ストレス耐性を正しく計る6つの質問|圧迫面接は逆効果の理由も解説

選考辞退
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面接まではスムーズに進むのに、なぜか面接終了後に内定辞退……。採用担当者は落ち込んでしまうものです。売り手市場の昨今、ある程度の内定辞退は仕方がないかもしれません。でも、もしかすると、知らず知らずのうちに「圧迫面接」をしている可能性も……? 「我が社に限って」と思う採用担当者も多いかもしれませんが、従来の面接方法に落ち度はないか、念のため見直してみましょう。

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目次

 
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ストレス耐性とは?

ストレス耐性とは文字通り、ストレスに耐えられる力のことです。ストレス耐性はその人の性格やこれまで過ごしてきた環境や仕事の内容などで変わります。なのでストレス耐性の強さは人それぞれです。

ストレス耐性は6つの要素から構成されています。

  1. ストレスの感知能力
  2. ストレスの回避能力
  3. ストレスの処理能力
  4. ストレスの転換能力
  5. ストレスの容量
  6. ストレスの経験値

です。平均的な人もいれば、ある要素だけ突出しているという人もいるでしょう。現在新卒/中途採用問わず、ストレス耐性を測ることは一般的になりつつあります。事前に社員のストレス耐性を把握しておくことで、最適な人材配置やフォローなどができ、社員の長期定着につながります。

ストレス耐性の把握は単なる採用活動のひとつではなく、経営課題として捉えられています。

ストレス耐性を測るのに「圧迫面接は無意味」が現在の主流

現在の転職市場が「売り手市場」だという背景もありますが、一昔前に比べて、圧迫面接は下火になっています。

圧迫面接でストレス耐性がチェックできる?

「圧迫面接でストレス耐性をみている」と言い訳する人もいますが、そんな根拠は存在しません。むしろ、応募者に過度のストレスを与えることで委縮させてしまい、「応募者の本音を引き出す」という面接の本来の目的を達成することも困難になります。本当にストレス耐性をチェックしたいのであれば、適性検査等の手法を活用すればよいでしょう。

圧迫面接を行うことのリスク

最近はSNSや口コミサイトなどで簡単に情報が出回るため、「あの企業で圧迫面接された。ブラック企業だから要注意!」といった悪評はすぐに拡散されてしまいます。また、面接官に不信感を抱いた応募者から内定辞退される可能性も高く、採用活動にも支障をきたすでしょう。圧迫面接は企業のブランドイメージを損ない、採用活動を阻害するリスクにもなり得る大変危険な行為なのです。

最近では、面接時に応募者を「お客様」に接するかのように丁寧に対応する企業も増えています。優秀な人材は引く手あまたなので、複数の企業を比較検討できる立場にあります。少しでも嫌な対応をされれば、その企業は検討候補からすぐに外されてしまうでしょう。

応募者が「圧迫面接」と感じる要因

そもそも「圧迫面接」とは「高圧的・否定的・無関心・侮辱的」と捉えられるような面接のことをいいます。いくつか例を挙げてみましょう。

パターン 面接官の態度(例) 応募者の心理に及ぼす悪影響
高圧的
  • 横柄な態度
  • 大声で怒る

「面接官が怖い」(恐怖感)
→ハラスメントが横行している職場なのではないか

否定的
  • 発言を否定する
  • 人格を否定する

「自分を受けいれてもらえない」(自信喪失)
→閉鎖的な職場なのではないか

無関心
  • 退屈そうな態度
  • 無反応

「自分の話を聞いてくれない」(不信感)
→コミュニケーションが成立しない職場なのではないか

侮辱的
  • 馬鹿にしたような態度
  • 経歴を侮辱する

「一方的に見下されて不愉快」(嫌悪感)
→社員を大切にせず、多様性を認めない職場なのではないか

応募者は多かれ少なかれ事前準備をしたうえで、緊張しながらわざわざ面接に足を運んでいます。にもかかわらず、面接官が上記のような態度をとれば、その企業に対し心証を悪くするのは当然のことでしょう。

ストレス耐性を面接で正しく測る方法

ストレス耐性を測る一般的な方法として、まず適性検査やテストを行います。一旦はこちらを実施し定量的に判断できる結果を出します。

しかしそれだけでは不十分です。テストなので受験者がよく見せるために恣意的に回答を変えている可能性があるからです。なのでテストの結果が本当に正しいのかどうかを、定性的な側面からも評価するために面接やインタビューなどで実施すると、より確実性が増すでしょう。

ではどのような方法でストレス耐性を測っていけば良いのでしょうか?詳しく解説していきます。

ストレス耐性を測るための質問例

ストレス耐性とは6つの要素でできています。

  1. ストレスの感知能力
  2. ストレスの回避能力
  3. ストレスの処理能力
  4. ストレスの転換能力
  5. ストレスの容量
  6. ストレスの経験値

これらがわかる質問を投げかけていけばよいのです。具体例を挙げていきます。

ストレスの感知能力

  • 仕事でどういったときにプレッシャーを感じますか?
  • 仕事以外でストレスを感じるのはどういう時ですか?
     

ストレスの回避能力

  • 取引先より理不尽な要求をされたときどうしますか?
  • クレーマーのようなお客さんにどう対処しますか?

ストレスの処理能力

  • 人生での1番大きな挫折はなんですか?どのように乗り越えましたか?
  • 人間関係のトラブルはどのように対処してきましたか?

ストレスの転換能力

  • ストレス解消はどうやっていますか?
  • 休日はどのように過ごしていますか?
  • 趣味はなんですか?

ストレスの容量

  • どういったときに寝れなくなりますか?

ストレスの経験値

  • 目標の数値をどのように達成しましたか?
  • 大事なプレゼンやコンペにどのように挑みましたか?
  • 業績不振のためにどのように行動しましたか?

こういった内容をぜひ質問してストレス耐性を測ってみてください。

ストレス耐性のあり/なしを判断するポイント

実際に上記で挙げたような質問をすることは誰でもできます。しかし何をもとにストレス耐性のあり/なしを判定すれば良いのでしょうか?それは回答のスピード・内容・具体性です。判断ポイントの例を挙げると

  • 質問に対してすぐに答えが返ってくる
  • 対処法の説明に5W1Hを含んで具体的に返してくる
  • どんなトラブルでもポジティブな考えを示してくる
  • 自分がストレスを感じるポイントや解消法を理解している

といった内容です。ストレス耐性を測るときは質問内容以上に回答に注目しましょう。

圧迫のつもりがなくても「圧迫面接!」と言われる原因

「我が社は圧迫面接などしていないから大丈夫!」と考えている人事担当者も多いでしょう。しかし、油断は禁物です。

企業側が「無意識」に圧迫面接を行っているケース

企業側が意図していなくても、応募者の捉え方によっては「圧迫」になってしまう可能性もあるので要注意です。例えば、以下のようなケースが考えられます。

面接官の態度(例)   面接官に対する印象
応募者の緊張をほぐすため、タメ口で話す  →

高圧的

自身の癖で「いや、それはね……」と、まず否定してから話す

否定的

面接記録をとるため、ずっとパソコンの画面を見ている

無関心

冗談のつもりで、応募者の容姿について話す

侮辱的(ハラスメント)

面接官は無意識であっても、応募者には「面接官が怖い」「キツイ」という悪印象を与えることもあります。怒っているわけではないのに「怒ってる?」と聞かれたことがある人や、「言い方がキツい」と言われたことがある人は特に注意が必要です。応募者が「いつ見られてもいいように」と気を配るのと同様に、企業側も「見られている」という自覚を持ち、気を引き締めて面接に臨みましょう。

それ以外にも腕組みや貧乏ゆすり、面接を予定より早く済ませるといった何気ない行動が圧迫面接と感じる人もたくさんいます。感じ方は人それぞれなので注意しましょう。

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現場の担当者が圧迫面接をしているケースも

人事担当者の気付かないところで、例えば現場担当者が圧迫気味の面接を行っていることもあります。応募者にとっては「面接官=企業を代表する顔」であり、面接官の態度やマナーが企業全体のイメージとして印象付けられてしまいます。現場担当者にも面接の重要性を理解してもらい、採用活動は人事担当者だけではなく、企業全体で行うものだという当事者意識を社内で徹底させましょう。

まとめ

圧迫面接は「百害あって一利なし」の完全NG行為です。しかし、特に繊細な応募者の場合、企業側が意図していなくても「圧迫」と捉えられてしまうこともあるので、十分に気をつけましょう。

内定辞退が続く場合には、今までの面接の応対方法にまずい点がなかったか、慎重に振り返ってみましょう。また、企業の代表として面接に臨む際には、応募者側の視点に立って「どう見られているか」を意識し、丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。

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