ストレス耐性を上手に見抜く6の質問│高い人の特徴や見極め方法等
選考辞退採用するとき、候補者の能力や人間性に加えて重要になってくるのが「ストレス耐性」です。業務で負荷がかかった時、精神的にどのくらいまで耐えられる人なのか知っておくことは、早期離職の予防につながります。ここでは、候補者のストレス耐性を面接で見抜く方法と、すでに社内にいる、ストレス耐性が低い人を活躍させる方法についてご紹介します。
目次
ストレス耐性が高い人・低い人の特徴
ストレス耐性が高い人
ストレス耐性が低い人
面接で見極められる事と見極めが難しい事
ストレス耐性を見極める具体的な質問
押さえておきたい!質問時のポイント
ストレス耐性とは?
まとめ
ストレス耐性が高い人・低い人の特徴
ストレス耐性の高さ・低さは一般的に、その人の特徴からある程度判断することができます。例えば、耐性が高い人には以下のような特徴がみられます。
ストレス耐性が高い人
- 前向きな捉え方ができる(間違いを次に活かすことができる)
- 自分を受け入れる事ができる(必要以上に自分を責めすぎない)
- マイペース(ほどよく足並みを揃えられる)
- 楽観的(自分にとって嫌なことや都合の悪いことをスルーする能力が高い)
- 集中できる(「今すること、すべきこと」に没頭できる)
ストレス耐性が低い人
- 几帳面で責任感が強い
- 悩みを引きずる(気持ちの切り替えの遅さ)
- 自分に厳しい(誰かに頼る事を避ける傾向)
- 逃げ癖がある(転職歴が多い)
- 怒られるのを避ける(優等生タイプ、失敗をきちんと報告できない)
- マルチタスクが苦手な傾向にある(ストレス耐性が低い人は苦手傾向が強い)
面接で見極められる事と見極めが難しい事
面接では、上記のような一般的な特徴以外の「応募者の見えにくい特徴」を把握し、見極められるかが重要になってきます。しかし、面接では見極められない事もあります。両方のポイントを押さえておきましょう。
見極められる事 | 見極めが難しい事 |
◎態度 ┗礼儀、一般常識、ビジネスマナー
┗明るさ、表情、積極性、ストレス耐性
┗職務経験、発揮できる能力
┗入社意欲、自社理解(他社との差異)、 活躍人材たる根拠の説明・プレゼン能力 |
△知識・スキル ┗即戦力となり得るかどうか
┗知的能力、思考特性、熱意、 価値観・自己概念、社風フィット |
ストレス耐性を見極める具体的な質問
近年、ストレス耐性を見極める手法として圧迫面接を行う企業も少なくありませんでした。しかし、SNSによる情報拡散といった背景もあり、最近は企業イメージの低下を恐れて行う企業が少なくなっています。
それでは具体的にどんな質問で精査すれば良いのでしょうか?冒頭で説明した、6つの「ストレス耐性を決める要素」に沿って質問例をご紹介します。
1.ストレスの感知能力 |
仕事でどういったときにプレッシャーを感じますか? 仕事以外でストレスを感じるのはどういう時ですか? |
2.ストレスの回避能力 |
取引先より理不尽な要求をされたときどうしますか? クレーマーのようなお客さんにどう対処しますか? |
3.ストレスの処理能力 |
人生での1番大きな挫折はなんですか?どのように乗り越えましたか? 人間関係のトラブルはどのように対処してきましたか? |
4.ストレスの転換能力 |
ストレス解消はどうやっていますか? 休日はどのように過ごしていますか? 趣味はなんですか? |
5.ストレスの経験値 |
目標の数値をどのように達成しましたか? 大事なプレゼンやコンペにどのように挑みましたか? 業績不振のためにどのように行動しましたか? |
6.ストレスの容量 |
どういったときに寝られなくなりますか? |
上記はあくまで例文になりますので、募集職種に合わせて適宜内容は変更しましょう。仕事に対する責任感や具体的なエピソードを問うことで、耐性の程度が測れると思います。
NG質問の例
一方で、以下のような質問は避けたほうがよいでしょう。
- 当社があなたを採用するメリットは何でしょうか?
- もしかすると、当社より○○社の方が向いてらっしゃるかもしれませんよ?
- 当社にはあなたより若い人材が多いですが、大丈夫でしょうか?
- 前職の退職理由ですが、ただのわがままだと思いませんか?
横柄な態度、応募者の発言や経歴を否定するだけでなく、「なぜそう思われましたか?」をしつこく繰り返すのも圧迫面接の一つです。
圧迫面接は企業評価にマイナスの影響を与えたり、求職者が委縮してしまって本来の魅力が引き出せなかったりといったデメリットがありますので、可能な限り避けたほうがよいでしょう。
押さえておきたい!質問時のポイント
あらかじめストレス耐性を測る質問が来る事を想定し、応募者が対策をしてくる可能性もあります。
より正確にストレス耐性を測りたい場合は、「なぜ?」ではなく「例えば?」で質問をすると良いでしょう。思考ではなく行動事実≒具体的エピソードを問うことで、候補者の主張が信じるに足るものかどうか、判断材料を増やすことができるのでオススメです。
<質問例>
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このように具体的エピソードを聞くことで、候補者のコミュニケーション能力を見ることもできます。また、これまでやってきた事とアピール内容に齟齬がないかを確認することもできるので、ぜひ面接で取り入れたい手法の一つです。
ストレス耐性とは?
ストレスにさらされた際にどの程度耐え、適応できるのかという「ストレスに耐える強さ」を見極めようとする企業が増えています。ストレス耐性を決める要素はいくつかありますが、主なものは以下6点です。メンタルの強さとも呼ばれ、事前にストレス耐性を把握することで定着率向上につなげようとするものです。
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まとめ
ここでは、面接でストレス耐性を見極めるためのポイントと具体的な質問例、ストレス耐性の低い社員を活躍させるための注意点をお伝えしてきました。面接ですべてを見極められるわけではありませんが、具体例を聞いたり、NG質問をしないよう注意しながら、より効果的な面接ができるよう準備しましょう。
また既に在籍しているという場合は、活躍させるポイントを参考にしていただきながら、配属部署や業務内容について検討してみてください。
【完全保存版】ストレス耐性、地頭、コミュニケーション力…… 候補者の本質を見抜く本気の質問77 数回の面接を通して、候補者が自社で活躍してくれる人材なのかどうかを見極めることは非常に難易度が高いことです。
こういった多くの中途採用を行う企業が人材に対して求める能力・素質を見極める上で 使える本気の質問77個をまとめました。 採用ミスマッチ防止や即戦力人材の採用にお役立てください。 |
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