面接ドタキャンに効く6つの対策|ドタキャン理由やタイミングも

選考辞退

面接ドタキャンされる企業は中途採用を行う企業の9割近いとも言われています。書類選考や日程調整にかけた工数や時間を考えると、何としてでも防ぎたいものです。本記事では、求職者がドタキャンする理由をはじめ、企業が取れるドタキャン対策をご紹介いたします。

目次

面接ドタキャンが起こる選考段階はいつ?
面接ドタキャンが起こる背景や理由
 一人あたりの転職活動量と求人数の増加
 求職者がドタキャンする理由
面接ドタキャンを防ぐ6つの対策
 【1】自社の課題をも開示する
 【2】情報の一貫性を大切にする
 【3】対応は出来るだけスピーディーに!
 【4】面接・選考対応は丁寧に
 【5】企業理解を深めてもらう機会を作る
 【6】入社意欲を高める工夫を
まとめ

面接ドタキャンが起こる選考段階はいつ?

エン・ジャパン株式会社(以下、エン・ジャパン)が1,851社を対象に行ったアンケート調査に依ると、ドタキャンが起こりやすいタイミングは「内定後の辞退」に次いで「面接前日・当日のドタキャン辞退」であり、そのうち約9割の企業が辞退連絡を貰っていないことが分かっています。

また、同社が1,600人の求職者に調査した「転職活動中に選考辞退をしたことがありますか?」という質問に対しては、約7割にあたる1,000名ほどの人に経験があるという結果となっており、容易にドタキャンされてしまう現状がうかがえます。

面接ドタキャンが起こる背景や理由

では、求職者はなぜドタキャンするのでしょうか?背景や理由を見てみましょう。

一人あたりの転職活動量と求人数の増加

有効求人倍率-1

(画像引用元:厚生労働省|一般職業紹介状況(令和3年1月分)について)

1を超えると、求職者に対して求人数が多いことを示す有効求人倍率。
新型コロナウイルスの影響で少し減少傾向ではありましたが、2021年1月時点の有効求人倍率は1.10倍となっており、前月から0.05ポイント上昇。求職者にとって有利な売り手市場が続いています。

また、一人あたりの転職活動量が増加し、「ぬか喜び応募」が増加していることも、ドタキャンが増えていることの背景にあると言えるでしょう。

求職者がドタキャンする理由

求職者がドタキャンする理由とは何でしょうか?面接前と当日に分けて、理由を見てみましょう。

<面接前のドタキャン>

1位:応募後に再考し、希望と異なると判断したため……38%
2位:希望に反するスカウトメールだった……38%
3位:ネット上でよくない評判や噂を見た……29%
4位:他社での選考が通過した・内定が決まった……21%
5位:面接日程の都合がつかなかった……13%

↓↓↓↓↓

<面接日当日のドタキャン>

1位:体調が悪かった、事故など不測の事態が起きたため……40%
2位:ネット上でよくない評判や噂を見た……22%
3位:他社での選考が通過した・内定が決まった……19%
4位:面接前に再考し、仕事内容や条件が希望と異なると判断した……17%
5位:現在の仕事が忙しくなったため……15%

企業が対策を取れそうな理由をピックアップすると、面接前はネット上の口コミや評価を。面接当日は、加えて競合他社よりもスピーディーな対応や一貫性ある情報を心がけることで防げそうです。

実際、これらの回答に対する具体的なエピソードを求職者へ聞いたところ「うっかりすっぽかしてしまった」という人はほぼいないことが分かっています。具体的な理由としては「求人内容と提示条件に乖離があったため」や「早く就業したいのに選考が遅かったから」などだったことから、企業側の対策で何とか防止できると言えるでしょう。

面接ドタキャンを防ぐ6つの対策

前述したデータをふまえ、面接(選考)ドタキャンを防ぐための対策をご紹介いたします。

【1】自社の課題を開示する

ネットの口コミ評価による悪影響を事前に防ぐことは難しいですが、選考段階で自社の課題について開示し、信頼度を高めてもらうことは可能です。

選考活動において、求職者・企業双方が良いところをPRする傾向にあります。しかし、ぶっちゃけてしまえば双方において良い点もあれば悪い点もあるはずなのです。時間をかけて採用したのに早期離職といった無駄を防ぐためにも、事前に自社の現状や課題について話しておき、理解を促すことも採用担当者の役割の一つと捉えましょう。

もちろん悪い点ばかりを開示する必要はありません。「当社はこんな魅力がありますが、こういった課題もあります」とGOOD(8):BAD(2)の割合で伝えると良いでしょう。

【2】情報の一貫性を大切にする

求人内容で見ていた条件や人材紹介会社から聞いていた内容と、面接での提示条件に乖離があるような場合、求職者に不安や疑念を抱かせることに繋がります。当然、選考辞退や内定辞退といったキャンセルにつながる可能性も高まりますので、条件が変わる場合は必ず更新するように注意しましょう。

【3】対応は出来るだけスピーディーに!

書類選考や面接結果についてのフィードバックは出来るだけ迅速に行うのがベストです。

ある企業では、書類を提出してくれた当日に選考結果をフィードバックするようにしたことで、大幅に辞退率が減少しました。そして、これは選考結果だけではありません。日程調整のやり取りなどを含め、メールや電話でのやり取りの際は出来るだけ迅速な対応を心がけ、求職者に不安を抱かせないよう心がけましょう。

また、最近は不採用の連絡についても、1週間待たずに行う企業も少なくありません。結果が出ているのであれば、3営業日程度で連絡をするのも一つでしょう。早めに結果を出すことで、求職者が無駄に心配することなく、早期に次のステップへ進むことができるでしょう。

【4】面接・選考対応は丁寧に

面接や選考対応を重視される担当者の方は少なくありません。しかし、採用担当者ではなく現場社員などが面接を行うような場合だと、企業>求職者といった意識が抜けず、無意識に上からの物言いになってしまっていることもあるので注意しなければなりません。

「面接官の対応が悪く、企業イメージも悪くなった」という求職者は少なくありませんので、自社の採用状況の共有や面接トレーニングなども視野に入れて検討されると良いでしょう。面接で聞くべき項目をはじめ、将来的に自社で活躍してくれる人材を見極める方法について以下の記事で解説していますので、併せてご参照ください。

【5】企業理解を深めてもらう機会を作る

新卒学生であれば、インターンシップやバイト等で当該企業の職場環境を把握する手段はありますが、こと転職者においては志望企業の社風や職場の雰囲気を知る機会はなかなかありません。

最近はこういった課題感から、職場見学会をリアルやオンラインで実施する企業も増えてきています。クラウド会計ソフトで有名なfreee株式会社では、リファラル採用の取り組みとして「お弁当制度」と称して、オフィスに友人を招いてランチすることができる制度を導入しています。

このように、事前に自社を目で見て肌で感じてもらう努力も検討視野に入れましょう。

【6】入社意欲を高める工夫を

意外と実施している企業が少ないのが「この会社に入社したい」と感じてもらうための動機付けです。

この入社意欲を高めるためには、「企業としてどういった強みがあるのか」「入社するとどういった事が実現できるのか」といったことを提示し、●●さんにぜひうちへ来てもらいたいと伝えることが重要です。入社してもらいたい良い人材がいた場合は、ぜひ実践していただきたいと思います。

まとめ

ドタキャンは起きる可能性が非常に高いことはお分かりいただけたかと思います。今回の記事で紹介した下記内容をふまえ、採用活動に役立てていただけたら幸いです。

・一人あたりの転職活動量増加により「ぬか喜び応募」が増えている
・約9割の企業が「面接前日・当日のドタキャン辞退」を経験。もはや起こって当然
・対応のスピード感、・求人広告と面接内容の一貫性を大切に!
・面接官のトレーニング、企業理解促進、クロージングも検討視野に入れましょう

採用に不慣れな現場面接官必見!
良い人材を採用するための直前チェック7つ

面接直前チェック7中途採用において、募集ポジションの現場リーダーやマネージャーが面接を担当することは少なくありません。面接経験が浅い人や久しぶりに対応するといった場合、面接としてふさわしくない態度を取ってしまい、応募者の志望度を下げてしまったり企業イメージを損なってしまったりする可能性も……。

ある調査によると、面接の内容で志望動機が上がったという応募者は約8割も存在することが分かっています。

今回は採用活動において重要な位置づけである面接を成功させ、
良い人材を採用するために心得ておきたい7つのポイントをご紹介します。

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