターゲットとしている若手の属性をチェックしておきましょう。
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中途採用における若手採用の現状
労働人口の減少等を背景に人材獲得難易度が年々上がっています。
HR総合調査研究所が上場及び未上場企業の人事担当者に行った調査によると、中途採用で強化したいのは「中堅」が60%「若手・第二新卒」が46%「係長・主任」が24%と、若手・中堅層へのニーズの高さがうかがえます。
(画像引用元:HR総合調査研究所│「中途採用に関するアンケート調査」結果報告 より)
リクルートワークス研究所が行った調査「中途採用実態調査(2020年度上半期実績、2021年度見通し 正規社員) 2021年3月1日改訂」を見ると、2021年度の中途採用見通しは「減る」が「増える」を上回っており、採用ニーズは減速傾向に。
コロナ禍においても需要のある建設業や情報通信業、医療・福祉においてが中途採用確保D.I.(「確保できた」-「確保できなかった」)確保率は高くなっており、業種による需要の偏りがうかがえます。
中途採用で若手採用が難しい理由
中途採用においてポテンシャル採用と言われる20~30代前半の若手獲得に苦戦する理由は何でしょうか?理由を2つご紹介しましょう。
1)若手労働人口の減少
(引用元:厚生労働省『若年者雇用対策の現状等について』P2より)
労働人口が年々減少を続けており、中でも20~30代前半の若手層はこの十年で約320万人も減少しているという結果に。総労働人口において占める割合も、2007年に30.4%だったものが2017年度には25.5%に減少するなど、10年間で4.9ポイント減少しています。
このように少子高齢化による超高齢化社会の弊害は人材採用にまで及んでおり、今後も中途採用における若手採用は厳しい状況が続くことが予想されます。
2)若手層の労働価値が変容している
(引用元:内閣府『特集 就労等に関する若者の意識』より)
近年、ワークライフバランスを重視する若者が増え「プライベートの時間を充実させたい」と考える若年層が増加しています。内閣府の調査では、2011年度の調査時よりプライベート時間を重視する人が約10ポイントも増えていることが分かっています。
そのため、厚生労働省が管轄するハローワーク等でも対策を講じており「過重労働の制限」や「仕事と育児等の両立」に関わる規定を作り、規定外の案件は受理しないとしているほどです。
若手採用を成功するための採用ノウハウ2選
採用活動は、「事実」を押さえた上で「仮説」を持って実行することが重要です。ここでは、若手採用を成功させるために押さえたい2つのポイントご紹介します。
【1】若手を理解する(事実と仮説立て)
採用活動はやみくもに進めても上手くいきません。
ターゲットである若手の職業観や流行(よく使われるアプリ、若手が多く存在するコミュニティ)などは最低限押さえておきたい要素です。それぞれ見ていきましょう。
職業観
まずは、全国の若手社員に自身の働く目的について調査した「2020年度新入社員意識調査」を見てみましょう。上位回答は以下の通りです。
- 仕事を通じてやりがいや充実感を得ること(52.8%)
- 自分の能力を高めること(42.3%)
- 社会の役に立つこと(34.5%)
内容を見る限り、自己成長や社会貢献性を重視する職業観を持つ若者が多いことが読み取れます。この結果をふまえ、企業としていかにこの上位結果の内容を充実することができるかが勝負になるでしょう。
流行・トレンド
流行・トレンド物についても押さえておきたい要素の一つです。下記は、編集部観点で流行しているものをまとめたものです。
- 動画共有サービス「YouTube」
- ビデオ通話アプリ「Zoom(ズーム)」
- 匿名質問に回答できるサービス「BoxFresh(ボックスフレッシュ)」
- オンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」
新型コロナウィルスの影響から、自宅で楽しめるアプリやサービスに人気が集まっていることが分かります。このようなトレンドを把握しておくと、例えば「自宅に居ながら自社について知ってもらうにはどうすれば良いか」「ターゲット人材はどこにいるのか」「どのサービスが自社に最適なのか」といったことが考え易くなります。
【2】年代別にアプローチを行う
ターゲット理解(事実把握)が出来たら、仮説を持って実践するのみです。年代ごとのアプロ―チ方法と注意点を見てみましょう。
20代前半
20代は働き甲斐を重視する傾向にあります。
20代前半の場合、大卒であれば働いて1~2年程度の経験浅がターゲット層になります。休日休暇や福利厚生制度といった働き易さだけでなく、研修・サポート制度といった育成環境もアプローチできるとベストです。また、20代前半であれば数年程度での早期離職者であることが想定されます。離職理由の妥当性やストレス耐性といった部分は漏れなくチェックするようにしましょう。
➤キーワード:積極的なスカウト、福利厚生、働き心地
20代後半
20代後半になると、ある程度の実務レベルを持っており、ある程度目的を持って転職を考える人も多いと言えます。求職者も「30代までに……」と将来を見据えて慎重に活動を行う傾向にありますので、アプローチの際は、仕事を通じて成長できる事、実現できる事といった実務レベルの成長要素を伝えられるとベストでしょう。
企業としては、ゆくゆくマネジメント層としての活躍も期待したいところかと思いますので、自走力はもちろん、ゴールを見据えた動きが出来るかどうかや情報処理能力といった地頭は確認しておきましょう。
➤キーワード:働く意義、成長要素、期待すること
30代
30代になると、評価やワークライフバランスといった項目に比重が置かれるように。
(画像引用元:エン・ジャパン株式会社「人事必見!若手社会人の転職・仕事観!「転職者心理」」より)
既婚者 or 独身者、子供がいる or いない……といった自身の環境やステイタスといったことも、転職先を選ぶ際に影響する軸となってきます。自社のターゲットがどんな人物像なのかを洗い出し、年代や属性など、それぞれのターゲットごとにアピールポイントを変えるようにしましょう。
30代は、リーダーやマネジメント職といった管理職に就く人も珍しくありません。「どういった事を期待しているのか」「●年後になってもらいたい姿」といった事も併せて伝えられると良いでしょう。
なお、選考の際は仕事とプライベートの両面にわたる理想の働き方、目指す姿といった事を差し支えない範囲で確認するようにしましょう。
➤キーワード:ワークライフバランス、ステイタス、キャリアイメージ
関連記事:【完全版】管理職採用は企業成長のカギ!|最新の採用市場・成功ポイントを解説 |
若手採用にオススメな採用手法
SNS採用・ソーシャルリクルーティング
インターネットの普及により、従来の採用手法だけではなく、SNSを使ったソーシャルリクルーティングも一般化しつつあります。特に、若手層が利用するSNSを活用することで、ターゲット層に的確なアピールをすることができます。
SNS採用に依るメリットやデメリット、アマゾンやDeNAといった他社の導入事例、SNS採用の進め方を3つの手順でご紹介していますので、ぜひ以下の記事も参考にしていただき、効果的に活用していただければ幸いです。
求人媒体
ハローワークの求人票やWEBサイトに代表される求人媒体。媒体に依ってメインユーザーや強みが異なるため、自社のターゲットにマッチした求人媒体を選択したいところです。
しかしながら、有名サイトから特化型など「サービスが多すぎて選べない」といった方も少なくないでしょう。そんな方は、以下の記事に求人媒体を選ぶ際のポイントをはじめ、各求人媒体の特徴や強み、費用について解説していますので、併せてご参照ください。
ダイレクトリクルーティング
企業が求職者に直接アプローチするダイレクトリクルーティング。慢性的な人材難や即戦力確保への緊急性が高まりといったことを背景に、近年注目を集めている手法です。
直接企業から声をかけてもらうことにより、自社を知ってもらう機会を創出し、応募意欲を高めることにも繋がるといったメリットがあります。
このようなダイレクトリクルーティングを実施する際のポイントをはじめ、導入メリット・デメリット、おすすめサービス15選をご紹介していますので、以下記事も併せてご参照ください。
まとめ
新卒ならず、転職市場においてお若手人材の獲得が困難な時代であることはお分かりいただけたかと思います。といっても、募集職種によって母数や採用難易度も変わってきます。ぜひ自社における採用ニーズを整理した上で、自社に合った採用手法を取り入れていただければ幸いです。
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